「Fungeon Crawl」は、先日ご紹介した「Shred 'n' Slam」と同様に、フィンランドのオウル工科大学のゲーム開発者教育プログラム「Oulu Game Lab」に参加する学生チームが開発したAndroid向けゲームアプリで、学生チームが半年かけてゲームアプリを開発し、そのダウンロード数を競い合う東北最大のアプリコンテスト「第5回仙台ゲームアプリコンテストDA・TE・APPS!2019」の出場作品の一つです。今回の「DA・TE・APPS!2019」は、東北の学生とフィンランド・オウルの学生が国境を越えてゲーム開発力を競うアツいが繰り広げられるのですが、仙台の学生のゲーム4タイトルVSオウルの学生のゲーム2タイトル、果たして栄冠は日フィンどちらの学生に輝くのでしょうか?
本は、ダンジョンの中を探索しつつ、突如として現れる変な生き物の敵モンスターと戦いながらアイテムを集め、次の階層のダンジョンに進むダンジョン探索RPGです。タイトル名が「Dungeon(ダンジョン)」ではなく「Fun(楽しい)geon」になっていることからも分かるとおり、敵といっても憎めないかわいらしいデザインのモンスターで、全体的にカジュアルテイストなのが特徴です。ダンジョンを探索してアイテムを収集して…という内容だとローグライクを想像するかもしれませんが、本作にはダンジョンの全体を示すマップ機能はなし。とにかく歩き回って一人称視点でダンジョンの構造を把握するしかありません。
早速ダンジョンの回廊に変なヤツが現れた!何だこいつ?
すると突然…
殴りかかってきた!…と言ってもその姿はあくまでもかわいらしく、イマイチ緊迫感がありません。自分がダメージを受けていると、画面下のハート(体力ゲージ)と画面の端に表示される赤いラインで分かるのですが、こんなゆる~いキャラクターに殴られても…
しかし、だからと言って反撃しないでただ黙っているだけでは、いつしか自分の体力がなくなりゲームオーバーになってしまうので、画面をタップすることで反撃して敵モンスターの体力ゲージをガンガン削っていきます。
なお、ダンジョンを彷徨い歩いていると、稀にこのような宝箱に出くわすことがあります。これをタップするとフタが開いてゲーム内通貨やアイテムを入手できるのですが、中には次のダンジョンへ進むために必要な鍵が入っているものもあります。この鍵を見つけないと次のダンジョンに進めないので、敵と戦いながら鍵入りの宝箱を発見することを目指します。
こちらが次の階層のダンジョンへ進む扉。この扉に辿り着く前に鍵を入手していればスムーズに先に進めますが、未入手だと何をどうやっても先に行くことができず、延々と今いるダンジョンを彷徨うことになります。
謎の敵モンスターは先に進めば進むほど出現回数が多くなり、また強くなっていきます。もしタップするのが面倒な時は…
画面右下の袋のアイコン(インベントリ)をタップして、宝箱から入手したアイテムを使ってみましょう。例えば爆弾を選択して敵モンスターにぶつければ、爆発力で一気に体力ゲージを削ることができるし、自分に薬を使えば減ってしまった体力ゲージをある程度回復させることができます。
さらに先に進むと、突然床から複数の槍が飛び出してきたりと、ダンジョンそのものが持つトラップまで発動するようになります。なのに前述のとおり、本作にはダンジョン全体を確認できるマップ機能はなし。つまりダンジョンの構造を自分の頭の中に描いて覚えなければならないということで、何気に記憶力が試されるゲームとなっています。
本作は一見そのかわいらしいキャラクターデザインからカジュアルテイストのゲームだとプレイヤーに勘違いさせますが、プレイすればするほど頭を使うゲームであることが分かってきます。この見た目に騙されてはいけません。
ところで、このデザインを改めて見てみると、開発した学生はおそらく日本的な「カワイイ」作風が好きな人ではないかと想像できます。フィンランド発…というかヨーロッパ発のゲームのキャラクターデザインっぽくないですよね?もし「DA・TE・APPS! 2019」でこれをデザインした人に会えたら聞いてみよう。