「月見花 -Lunar Flowers-」は、宙に舞う花々を繋ぐことによって少女を月まで導き、欠けてしまった月を満月に戻すことを目指すiOS向け一筆書きパズルゲームです。一筆書きといっても、画面下にパズルパネル、画面上にシーンというよくあるタイプのステージクリア型RPGパズルではなく、一つ一つのシーンにパズルが溶け込み、パズルを一つ解くごとに新たなシーンが展開する美しい雰囲気ゲーとなっています。
月を見上げる少女。しかしその先の道が崩れています。そこへ花が舞い降りてきました。
花はどこからともなく階段を出現させ、少女の前に道を作ります。
そこを月を目指して一目散に駆け上がる少女。
本作の魅力は静かで美しいBGMと、儚げな花を一筆でなぞってつなげていくアクションです。ミスせずに瞬時に花をつなげることで少女はどんどん先へと進んでいきます。
少女の前に現れる花には大きく分けて「線をなぞるタイプ」「出現した順番どおりになぞるタイプ」「シーンのどこかにヒントが隠されているタイプ」の3種類のパターンがあり、いずれも後戻りせず一筆書きで描かなければなりません。上のスクリーンショットは「シーンのどこかにヒントが隠されているタイプ」ですね。
ここはじっくり考える余裕があるシーンですが、先にはすぐに判断しなければならない切迫したシーンも待ち受けており、パズルゲームながらスリルあるプレイが楽しめます。間違えても何度でもやり直すことができますが、その代わり答えやヒントを教えてくれる機能は一切ありません。普通なら広告視聴や課金で見られるのに!ということでどこまでも自力でがんばりましょう。
白い花の導きにより見事先に進めた少女。しかしそこに紫の悪しき花が舞い降りて、せっかく登った階段を崩してしまいました…。
海辺に放り出された少女はまた一から進まなければなりません。この海をどうやって渡ればいいのでしょうか?
そう、船です!船の形を一筆書きしたら…
船が出現して少女を乗せてくれました。しかし今度は悪しき花の灯篭が寄ってきて邪魔しようとします。そこで、紫の灯篭に描変えている形を瞬時に見て覚え、その通りに白い花をなぞって撃退していきます。前述のように間違ってもやり直せますが、紫の灯篭はどんどん近寄ってくるので、沈没させられる前に攻撃しなければなりません。ここはまさにスピード勝負のシーンです。
それに続く崩壊した橋のシーンでは、水面に映る記号と同じ形を完成させます。しかし鏡映しになっている形を再現するのも何気に難しいもんですね。
その次はシーン内にヒントが隠されたステージのようです。森のような場所に様々な形が描かれた石柱(?)が転がっています。
石柱には断片的にパズルを解くヒントが描かれているので、それを頭の中で組み立ててさらにパズルに反映させます。こうした謎解き要素はステージを進めば進むほど増えていき難易度も高くなっていきます。
一部だけが欠けたスロープでは、スロープに描かれた形を手掛かりに解いていきます。どんな順番で描くのかがキーポイントですね。
シーンは移り変わり、雪が積もる宮殿というか神殿のような場所に降り立ちました。ここにラスボス的なのがいるのかも?
ここからパズルの内容もギミックも多彩かつ複雑になり一気に難易度が跳ね上がります。ここは連続して4つのパズルを解かないと突破できないステージ。門番のような石像の胸にある四葉のエンブレムを全て光らせることができたら次に進めます。
またスロットのようなギミックを動かして指定の一筆書きパターンを再現する記憶力を試されるステージもあり。
神殿で扉を開ける鍵を見つけて…
それを扉にはめて…
このパズルを解くと次にどんなシーンが展開するのか?次はどんなステージが待っているのか?そして少女はどこに向かうのか?プレイすればするほど先が気になり、難しいパズルで詰まっても何度も挑戦したくなる魅力にあふれたタイトルです。雰囲気ゲーが好きな人ならきっと引き込まれてしまうこと間違いなし!しかもダウンロードは無料なうえに広告すらないという良心的なタイトルです。この作風が気になった方は是非プレイしてみて下さい。