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【TGS2018レポート】瞬時切り替えも可能! ゲームや映像コンテンツに「香り」を加える京都発のアロマデバイス「アロマシューター」

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東京ゲームショウ2018のロマンスゲームコーナーに、一つだけゲームではなくゲームに「香り」を加えられるアロマデバイスが展示されていました。その名は「アロマシューター」。国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)発のスタートアップである株式会社アロマジョインが開発・販売している製品です。

【TGS2018レポート】瞬時切り替えも可能! ゲームや映像コンテンツに「香り」を加える京都発のアロマデバイス「アロマシューター」

【TGS2018レポート】瞬時切り替えも可能! ゲームや映像コンテンツに「香り」を加える京都発のアロマデバイス「アロマシューター」
「アロマシューター」は手のひらサイズの小型ながら、連動させたゲームの進行に合わせて6種類の香りを瞬時に切り替えて出すことができるデバイスで、PCやスマートフォンなどにUSBやBluetoothで接続すると、内蔵されたアロマカートリッジから複数の香りを放出します。今回の東京ゲームショウのブースでは、デモ用のクイズゲーム「ロマロマ~愛の香り~」をプレイしながらその仕組みを体験することができます。

【TGS2018レポート】瞬時切り替えも可能! ゲームや映像コンテンツに「香り」を加える京都発のアロマデバイス「アロマシューター」

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【TGS2018レポート】瞬時切り替えも可能! ゲームや映像コンテンツに「香り」を加える京都発のアロマデバイス「アロマシューター」
「ロマロマ~愛の香り~」は、カップルが世界各地を巡りながらそれぞれの地域の恋愛や結婚にまつわるクイズに挑戦するという内容。正解すると、その地域をイメージした香水が手に入り、アロマシューターから香りが放出されます。興味深いのは、残り香が一切なく、本当に香りそのものの瞬時切り替えが実現していること。既存のアロマディフューザーは、水と液体香料をミスト状にして拡散するタイプのものが多く、空間全体に広がった香りがいつまでも残り、複数の香りを放出すると混ざってしまうという問題があります。一方、アロマシューターのアロマカートリッジは固形タイプで、空気を使って香りの分子”だけ”をレーザービームのように放出するため、複数の香りを放出する間隔が短くても混ざることがなく、瞬時に切り替えることができるのだとか。なお、同社では開発にあたり多数の特許技術を使用しているとのこと。
ちなみにアロマシューターに一度にセットできるカートリッジは6個までですが、アロマ自体は100種類以上あり、例えばホラーゲームでゾンビの腐った臭いを出す…なんてこともやろうと思えばできるものの、今回はロマンスゲームコーナーでの出展だったため、あえて嫌な臭いはやめておいたそうです。

【TGS2018レポート】瞬時切り替えも可能! ゲームや映像コンテンツに「香り」を加える京都発のアロマデバイス「アロマシューター」
現時点でのカラーバリエーションは白と黒の2種類で、価格はUSB版が19万2000円(税抜)、Bluetooth版が24万円(税抜)、アロマカートリッジが各6095円(税抜)から。正直ちょっとお高く感じますが、まだ本格的な量産を行っていないため単価が高くなっているそうなので、今後量産体制が確立すればお手頃な価格になるかもしれません。
同社では既にWindows、iOS、Android、Java、NodeJS、Unity用がのAPIをサイト上で公開しており、ディベロッパーはアロマシューターと連動したコンテンツを自身で開発することができます。

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なお、同社ではアロマシューターと合わせて映像コンテンツの特定のシーンに合わせて複数の香りを設定できるツール「Aroma Player」も出展していました。これを使うと、コーヒーが映し出されるシーンでコーヒーの香りを放出し、自然のシーンでは草の香りを放出するといったように、香りを加えることによって映像表現をさらに拡張することができます。ゲームのようなインタラクティブ性はありませんが、”次世代の映像表現”としてまずはこちらのほうが一般に浸透しそうです。こちらも同社のサイトで配布されており、ディベロッパーは使用する映像やどのタイミングでどんな香りを放出するかを設定する「アロマタイムライン」を自由に変更できます。

ゲームに香りを加える試みは、コーエーテクモの「VRセンス」のようなアーケード筐体でも行われていますが、アロマシューターは見ての通り手のひらに乗る程の小サイズのため、個人が自宅で使用するのに適しています。今後もっと価格が下がったら、ゲーミングデバイスの一種として買うゲーマーも増えるかもしれません。

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