Angry BirdsのRovioにClash of ClansのSupercell…近年のスマホゲームはフィンランド企業大躍進ですが、彼らの次に”来る”のではないかと海外メディアで噂されているのがフィンランド・ヘルシンキに拠点を置くモバイルゲームディベロッパーのGrand Cruが提供するiOS向けゲームアプリ「Supernauts」(スーパーノーツ)です。
本作はブロックによるもの作りとパズルゲームのミッションが組み合わさったゲームです。Grand Cruの第一弾タイトルで、まだ日本ではあまり知られていませんがグローバルリリースから6日で100万ダウンロードを突破するなど好調なスタートを切っています。
水浸しになったエジプトのピラミッド
米カリフォルニアのゴールデンゲートブリッジもボロボロに…
ゲームの内容は、プレイヤーがヒーローとなり気候変動による自然災害でボロボロになってしまった世界各国の街から人々を救う”ミッション”を達成しつつ自分の土地を造成して救出した人々の住処を作るというもの。興味深いのは、「スーパーヒーロー」をモチーフとしながらも敵と戦う要素が一切なく、また「世界の滅亡を防ぐために頑張る」わけでもないこと。むしろゲームが始まった時点で既に世界は滅亡しており、そこからどう立ち直るかがテーマになっています。しかし見ての通りポップなデザインと色調なのでディストピアな雰囲気はありません。
洪水を表現したアニメの作風もこんなの。危機感が全く無い!とにかくコミカルでポップです。
初期状態の自分の土地はこんな感じ。岩だけしかないゴツゴツした浮き島ですが、ここから開拓・造成を繰り返して住み良い場所に変えていきます。まずやることは、ブロックの解体・組み立てに必要な道具「Zapper」をタップして取得することです。
そして土地を広くしたり建材となるブロックの製造機を買ったり移動のためのロケットを買ったりして徐々に住みやすくしていきます。
ロケットを買うと災害から取り残されている人を救助する人助けミッションが発生します。障害物になっているブロックを取り除いたり、それを再利用して橋や階段を作ったりする「ブロック移動パズル」となっており、全員を助けて散らばっているコインを全て回収するとミッションクリアとなります。
救助した人達は自分の土地に住むようになるので、ブロックを組み合わせて彼らのための家や施設を作ってあげます。彼らは一定時間ごとに住民税的な感じでコインをくれるので、それを貯めてさらに土地を広くしたり設備を買ったりして環境を整備します。
「何を作ったらいいのか分からない!」という人もご安心を。土地を広くする度に「こんなのを作りなさい」とテンプレートが示されるので、それに従ってブロックを積んでいけばいい感じの作品が作れます。
テンプレートに従えばこんな家も製作可能。部分によってブロックの種類を変えると見栄えが良くなります。
土地の作り込みに必要なのはとにかくブロック!手に入れたコインでブロック生成装置を購入・アップグレードしてガンガン作っていきます。最初に作れるのは粘土ブロックですが、アップグレードするごとにレンガやコンクリート、タイル、石膏、アスファルト、木、竹など様々な素材のブロックを作れるようになります。
なお、作ったブロックを売ってコインを稼ぐことも可能です。
本作には他のプレイヤーとチャットをしながら皆でもの作りができる機能もあるのですが、やりこめばここまで作り込めるみたいです。葉っぱのブロックでトピアリーを作るなんて良いアイデアですね。
本作の魅力は、ミッションをこなしまくって自分の土地に住む住人を増やしすもよし、ミッションそっちのけで土地の開拓に精を出すもよし、特に何もしないで他のプレイヤーとダラダラチャットするもよしと、どんなプレイをするかがプレイヤーまかせで自由度が高いこと。スタミナ制ではないので好きなだけ遊べます。
海外メディアでの評判もチェックしてみましたが、どうもこのタイトルは「子供の創造性を喚起する」と教育アプリ的な評価を得ているようです。
子供によるゲーム実況もあります。
日本人にとっては現時点で英語サポートしかないのが難点ですが、分かりやすいUIなのでなんとなく感覚に頼ってプレイしても何とかなりそうです。ただ気合いを入れてもの作りをしたい場合はiPhoneよりもiPadでのプレイの方が画面が大きいのでオススメです。