以前ご紹介した映画「リメンバー・ミー」のプロモ用VRコンテンツ「COCO VR」にも書いたような気がしますが、新作映画の公開に合わせて展開されるプロモーションとしてVRコンテンツは最適です。例えばそれがトレイラー動画やゲームアプリだと、映画の世界観やキャラクターを事前に「見る」だけですが、これがVRコンテンツになると、没入度が高いが故に事前に「ここに行った」「こいつに会った」になるからです。親近感の違いはもう段違い。
このVRムービー「Jurassic Workd: Blue」もそんな映画プロモ用コンテンツで、映画「ジュラシック・ワールド/炎の王国」の公開に先駆けて無料公開されました。私はOculus Goで見ましたが、RiftとGear VR向けにも提供されており、いずれも無料という太っ腹具合です。
まず何が面白いって、映像本編が始まる前のユニバーサルのロゴが表示されるところからVR対応なところ。地球がぐるぐる周ってユニバーサルのロゴが表示されるアニメーションを一人称視点のVRで見ることができます。地球の回転に自分の足がすくわれるような感覚が楽しい！
このコンテンツの主人公は前作でも活躍したメスのラプトルの「ブルー」。前作で他の姉妹たちが死んでしまった中で唯一生き残り、ラスボスのインドミナス・レックスに立ち向かった恐竜です。彼女はもはや家族もなく、長年育ててくれた人間のオーウェンとも決別し一匹だけで島で生きているわけですが、このVRムービーでは、「ジュラシック・ワールド/炎の王国」の前日譚として彼女の普段の様子を垣間見ることができます。
インタラクティブな要素は特になく、ただ自動的に展開するシーンを眺めるだけというシンプルなコンテンツですが、それでも島や恐竜の存在感と臨場感はちゃんと味わえます。視点はブルーの様子を後ろから観察するような感じで、本当にブルーがすぐそこにいるかのようです。
たった一匹で丸くなって眠り、起きたらすたすたと歩き出す。ちょっと方向転換した時に長い尻尾が鞭のように自分の方に来るもんだからつい避けようとしてしまいます。
ブルーが歩いていたら、獣道の脇から他の恐竜の子供が飛び出してきて喧嘩が始まりました。
ところがその最中に突然空から翼竜が割って入ってきました。即座に翼竜と対戦するブルー。しかしその間にそれまでの喧嘩相手は去ってしまいました。
喧嘩相手のいなくなったブルーはまた歩き出しますが、そこで目の前の火山が大噴火！
ここで一旦シーンが切り替わり、暗転後に火山の麓に降り立ちました。そこらじゅう噴煙と火山灰で真っ白でまさに地獄絵図。熱風と噴石とガスで火山近くにいた恐竜はほとんど即死してしまったようです。しばらく様子をうかがうブルーでしたが…
ふと無事らしき他の恐竜の卵を見つけます。
そこに卵の母親らしき別の恐竜が登場！卵を盗ろうとしていたと勘違いされ、またもや小競り合いの喧嘩に発展します。
そこへ今度はT-Rexが割って入ってきました。またかよ！ブルーの日常は喧嘩ばかりのようです。T-Rexは桁外れのパワーで卵の母親を一撃で吹っ飛ばしますが…
ここで面白いのが、見ているうちにだんだんとブルーの性格が分かってくるところ。ブルーは出会った恐竜と片っ端から喧嘩をしますが、そこにより強い恐竜が割って入ってくると、必ずそれまでの対戦相手よりも明らかに大きくて自分よりも強い敵と対峙します。まさに強きを挫くってやつですね。ここでも果敢にT-Rexに挑み撃退します。
そんなブルーの頭上に人間が乗ったヘリコプターが飛んできました。ここから映画本編に繋がっていきます。
若干ムービーの解像度が低いような気がしますが、こんな手の込んだ前日譚を無料で見せてもらえるなんて実にお得です。何かしらOculusのVR HMDを持っている人は映画本編を観る前に是非これで予習してみて下さい。
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