雑然としたキッチンや居間、庭の風景もちょっと視点を変えれば冒険のフィールドになるのかも…この「SILLY WALKS」は、そんなありふれた日常を舞台としたコミカルなiOS向けアクションゲームです。このタイトル、直訳すると「バカ歩き」なんですが、おそらくネーミングの元ネタはイギリスのコメディグループ「モンティ・パイソン」の傑作コントの一つである「バカ歩き省」でしょう(詳しくはWikipediaを参照)。
本作は、一般家庭の中をステージとした「ランニング」ならぬ「ウォーキングアクションゲーム」です。フィールドを構成するアイテムや障害物、敵もみんな食べ物や日用品ばかりで、それらが雑然と並んでいる中をキャラクターが歩いてアイテムを入手しながらゴールを目指します。最初のプレイアブルキャラは画面右下に表示されているパイナップルジュースです。
ゲームはステージクリア型で、一つクリアすると次のステージが開放されていきます。
ただゴールに向かって進めばいいのではなく、ステージごとにいくつかミッションが設定されており、それを満たすことも目指さなければなりません。全てを満たさなくても一応クリアはできるのですが、終了後の三ツ星評価が減ってしまいます。
最終目的は囚われの身となっている「仲間」を助けること。彼らの元にたどり着くとゴールになります。
プレイアブルキャラは食べ物に手足が生えている状態で、そのまま放っておくと左右どちらかの足を軸足にその場でぐるぐる回ってしまいます。なので画面をタイミングよくタップして足を右、左、右、左と進めさせコース上…というか通れそうな場所を歩いていきます。ぐるぐる回りながら、または左右へブレながらヨタヨタと歩く様子がユーモラスでかわいい!まさに「バカ歩き」です。
本作におけるゲーム内通貨は「角砂糖」で、もちろんミッションで決められた数以上をGETしてもOK。たくさん取って貯めておくと失敗したところからの再スタートや新しいプレイアブルキャラの開放に使用できます。
とりあえず一番最初はチュートリアルも兼ねているのでノーミスでクリア!
2つ目のステージのミッションは角砂糖を3つ取って牛乳パックを2つ蹴り仲間を助けること。まずは細いテーブルから落ちないよう気を付けて歩いていきます。
あっ!ワッフルメーカーに電源が入ってしまいました。ここをそのまま通ったら丸焼けになって即ゲームオーバーです。真っ直ぐ進めばすぐにクリアできるのに…
そこでワッフルメーカー直前で直角に曲がって電源タップまで歩き…
ワッフルメーカーのコンセントを引っこ抜きます!これで熱が冷めるのを待って…
無事通ることができました!
これで2つ目のステージも無事クリア!
次はテーブルの上からシステムキッチンに向かうステージですが、真っ直ぐガスコンロに向かうコースがどうも怪しい…
案の定、突然コンロの一つに火がついてソーセージが真っ黒になってしまいました。これに触れないように気をつけて進まなければなりません。
さらに肉を叩いて柔らかくするハンマーが襲ってきた!彼らの動きのパターンを読んで潰されないようにタイミングよく下を通り抜けます。例えるなら「スーパーマリオ」シリーズにおける「ドッスン」みたいな奴です。
それからソファの上に不安定に渡されている細い板の上を慎重に歩いて…
見事ゴール!今度の仲間はブドウでした。
このように、ステージを進めば進むほど新しいパターンの障害物や攻撃してくる敵が増えコースも長くなっていきます。このステージでは、鍋に包丁がたくさんくっついている奴がゴロゴロ転がってプレイアブルキャラを追ってきます。素早く画面をタップして早歩きダッシュ!
このステージでは水道が出しっぱなし!早く元栓を閉めないとコース全体が水没してしまいます。少しくらい水に浸かってもある程度は進めるのですが、どっちみちコースが見えなくなってしまうので落ちてゲームオーバーは免れません。
あと少しで水没!というギリギリのところで元栓にたどり着けました!あ~危なかった…
ある程度ステージを進むと手ごわい敵と戦うボス戦が出てきます。これはプレイアブルキャラの後を追ってくる玩具に追いつかれないように避けつつ、ミッションで指定された瓶を倒し、さらに玩具をテーブルの×印のところに誘導して、オモリをテーブル下に落とすことでハンマーで玩具を倒すというステージ。移動面積は狭いですがギミックを発動させなければならず、コース上を進むよりもはるかに複雑で難しいです。
玩具を×印まで誘導するにはギリギリまで近づかなければなりません。踏み潰されそうで危ない!
玩具が×印付近に来たら大急ぎでオモリまで歩いてハンマーをドン!
何度かトライしてやっと玩具を倒すことができ、奥にいる仲間を助けに行くことができました!
なお、動画広告を視聴することで一定数の角砂糖を入手したり、他のプレイアブルキャラを開放することができます。
こうして貯まった角砂糖でさらに他のプレイアブルキャラを開放していきます。
一回新しいキャラを開放すると、以後好きなステージで好きなものを選択可能になります。基本的に歩く挙動はみんな同じですが、キャラが変わることでステージ全体から醸し出されるシュールさとおバカさ、かわいらしさが変わって見た目的に楽しいです。
カジュアルな内容かと思いきや、各ステージの作り込みやギミックが何気に複雑で非常にプレイし応えがあります。何度もゲームオーバーになりながらパターンとタイミングをつかんで徐々に上手くなってクリアする”死にゲー”でもありますが、デザインがPOPでかわいらしく悲惨な感じはありません。残念ながらAndroid版はまだリリースされていませんが、iOSユーザーは是非プレイしてみて下さい。