「Breakout Ninja」は、雰囲気の良いスマホ向けカジュアルゲームを多く手掛けるフィンランド・ヘルシンキに拠点を置くインディーゲームディベロッパーのPart Time Monkeyが開発したアクションゲームです。カジュアルな内容ですが、その分サクッとクールなグラフィックやBGMを楽しめて気分転換にもオススメです。
基本画面はこんなの。縦持ち横スクロールで、画面をタップするだけでプレイできます。自動的に右へ右へと走っていく忍者をタップして、彼がちょうど円にかぶったところでタップするというプレイ方法で、上手くタップすると忍者が大ジャンプして障害物を乗り越えたり、または蹴飛ばしたり、敵を倒したりと様々なアクションをします。
忍者が円にかぶったところでタップするたびにスコアが加算されていきますが、タイミングよく忍者が円の中央ピッタリに重なった瞬間にタップするとさらにボーナススコアが加算されます。
スコアはそのままゲーム内通貨の”手裏剣”となり、200手裏剣分貯まると走行時に表示されるパーティクルや頭の被り物といった着せ替えアイテムと交換できます。ステージをクリアするだけでなくアイテムのコレクション要素も楽しめるというわけです。
それでは本格的にゲームスタート！世界観は一応忍者がが主人公だったりフォントが筆文字だったりと和風な感じはありますが、ステージ自体は荒野やスクラップ置き場、廃墟と様々で、特に和な感じではなく、むしろ様々な国を渡り歩いているような雰囲気です。またBGMがアクションゲームっぽくない物悲しい曲調のアコースティックギター曲で、これがまた憂いを帯びながらも美しく、スタイリッシュなアートワークと相まって寂寞感漂う退廃美さえ感じさせます。
ゲームの仕組み自体は非常にシンプルですが、実際にプレイしてみるとなかなか難しく、初見ではクリアできないステージも結構ありました。何が難しいって、忍者の移動スピードが一定ではないこと。大ジャンプをしたり、高低差のある場所を移動したりするときに急にスピードが速くなり、そのスピードについていかないと上手く円のところでタップできません。瞬発力と動体視力が求められるゲームです。
銅鑼が下げられた鳥居まで到達できればクリアで、それまでに獲得したスコアで3ツ星評価が付きますが、良くてもせいぜい星2つ。だいたい1つ星でしかクリアできず、何気に難易度はかなり高めです。
一回クリアしたステージは、次から忍者の移動スピードがさらに速くなった「ハードモード」をプレイできるようになります。
しかし通常モードさえ3ツ星でクリアできなかったぐらいなんだから、ハードモードをそうやすやすとプレイできるわけがありません。当然ゴールまで到達できずに失敗してゲームオーバー…
他にも、洗濯物が干されている屋根の上を次々とジャンプしたり…
その傍ら敵を倒したり…
忍者の冒険は続きます。これは運よく星二つでクリアできた時のもの。
本作は各ステージごとに異なったテーマと背景色があり、それを渡り歩くだけでも楽しめます。これは森のステージで…
これは街のステージ。
どう見てもアジアではないお墓のステージなんかもあります。
サボテンと丈の短い草しか生えていないウェスタン調のステージもあれば…
こちらは雨が降る寂しげな森のステージ。なお、ステージはレイヤー構造になっており、手前の景色がタップするべき円を目隠ししているところもあります。こういう”ひっかけ”は何度もプレイして覚えて慣れるしかありません。
ちなみに雨の森のステージは朽ちた木の中をニンジャが通り抜ける場所もあり、スピード感の把握も難しい難関となっています。
雪だるまのある雪ステージ。何気に四季も表現されています。
ステージは全12種類と少なめですが、好きなステージを選択することができ、また一回クリアするとそれ以降ハードモードと純粋にハイスコアを目指す「エンドレスモード」をプレイできるようになるので、繰り返し何度もプレイして楽しめるようになっています。
エンドレスモードでは最高スコアに応じてランク（称号）も付与され、それを世界中のプレイヤーと競い合うことができます。100を超えると「SENSHI」に認定！
…と、カジュアルゲームではありますが、忍者をカスタムできるアイテムを集めるコレクション機能や、スコアと称号を競い合うランキング機能と、基本的なやり込み要素もしっかり盛り込まれた良作です。オススメ！