米大学研究チーム、3Dプリンタで移植用の人口耳の製作に成功

 

米大学研究チーム、3Dプリンタで移植用の人口耳の出力に成功1

コーネル大学の生体工学者とワイル・コーネル医科大学の外科医師からなる研究チームが、3Dプリンタを使用し移植手術用の人口耳の製作に成功したと発表した

米大学研究チーム、3Dプリンタで移植用の人口耳の製作に成功2

これは細胞やタンパク質などの生物学的材料を使用して細胞そのものや生体組織を作る技術「バイオファブリケーション」を使用したプロジェクト。近年バイオファブリケーションは再生医療の分野で研究が進められており、最近では食用肉を作る研究も行われている。
今回発表された人口耳は、まず実際の人の耳を3Dスキャナでスキャンしてデータ化し、それを元に3Dプリンタで型を作り中にコラーゲンと軟骨細胞のジェルを注入するというもの。するとコラーゲンの上で軟骨細胞が増殖し耳の形の軟骨が形成されるという。製作にかかる時間は、耳をデータ化するのに約半日、3Dプリントに約1日、ジェル注入に30分、それから15分後にはジェルが取り出せる状態まで硬化し、これを培養液の中に数日間入れておくと移植可能な状態になるとのこと。これまで人口耳は化学的な材料や患者の肋骨から作られていたが不自然な形状で機能も劣っていた。また近年ではマウスの体で軟骨細胞を培養して耳を作る研究も進められているが、マウスの命が犠牲になってしまうためいずれも患者の抵抗が強かった。しかし今回成功した製作法は完成までのスピードがこれまでよりずっと早く生き物の犠牲もなく、また患者自身の細胞を使えば拒絶反応も減らせる。研究チームでは早ければ3年以内にも臨床移植を行えるようになるだろうと予測している。

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