先日、Tech系ニュースサイト「TechCrunch」日本版で「Biodigital Human」という無料Webサービスを知りました。
こんなの↓
この「Biodigital Human」は、Webブラウザ上で見られるフル3DCGの仮想人体模型です。見ての通り骨格から神経、血管、内蔵、筋肉、皮膚と人体を構成するほぼ全てのパーツを見ることができます。モデルの出来もかなり良くて、且つ専用のプラグインやアプリのダウンロードの必要が無くWebブラウザ上でサクサク動作します。
3Dモデルはマウスでぐりぐり動かして360度どの角度からも見ることができ、拡大・縮小も自由自在です。
また、どのパーツを表示してどのパーツを消すかもON/OFFで細かく設定できます。画面の表示は全て英語ですが、感覚を頼りになんとなく適当にいじくってもどうにかなります。またこれを機会に人体の部位を英語でなんと書くのか勉強するのもアリでしょう。ちなみに表示する人体モデルは男性版と女性版のどちらかを切り替えることもできます。男女で異なる骨格も確認できて非常に便利。
腕を消して肋骨にズームしてみた図。ある一部分をじっくり観察する時に便利です。
骨に血管を重ねてみた図。細い血管までちゃんと3Dで再現されています。
肺を表示させてみた図。
全身の筋肉を表示させてみた図。筋繊維のテクスチャが良い感じ!
…と、こんな感じにありとあらゆる人体のパーツを観察することができます。これが全部無料で、しかもWebブラウザ上で見られるなんて良い時代になったものです。というか太っ腹!
気に入った部分があったらスクリーンショットを撮影することも可能。スクリーンショット内には自動的にサービスのロゴマークとコピーライト表記が入ります。これはTechCrunchの記事にもありましたが医療や学習の現場で活用できそうですね。小学校の理科の授業でも、紙の教科書よりもこの「Biodigital Human」の方が面白くて子供達の記憶に残りそうです。
ちなみに私はこれをフィギュア制作の資料にしています。私は学生時代に特殊メイク・特殊造型の専門学校に通っており、当時彫刻の資料として高価な法医学書を何冊も買ったものですが、もうあの頃の金を返せ!という感じです。この「Biodigital Human」さえあれば全部無料で見られる。しかも彫刻資料にしても汚れないし劣化しない(これ重要)。実物の本だと、彫刻しながら見るとどうしてもページが汚れてしまうんですよね。ということでこの「Biodigital Human」、造型をやっている人に特にオススメしたいです。人物やゾンビ、クリーチャーの造型にはもう手放せません。また絵を描く人にとっても良い資料になるのではないでしょうか。