株式会社ピクセラが、360度パノラマVR動画をスマートフォンで手軽に体験できるアプリ「パノミル」(iOS/Android)に、360度ライブ映像内に浮かぶ巨大な仮想スクリーンでサブカメラの映像をマルチビュー視聴する「MagicVision」(特許出願中)などの新機能を追加した。さらに、収録済みのコンテンツを配信するVOD(ビデオオンデマンド)配信に加え、ライブストリーミング配信にも対応した。
「パノミル」は、同社が管理・運営するクラウド上のパノラマ配信サーバーに公開された360度動画をインターネット経由で閲覧できるアプリ。スマートフォンのジャイロセンサーを利用し、向けた方向の映像を上下左右360度体験することができ、市販の簡易VRゴーグルを使用することでVRコンテンツとしても楽しめる。
「MagicVision」は、メインとなる360度パノラマ映像の中に、巨大な仮想サブスクリーンを複数個表示し、サブカメラが撮影する様々なアングルからの映像を同時に再生し、マルチビュー視聴を実現する機能。スポーツの試合などで、まるでスタジアムにいるかのような臨場感を360度パノラマ映像で体験しながら、ゴール付近やベンチなどのさまざまなアングルの映像を、スタジアムに浮かぶサブスクリーンで同時に視聴できる。なお、同社では今回のアップデートにより、これまでの実証実験で得られた成果を「パノミル」に正式搭載した。各機能の概要は以下のとおり。
・一般通信回線を介したVRライブストリーミングに対応
これまでの実証実験では、実験専用に作られたアプリと、閉じたネットワークをもちいた局所的なライブ配信にとどまっていましたが、今回のリリースにて、一般的なインターネット回線と、公開版のアプリによるライブストリーミング視聴が可能になりました。
・4K/HEVC映像に対応
これまでの「パノミル」では、映像の解像度は最高でも2Kでしたが、今回のリリースにて、撮影、配信とも4K映像を取り扱う事が可能になりました。
また映像圧縮方式については、これまでH.264のみのサポートでしたが、新たにHEVCに対応し、高画質ながら通信帯域を抑えたストリーミング配信が可能となりました。
・3D立体視動画に対応
2016年の実証実験にて取り組んだ「ステレオスコピック3D撮影」を、「パノミル」に正式搭載しました。今回のリリースにて、パノラマ映像の立体視が可能になりました。