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英スウォンジー大学、500年前の人骨を3Dスキャン→3Dプリンタで複製して生前の姿を復元

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英スウォンジー大学、500年前の人骨を3Dスキャン→3Dプリンタで複製して生前の姿を復元1

イギリスのスウォンジー大学が、海底から引き揚げられた約500年前の軍艦から発見された乗組員の人骨を3Dスキャナでデータ化し、さらにそれを3Dプリンタで出力して復元作業を行ったと発表した。

この軍艦の名はヘンリー8世が率いたイギリス艦隊の軍艦「メアリー・ローズ」。468年前に英仏両国の艦隊がポーツマス沖で対決した「ソレントの海戦」で沈没したが、1982年に引き揚げられ、その巨大な船体や船内から発見された遺品を展示する大型博物館「メアリー・ローズ博物館」が最近オープンした。今回スウォンジー大学が行った頭蓋骨の復元もこの博物館のオープンに合わせたもの。実際に復元作業を行い警察への捜査協力も行っているOscar Nilsson氏によれば、通常頭蓋骨をもとに復元をする際、本物の頭蓋骨の上に粘土を盛るため必要以上に汚したり破損したりしないよう慎重に作業をしなければならないが、3Dスキャナと3Dプリンタで複製された頭蓋骨ならばそのような配慮をする必要が無いので思い切り作業でき、その分復元も早く進められるという。特に今回の場合、その頭蓋骨自体が歴史的遺物なので本物をそのまま使うわけにはいかず、3Dスキャナと3Dプリンタで複製品を作る必要があったとのこと。
復元された乗組員は20〜30歳で身長は6フィート以上、最高90kgの力で弓を引くことができる熟練の弓兵で、一緒に発見された軍装から階級の高い兵士だったことがうかがえるという。復元された顔はメアリー・ローズ博物館に収められ一般公開されている。なお、メアリー・ローズからは92体の完全な状態の人骨が発見されており、そのうち10体をスウォンジー大学が預かり引き続き復元作業を行うとしている。

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