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【Virtual World Summit 2007レポート】仮想世界の今後を語り合う

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10月17日~18日の2日間、東京両国KFCホールにて日本発の仮想世界首脳会議「Virtual World Summit 2007」が開催され、仮想世界を代表する国内外のキーマンが集い今後の仮想世界の展開について語り合った。
■企業参入成功の鍵は「コミュニティ作り」
【Virtual World Summit 2007レポート】仮想世界の今後を語り合う
まず第一日目のキーノートスピーチでは、Million of UsのCEOであるルーベン・スタイガー氏が「アバター世代~バーチャルワールドが今の文化に与える影響とビジネスチャンス」と題しスピーチを行った。
彼は元リンデンラボのビジネスプロデューサでビジネス開発を担当し、セカンドライフに多くの企業や商業社を参入させ、ビジネス参入の最初の波をもたらした中心人物だ。
独立後はTOYOTAやマイクロソフトなどの大手企業のSIMをプロデュース、最近ではテレビドラマ「Gossip Girl」と連動したキャンペーンを展開している。
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スタイガー氏はまずキャンプファイヤーを囲んで語り合うユーザーの画像を示し、人々が集まって語り合う姿は最も原始的なものだと説明。このような現代では失われつつある人と人とのコミュニケーションの絆がセカンドライフでは保たれているという。
バーチャルでありながら現代のリアル社会よりも親密でアナログなコミュニケーションができるのもセカンドライフの一つの魅力のようだ。
そして氏は「広告に書かれていることを信じる人は4人に1人しかいないが、友人・知人から知った情報は3人に2人が信用する」と語り、改めてコミュニティの重要性を強調した。
スタイガー氏はリンデンラボ在籍時代も独立した現在も、多く企業をセカンドライフに参入させることに成功している。その成功の理由は、「建物」を作るのではなく「コミュニティ」を作ることにあるようだ。
氏は「その企業が取り扱っている商品はお酒だった。仮想世界でお酒はあまり意味のないもの。そこで私はセカンドライフにバーを作り、そこでバーの雰囲気を楽しんで乾杯したり語り合ったりできる場を設けた。その結果、それまでお酒を扱うことのなかったセカンドライフにこのスタイルが広まり、大きな成果を挙げることができた。」と以前手がけた仕事の一例を紹介。またマイクロソフトのキャンペーンを手がけたときは宝探しゲームを企画して長時間ユーザーを引きつけることに成功したとのこと。
最後にスタイガー氏は「今後セカンドライフはよりソーシャルネットワーク化し、テレビ番組などと連動した企画も次々と登場するのではないか」と語りスピーチを終えた。
日本国内での企業のセカンドライフ参入は数多く行われているが、必ずしも有効活用されているとは言い難い。氏のスピーチからは、成功するマーケティング手法は「コミュニティ作り」にあるということがはっきりと分かった。
■その国のことはその国の人が一番よく分かっている
続いて、リンデンラボ副社長ジンス・ユン氏によるスピーチ「セカンドライフ・グリッドによるグローバルプラットフォーム構想」が行われた。
【Virtual World Summit 2007レポート】仮想世界の今後を語り合う
主な内容は、先日発表された「Second Life Grid」というプラットフォームについて。これは主に企業や教育者に向けたシステムとのこと。「何かを作る際の”ツール”として捉えて欲しい。例えばセカンドライフのボイスチャット機能を使用して友達と会話を楽しむことはもちろん、語学トレーニングを行う手段としても有効だろう。」と語った。
【Virtual World Summit 2007レポート】仮想世界の今後を語り合う
また、ユン氏は日本などアメリカ以外の国での展開についても言及。氏は「リンデンラボは決して日本人ユーザーのことは分からない。その国のことはその国の人が一番よく分かっている」と語り、リンデンラボが日本のユーザーの参入を促すのではなく、セカンドライフへ参入する「プラットフォーム」と「ツール」を提供していく姿勢を示し、同時に参入を支援する企業の重要性を強調した。
氏は、調査会社のガートナーグループが使用している「Hype Cycle」と呼ばれるグラフを示し、サービスや商品の評判の推移を解説。
【Virtual World Summit 2007レポート】仮想世界の今後を語り合う
どんなサービスでも最初は熱狂的に支持され、それが後に失望に変わり、それらの熱狂が一段落したところでようやく安定したユーザーを獲得し本当の成長を始めるという流れを示したグラフで、まさにセカンドライフにも当てはまる。
ちょうど今は”熱狂の頂点”付近なのではないだろうか。今は注目度も上がり企業も次々と参入しているが、いずれ多くの脱落者が出て、その後に本当にやりたい人だけが生き残って本当の成長が始まることを、既にリンデンラボ側は見抜いているのかもしれない。

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