「Hiversaires」は、謎の記号(文字?)とギミックに溢れたモノクロの廃墟の中をひたすら彷徨い歩く一人称視点の謎解き脱出ゲームです。見渡す限り闇と荒れ果てた構造物が続くのに、そのグラフィックはどこまでもスタイリッシュ。これがVR対応になってくれたらこの空間に飛び込めるのに!…とついつい思ってしまうほど世界観がクールで雰囲気ゲーとしても楽しめます。
操作方法は、画面下をタップして直進、右に方向転換、左に方向転換、気になった部分をタップしてギミック発動、この4つだけです。しかし一人称視点での方向転換が意外と難しく、なんとなく無意識に操作しているとあっという間に現在位置が分からなくなり迷ってしまいます。頭の中にルートを思い描き、さらにあちこちに描かれている記号の意味を考えなければならないという、非常に頭を使う難易度の高いタイトルです。スタート地点は謎の石板のようなものを取り囲むかのように配されている壊れかけの通路。とりあえず石板に近づいてみます。
石板には謎解きのヒントのような記号が記されていました。まず「E」と書いてあるところを進めということでしょうか?
一応通路をぐるっと一回りしてみましたが、周囲の木々に何か記されているものの、通路はいずれも途切れていたりドアに鍵がかかっていたりして先には進めませんでした。謎を解いたら進めるようになるのでしょうか?
もう一回ぐるっと回ってみたら、石板の横に何か機械っぽいものがあるのに気付きました。
とりあえずこの機械の画面のようなものをタップして起動させてみます。
その後、ドアの場所に近づいて…
ドアの横にあるボックス的なものを開けてあることをしてからドアを開けて先に進みます。
ドアの先に進むと、今度はモニター的なものが出現しました。ここも画面を触って動かしておかないと次のドアが開かないので、まずはタップしてこの状態にしておきます。なお、丸の中に線が描かれている記号はこの後もの凄く重要になってくるのでメモを取りながらプレイするとよいでしょう。
こうして進んでいくうちに、また何かギミックのようなものが見えてくるので、フタを開けて先にドアの横で取得したあるアイテムをセットします。
そして崩れかけた通路を進んでいくと…
無機質な廃墟には似つかわしくない魔法陣のような記号が見えてきました。果たしてこの建物は一体何なのでしょうか?この記号が意味するものとは?
こうして先に進んでいくとスタート地点を思わせるような構造の場所にたどり着きました。各通路の扉にはさらに記号が記されており、どうやらこれがギミックを解く鍵のようです。
無機質な場所かと思いきや魔法陣のような記号もあり、さらにいきなり巨大な目玉が出てきたり…アンビエントなBGMも相まって、謎解きというより退廃的な場所を冒険する探索ゲームのようです。
これまでモノクロの世界だったのに突然真っ赤なギミックが!モノクロに慣れた目にいきなり色が飛び込んでくると心底ビックリします。この赤いギミックを発動させるのが謎解きの一区切りのようで、ここに到達したら、また来た道を戻って別の扉を開けて違う通路を進みます。
ところが来た道を戻るのにこれまた一苦労。なぜなら帰り道だから左右が逆になっているからです。単純なことですが頭を切り替えるのが結構大変で、一人称視点で移動するゲームに慣れていない人だと帰り道で迷ってしまうかもしれません。
こうして途中のモニターの場所まで戻って違う記号に表示を切り替え、別の扉を開けます。
別のルートにはまた違ったタイプのギミックがあったり…
せっかく扉を開けても通路が途切れていたり…
このようにどこを見回しても確かなものは何もなく、閉塞感が漂う異世界で迷子になる心理的不安をこれでもかと味わえます。ただし見ての通りグラフィックがスタイリッシュなので雰囲気ゲーとしても秀逸で、この作風が好きな人なら”迷っている最中”も楽しめるでしょう。サウンドもクールなのでプレイ中は是非イヤフォンかヘッドフォンを使用して下さい。