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【TGS2014】VRに興味あるけど行列に並びたくない!あまり待たずにVRが体験できるブースのリスト

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今年の東京ゲームショウで特に目立っているのは、バーチャルリアリティ(VR)用ヘッドマウントディスプレイ(HMD)「Oculus Rift」をはじめとするVR系の出展です。開催直前に急遽出展が決定したというのに、Oculus Riftの開発元である米Oculus VR(小間No.6-N3)のブースはビジネスデーから人の山!開場から1時間程度で700枚以上用意されていた整理券が無くなるほど大人気で、何気に今年の一番人気ブースと化しています。

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Oculus VRのブースで体験できるデモはスペースドッグファイトゲーム「EVE: Valkyrie」とUnityの日本オリジナルキャラクター「Unityちゃん」が歌って踊る「UNITY-CHAN! LIVE」の2種類(選択不可)。Oculus VRの公式ブースなのにデモの一つが萌え系という事実に日本の斜め上っぷりを実感します。

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またOculus Rift以外にも様々なVR系ガジェットが出展されています。サムスン電子(小間No.2-C5)はAndroid端末「GALAXY Note 4」をはめ込んでHMD化するキット「Gear VR」を出展。Oculus VRとの共同開発のもと作られた”簡易型HMD”だそうですが、パネル解像度が2560×1440ドットなうえに装着したまま周囲が見えるようカメラも付いているなどなかなか凝った作りです。
オーストリアのCyberith(小間No.7-S4)は仮想空間を自分の足で歩き回ることができるデバイス「Virtualizer」を出展。3本の支柱で支えられたリングに腰を固定して足を滑らせると仮想空間の中を歩き回っているような感覚が得られるというもので、ホラーゲーム「Affected」を体験できます。


”歩いて移動”を実際に体験できるので没入感がハンパないですが、デモ機が1台しかなく、おまけに装着するだけで5分くらい時間がかかるため(しかも自分1人では無理)、1日にさばける人数はせいぜい50人くらいが限度。体験するのは狭き門で、ビジネスデーでも長蛇の列ができていました。

もちろん日本企業も負けてはおらず、ソニー・コンピュータエンタテインメント(小間No.3-S3)はプレイステーション4の周辺機器として開発中のHMD「Project Morpheus」を使ったデモを5種類出展しています。しかしこちらも一般用の体験コーナーに用意されている試遊台は8台と少なめで待機列がえらいことに。一般公開日には整理券制となり当然すぐに無くなってしまいました。

……そう、大掛かりなブースや大企業のブースはどこも大行列になり、並ぶことはおろか整理券をGETすることすら困難なのです…。整理券を得るために待ち、体験するためにさらに待つなんて時間が勿体無い!そこで、上記のブースほど待たずにVRを体験できるところをリスト化してみました。

■学生も既にOculus Riftに手を出している件
「今Oculus Riftに手を出している人ってムチャクチャ有能な開発者なんでしょ?」と思っている方も多いかもしれませんが、学生だって挑戦しています。今回の東京ゲームショウでは、神奈川工科大学(小間No.6-C2)、アーツカレッジヨコハマ(小間No.6-C16)、日本工学院クリエイターカレッジ(小間No.6-C19)、新潟コンピュータ専門学校(小間No.6-C3)の計4校がOculus Riftを使ったゲームを出展しています。

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「はげピッ!!ピッ!!」ばかりが話題になってしまった感のある神奈川工科大学ですが(関連記事)、それ以外の作品も面白いです。Oculus Riftを使った「ワットラットラッシュ」は、ネズミ型の椅子に座って室内のコンセントを抜く「節電カウボーイアクションゲーム」。手持ちの専用コントローラーとねずみ型の椅子まで手作りするという凝りっぷりに拍手!

■インディゲームエリアはVRの穴場
インディーズ系ゲームの展示を集めた「インディゲームエリア」にはOculus Riftを使った2つのゲームが出展されています。

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ゲーム菩薩グループ(小間No.3-C1-16)は「水没都市」という海の底に沈んだ都市を探索するゲームを出展しています。本作はなんらかの理由により水没した世界を舞台に、海面に浮かぶブイを目安に制限時間内に全てのアイテムをGETするというルールで、空間は実在する都市のオープンな地図データ「Open Street Map」を基に構築されています。東京ゲームショウでは水没した新宿を探索することができるのですが、よく見知った実在の町が水没しているというだけでワクワクしてくるから不思議です。首を下げることで海の底に潜り、首を上に向けることで底から海面を眺めることができます。水没した新宿を探索すること自体が楽しくて、わざと全力でビルに体当たりしてみたり、細い路地に入ってドン詰まりになってみたりと本来のルールとは違う遊び方をしてしまいました。

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マジックサーキッツ (小間No.3-C1-14)は”箒型デバイス”とOculus Riftを組み合わせたゲーム「Little Witch Pie Delivery」を出展しています。これは実際に箒にまたがることで空を飛ぶ魔女の疑似体験ができるというもの。箒そのものがセンサー及びコントローラーになっており、その傾き具合をゲーム内に反映しています。プレイ中は羞恥心を捨てましょう

この2作品はいずれもインディゲームエリアの最小小間に出展されているため列に並ぶ必要はありませんが(というが面積的に列を作るのは不可能)、20日は人気のため時間を指定した整理券制になっていました。

■サマーレッスンが無いならPLAYGIRLSを見ればいいじゃない!
リアルな女子高生と触れあえるVRコンテンツ「サマーレッスン」が出展中止になってもこれがある!

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電撃オンライン(小間No.3−N3)ではPG Production×イリュージョン×セクシー女優による”セクシー女優完全再現プロジェクト”「PLAYGIRLS」を展示しています。Oculus Riftを装着することで3Dスキャンによってリアルに再現されたフル3Dのセクシー女優さんたちを舐めるように間近で眺められるというもので、Oculus Riftの魅力の一つである”臨場感”をこれ以上ないくらい実感できます。なお、こちらはOculus VRやサムスン電子ほどではないにせよそこそこ行列ができていたので、早く体験してみたい方は時間に余裕を持って訪問して下さい。

■ドラえもんの「絵本入り込み靴」があったらきっとこんな感じ
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現在あるOculus Riftを使ったコンテンツはフル3Dで仮想空間を構築したものがほとんどですが、スイスのスタジオ「apelab」 (小間No.2-C10)ではOculus Riftで鑑賞するアニメ作品「Sequenced」を出展しています。これは世界初の360°VR対応アニメで、Oculus Riftを装着することで自分がアニメの世界の中に入り込んだかのような感覚を味わいながらストーリーを鑑賞することができます。

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例えば、正面に見えるのは何の変哲もないビルの窓ですが…

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首を横に向けたら別のフロアで火事が発生していた!なんてことも。

つまり、空間のどこかで何かが起きていて、目線を変えることでそれが見えてくるというわけです。パッと見は2Dのアニメ絵なのに、それが眼前に臨場感を持って広がっているのがとても不思議。ドラえもんの道具に、絵本の中に入り込んでストーリーに干渉できる「絵本入り込み靴」というひみつ道具があるのですが、もしそれが本当にあったらきっとこんな感じなんだろうな…と思いました。「むしろ二次元が来い!」とはこういうことだったのか…正式リリースは2015年を予定しているそうですが、もしこれと同様のことを日本のアニメで行ったら確実に帰ってこれなくなる人が続出するでしょう。

■VRには「音の立体感」も重要
VRコンテンツを鑑賞する際ついつい目が行ってしまうのは空間を構成する3Dモデルやグラフィックですが、それ以外に「音」も重要なのだと気付かせてくれるのがプロデイジ(小間No.5-C8)が出展している「VR肝試し」です。

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これは墓場で幽霊や妖怪に遭遇する和風ホラーコンテンツなのですが、恐怖の演出を立体感のある”音”で行っているのが特徴的です。例えば自分の背後から幽霊が迫ってきて耳元のあたりをス〜っと通り抜けていった感じが”音”によって分かるようになっていたり。リアルな空間の演出にはグラフィックの立体感だけでなく「音の立体感」も必要不可欠であることがよく理解できます。ちなみにこれも2015年に正式リリース予定だそうです。

■仮想空間内のオブジェクトに「触れてみる」研究
昨年に引き続き今年も出展しているスウェーデンパビリオン(小間No.1-C5)では、スウェーデンのウプサラ大学と東京理科大学の共同研究「Haptic communication framework projedt」を見ることができます。

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これはUnityとOculus Rift、3D感触インターフェイス「Novint Falcon」を組み合わせることによって、仮想空間内のオブジェクトに「触れる」感覚が得られるもの。Novint Falconはグリップを上下左右前後に動かすことでPC画面上にあるオブジェクトを動かし、それと連動したリアルな感触の感覚が得られるデバイスなのですが、Oculus Riftを装着することで目の前にあるオブジェクトを本当に自分で動かしている感覚を味わうことができます。今回は「バーチャル積み木」を体験することができますが、硬いものに当たった「カチッ!」とした質感まで再現されていることに驚愕。これも活用次第によっては現実に帰ってこれなくなる人が続出しそうです。

このように大型のブースでなくても斬新で未来を感じさせてくれるような様々なVR展示がたくさんあります(私が見落としているだけでまだ他にもあるかもしれません)。ただし21日(日)は東京ゲームショウ最終日なのでこれまで以上に混雑する可能性があります。状況によってはご紹介したこれらのブースにも待機列ができるかもしれないので、時間に余裕を持って行動して下さい。

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