いろいろな仮想空間にログインしてみた

第4回 「IMVU」

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今回は、今まで紹介してきた「メタバース」とは少々違うサービスになるが、10代を中心に人気があり、現在ユーザー数が300万人を突破したという北米の3Dオンラインコミュニティ「IMVU(インビュー)」をとりあげてみたい。
 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第四回 「 【集中特集:セカンドライフ以外のメタバース】第三回 「IMVU」
この「IMVU」は前回紹介した「There」の創業者がスピンアウトして作った3Dアバターサービス。
2Dのアバターサービスなら日本にもたくさんあるが、このIMVUのアバターは3Dで背景も360度全て3D。
アバターの表情やアクションも豊富に用意されているので感情豊かな表現ができる。また海外のサービスながら日本語入力ができてサイトの一部も和訳されているので、日本人のユーザーも増えつつあるようだ。
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IMVU日本語ページ
http://www.imvu.com/catalog/web_landing.php?p=japan
このIMVUの主な楽しみ方は「チャット」と「IM」だが、もう一つの楽しみ方に「着せ替え人形ごっこ」がある。
IMVUで用意されるアバターは他のメタバースのリアルな雰囲気のアバターと違い、頭と目が大きく頭身が少ないデフォルメされたデザイン。どことなくジャパ二メーションの影響もうかがえる。
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こちらは登録時の画面に出てくる基本アバター。自分のアカウントを作る時点で、頭の大きさや目の大きさ・色、髪型、肌の色、洋服と靴のデザイン、アクセサリーの着脱などを選択することができ、最初からある程度カスタムの楽しさが味わえる。正直あまり洗練されているとは言い難いアバターを選択せざるを得ないセカンドライフとは大違いだ。
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基本アバターを作ったら、今度は自分の”部屋”を選択する。ところがこの部屋の内装デザインが上記のようにゴシック風だったりロリータ風だったりと、なんだかマニアックなデザインばかりでどれも個性的。因みにペットや家具も付いているので自分で内装をカスタマイズすることができる。筆者はゴシック風の部屋を選択したのだが、調度品に拷問器具のようなものが付いてきた。
こうしてアカウントを登録すると、もれなくカスタムできる自分のマイページが付いてくる。
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こちらも壁紙などを変更したりとカスタムが可能。自分のアバターを作ったらオマケにMySpaceも付いてきたという感じだ。3DオンラインコミュニティとSNSを組み合わせた形態は先に紹介したViZiMOにも通じるものがある。
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そして3Dの自分の部屋に入室する。動作はなかなか軽くストレスが無い。アバターの動きも軽やかだ。

このように少々デフォルメされているが、かなりはっきりとアバターに表情やジェスチャーをつけることができる。
さらにアバターの形さえ無視して、顔文字をよりマンガ的にした表現も。

これをチャットの内容と組み合わせて使えば、かなりコミカル且つ臨場感溢れるコミュニケーションが楽しめそうだ。
また、自分の部屋も完全に3Dなので、内装を自由に変更して「人形遊び」的な楽しみ方もできる。家具にはあらかじめポーズが付いているので、セカンドライフのようにわざわざポーズを外部から持ってこなくてもそれなりに絵になる。

この部屋に友達を呼んだり、また友達の部屋に遊びに行ったりしてコミュニケーショントを楽しむのだが、部屋といっても様々なタイプのものがあり、「shop catalog」から選んで購入することもできる。
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IMVUにも「credits(クレジット)」という仮想通貨が存在し、これでアバター用の様々なアイテムや部屋を購入することができるのだが、登録時にまず1000クレジット貰えるので”とりあえず”の持ち物をこれで揃えることができる。セカンドライフと違って無一文からのスタートではないので、最初からショッピングを楽しむことが可能。
このクレジットは購入することもできるが、自分の友達をIMVUに招待したり、その招待した友達がログインして3Dチャットに参加したりするボーナスとして貰えたりする「モバゲー」的なシステムがあるので”お金稼ぎ”は比較的楽。またバナーリンクのアフィリエイトプログラム的なシステムも用意されている。
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IMVUのshop catalogには数え切れない程の多種多様なアイテムがあり、現在その数は2万点を超えると言われている。
IMVUには「DeveloperProgram(デベロッパープログラム)」というシステムがあり、一般ユーザーでも開発に参加しアイテムを作って売ることができが、Developerになるには「Avatar name」を7.95$で購入し、マニュアルや商品製作のためのテンプレートとPreviewerをダウンロードする必要がある。
”ものづくり”にハードルがあるのはやや難点だが、その分個性的且つレベルの高い商品が並んでいるようだ。
メールやIM、メッセンジャーは普段も使っているサービスなので特に目新しさは感じない。しかしそれに3Dアバターと部屋が付くだけで一気に愛着がわく感覚はなんだか新鮮だ。
このIMVUのようなアバターサービスやオンラインコミュニティは、もしかしたら無味乾燥な「文字だけのメッセージ」を擬人化し、より血肉の通った人間味のある交流にするためのサービスなのではないだろうか?。
ただ文字だけなのとアバター・背景があるのとでは、きっと打ち込む文章の内容も変わってくるはずだ。
また全く無からのスタートなのではなく、ある程度選択肢を用意してくれてお金や物を持たせてくれるのもありがたいし、子供の頃の「着せ替え遊び」「人形遊び」の感覚が呼び起こされ懐かしくもある。
リカちゃん人形やG.Iジョーをいじくり回して遊んだ経験がある人はきっと夢中になるだろう。
ここ最近一気に注目度が上がった「仮想世界(メタバース)」だが、それは今になって突然現れたものではなく、既にあったものが融合して生まれ変わったものなのかもしれない。
IMVU
http://www.imvu.com/
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