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【Slush Tokyo 2018レポート】ロボット&VR---バラエティに富んだavexブースをレポート

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3月28(水)~29(木)の二日間にわたって開催されたフィンランド発のスタートアップ・フェスティバル「Slush Tokyo 2018」、日本での開催は今回で4年目を迎えましたが、今回は国内外より約6,000人の参加者、600社のスタートアップ、200人の投資家、300人のメディア関係者が集い過去最多動員を記録したとのこと。これまでは主に地方自治体の出展ブースの様子をご紹介してきましたが、これより企業ブースのレポートをお伝えします。

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Slushはフィンランド・ヘルシンキで始まったイベントですが、今では日本、中国、シンガポールと世界各地で"ご当地Slush"が開催されており、いずれも基本的には本家Slushのコンセプトを踏襲しているものの、それでもその国”ならでは”の要素が加わり独特の雰囲気を醸し出します。Slush Tokyoを本家Slushと比べた時に最も目につくのは「ロボットの出展の多さ」。本家Slushにもロボットが全くいないわけではないのですが、それでも数えれば片手で足りるくらい。しかしSlush Tokyoには開発中のものから既に一般販売されているもの、to Bからto C、ホームロボットから工業用、教育用とありとあらゆるロボットが出展されています。その中でも今年一番目立っていたのが、avexブースに出展されていた「MMSEBattroid ver.1.0」でした。

【Slush Tokyo 2018レポート】ロボット、VR、3Dサウンドと活用した花火---バラエティに富んだavexブースをレポート
「MMSEBattroid ver.1.0」は立命館大学発で滋賀県草津市に拠点を置くスタートアップの株式会社人機一体が開発する操縦可能な人型ロボットの最新バージョンです。見てのとおり人の上半身を模した非常に大型のロボットながら、両手も頭も動き、しかもそれを実際に人がリアルタイムに操作できるという優れもの。デモ時間は毎回多くの人が足を止めていました。

【Slush Tokyo 2018レポート】ロボット&VR---バラエティに富んだavexブースをレポート

【Slush Tokyo 2018レポート】ロボット&VR---バラエティに富んだavexブースをレポート

実際に動いている動画はこちら↓

こちらはホウキを使ったデモですが、音声にもあるとおりプログラムで動かしているのではなく、ロボットのすぐ後ろにいる操縦者が実際に操縦桿を動かしてリアルタイムにロボットアームを動かしています。

【Slush Tokyo 2018レポート】ロボット&VR---バラエティに富んだavexブースをレポート
操縦にはVRヘッドマウントディスプレイ(HMD)のHTC Viveを使用。HTC Viveはロボットの頭部に付いているカメラと連動しており、カメラに映ったロボットの周囲の景色を見て状況に応じた操作をすることができます。

【Slush Tokyo 2018レポート】ロボット&VR---バラエティに富んだavexブースをレポート
ロボットの下に置かれているモニターに映る景色がロボットの”目”、つまりHTC Viveから見える映像なんですね。操縦者がコックピットに座り、操縦桿とVR HMDを使って自分の分身のように人型ロボットを動かしている風景はロボットアニメを彷彿とさせ非常にロマンがあります。

「MMSEBattroid ver.1.0」はただ単に操縦桿の動きをロボット側に伝えるだけでなく、ロボット側が受けた力を操縦者にフィードバックする双方向制御機能もあります。現時点ではまだ研究段階ですが、いずれは実際の現場で利用可能な人型重機にすることを目指しており、それに先駆け今年よりロボットをエンターテイメント分野に貸し出す活動を行うそうです。なお、同社はエイベックスベンチャーズの出資を受けています。

【Slush Tokyo 2018レポート】ロボット&VR---バラエティに富んだavexブースをレポート
エイベックスベンチャーズの出資を受けているスタートアップといえば、VRクラスタにはもはやお馴染みのソーシャルVRサービス「cluster.」も出展していました。「cluster.」は、自分の”ルーム”を作ってイベントを開催したり、また他のユーザーのイベントに参加できるVRソーシャルルームアプリ。VR空間内でテキスト/ボイスチャットをしたり、スライドを表示したりといった機能もあります。2017年5月に正式サービスを開始して以来、既にユーザーにより多くのイベントが開催されています。

【Slush Tokyo 2018レポート】ロボット&VR---バラエティに富んだavexブースをレポート

【Slush Tokyo 2018レポート】ロボット&VR---バラエティに富んだavexブースをレポート
現在の「cluster.」は、あらかじめ用意されている”ルーム”の中から好きなものを選択する形式で(企業のイベントなどではその都度オリジナルのルームを制作)、アバターもアイコン画像が顔部分に表示されるロボットのデザイン一種類だけですが、今後はユーザーが自作のルームやアバターをcluster.内に持ち込めるようになる大型アップデートも予定しており、さらにその後はスマートフォン対応も計画しているとか。UGC(User Generated Contents:ユーザーが作るコンテンツ)が可能になればさらにユーザーコミュニティが盛り上がるでしょうね。アップデートなど最新情報は今後公式サイトTwitterFacebookなどで告知されるので気になる人はチェックしてみて下さい。ちなみにcluster.はVRヘッドマウントディスプレイがなくても一般的なPCのみで普通にログインできるので、VR初心者の方でもすぐに馴染めます。

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