「雪だるまさんがころんだ」は、雪だるまが人間や障害物を避けながら年に一度の冬の期間しか会えない彼女のもとを目指すスマートフォン向けステルスアクションゲームです。”ステルス”といってもどこかに隠れて息をひそめるタイプのゲームではなく、人間と障害物の動きやタイプを見極めてタイミングを見計らうアクション性の高いゲームで、おとぎ話のようなほんわかした雰囲気とは裏腹にスリルあるプレイが楽しめます。
ステージの構造はとてもシンプル。一直線の道を向こうで待っている彼女を目指して進んでいくだけですが、その途中には行く手を阻む人間が待ち受けており、動き回る彼にぶつかったり彼の”視界”（赤い範囲）に少しでも入ったら即ゲームオーバーになってしまいます。操作方法は至って簡単で、画面をタップしている間は雪だるまが前進し、離すと止まります。それを上手く駆使して人間を避けつつ、コース上にある星を取っていくと三ツ星評価でクリアとなります。星は取り逃してもクリアできますが、ここはやはり三ツ星を狙いたいところ。
現時点で用意されているステージは全部で30種類。最初のステージはチュートリアルみたいなものなので簡単です。まずはここで人間の動くスピードや動きのパターン、雪だるまの挙動を把握して慣れておきましょう。ここでは人間は一定のスピードで左右に動くだけなので動きを”読む”のは楽勝！
コース上の星を取りつつ人間を避け、無事彼女のもとにたどり着き…
クリア！寄り添う雪だるまが微笑ましいですね。
次のステージからは人間の数が複数になります。しかもそれぞれの角度が異なり、首が動くようになるため人間の”視界”がまるで灯台のライトのようにぐるぐる動きます。ここは”視界”の挙動パターンを読んでそれを避けられる隙間を見極めるのがポイントです。
タイミングを見計らったら一気に進んでクリア！
次は二人の人間がそれぞれ斜め方向に移動するというトリッキーなステージ。あとこれまでのステージの天候は昼間でしたが、ここは夜のようでコースもちょっと薄暗いです。向こうでぼんやりと明るく光る彼女の姿がなんだか幻想的ですね。
人間を避けるには、勢いに任せて突き進むのではなく一旦立ち止まって待つことも必要なのですが、ここで厄介なのは、コース上の星が時間経過によって消えてしまうことと、ステージが「自動的に前に進む」こと。なのでうかうかしていると三ツ星クリアが狙えなくなり、雪だるまが画面からフレームアウトすると…
しびれを切らした彼女が帰ってゲームオーバーになってしまいます。つまり本作は、ギミックのタイミングを”読む”ことも必要ならば、フレームアウトしない程度に適度に素早く進まなければならないという「後ろから追い立てられる」要素もあるということ。急がなければならないので大変！
かといって急いで前に進むと、このように人間にぶつかってバラバラになりゲームオーバーになってしまいます。
雪だるまとはいえ全身バラバラって何気にショッキングなゲームオーバー表現ですね…。
次のステージからは人間に加えて地面に障害物も登場します。一見何の変哲もないプレートのように見えますが、上に乗ると…
画面をタップしていなくても雪だるまがスイ～っと前に進んでしまいました。この青いプレートは雪だるまが滑ってしまう氷のような物理挙動を持つ障害物で、滑るスピードも計算して移動しなければなりません。
ちょっとタイミングを見誤ると人間にぶつかってバラバラに…
何度かトライして、星2つながらもなんとかクリアできました。
次のステージでは岩のテクスチャが貼られたプレートが出てきました。これもまた障害物ですが、これは上に乗った途端…
雪だるまの進むスピードが一気に落ちてしまいました。雪だるまは前に進むことしかできず、途中でバックすることができないため進むスピードが変わるとすぐに人間に接触してしまいます。
見た目のグラフィックは非常にカジュアルですが、各ステージともギミックの配置がよく考えられており難易度は結構高めで、このタイプのアクションゲームに慣れていないと最初の10ステージを三ツ星クリアするのも難しいでしょう。何度もトライ＆エラーを繰り返し、ギミックの挙動を把握して攻略する骨太なプレイが楽しめます。
なお、本作も学生チームが半年かけてゲームアプリを開発し、そのダウンロード数を競い合うアプリ開発コンテスト「第4回仙台ゲームアプリコンテストDA・TE・APPS!2018」の出場作品です。興味が湧いた方は是非プレイしてみて下さい。