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【TGS2017】臭覚VRデバイス「VAQSO」のブースにて香り付きの「乖離性ミリオンアーサー VR」をプレイ 「香りに立体感がある」という新感覚コンテンツに進化

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【TGS2017】臭覚VRデバイス「VAQSO」のブースにて香り付きの「乖離性ミリオンアーサー VR」をプレイ 「香りに立体感がある」という新感覚コンテンツに進化

VRコンテンツのシーンやアクションに合わせて「香り」を加える臭覚VRデバイス「VAQSO」が、東京ゲームショウ2017のVR/ARコーナーに出展し、国内外9社とコラボレーションした9つのVAQSO対応コンテンツの試遊コーナーを展開しています。

【TGS2017】臭覚VRデバイス「VAQSO」のブースにて香り付きの「乖離性ミリオンアーサー VR」をプレイ 「香りに立体感がある」という新感覚コンテンツに進化

VAQSOは、VRヘッドマウントディスプレイの下部に付ける香りデバイスで、VRコンテンツに合わせて複数の香りを再現することができます。ただコンテンツに香りを加えるだけでなく、シーンに応じて香りに強弱をつけたり、香りの種類をすぐに切り替えることが可能。新たな情報が追加されることで、ユーザーは既存のVRコンテンツの臨場感や没入感をさらに高めることができます。今回私はスクウェア・エニックスの「乖離性ミリオンアーサー VR」VAQSOバージョンを試遊してみました。

【TGS2017】臭覚VRデバイス「VAQSO」のブースにて香り付きの「乖離性ミリオンアーサー VR」をプレイ 「香りに立体感がある」という新感覚コンテンツに進化
試遊の流れは、空を飛んでいる「解離性ミリオンアーサー」のキャラクター「ウアサハ」を自分の近くまで呼び寄せ、彼女の頭をナデナデするというもの。一見シンプルなように見えますが、HTC Viveのコントローラーの機能が活用されており、本当に彼女の頭に触れているかのような感覚が味わえます。

【TGS2017】臭覚VRデバイス「VAQSO」のブースにて香り付きの「乖離性ミリオンアーサー VR」をプレイ 「香りに立体感がある」という新感覚コンテンツに進化
まずコントローラーを「 “ヘ( ̄ー ̄ )」←こんな感じに動かして彼女に近くまで来てもらいます。このとき特になんの香りもしないのですが、凄いのはこの後。なんと彼女が近くまで来たら自然に仄かな良い香りが…。さらにコントローラーを「ヾ(・ω・*)」←こんな感じに動かして頭を撫でれば撫でるほど良い香りは強くなっていき、そして彼女が遠くに行くとまた香りは消え、近づいてきたらまた強くなり…と、自分との距離および頭を撫でる・撫でないで香りの強弱が変わることをコンテンツを通して体験できました。そう、香りの情報もまた3Dで立体的なんですよね。何かの香りが常に漂っているわけではないし、匂うにしても強弱があるのですから。この「乖離性ミリオンアーサー VR」VAQSOバージョンは、VAQSOの「香りの強弱」という機能が存分に生かされているデモでした。

他にも、同社のブースでは火薬の香りを体験できる対戦ゲームやアイドルの香りを体験できるデモ、一度にラーメンと餃子の香りを体験できる料理シミュレーションゲームなど、それぞれで全く異なる香りが出てくる9種類のデモが試遊出展されています。


試遊するには、来場後まずブース正面に設置されているカウンターにて時間帯ごとに受付を済ませる必要があります。一回受付してしまえば、30分の制限時間内にブース内のどのデモをいくつ試遊してもOK。運良く空いていれば2回以上は試すことができるでしょう。是非異なるデモをプレイして「香り情報」の重要さを体験してみて下さい。

なお、9月21日(木)には、VAQSO代表の川口健一郎さんと”GOROman”のニックネームで知られ最近では「クマちゃん社長」としてTwitterで話題になったXVI代表の近藤義仁さんによるトークショーも行われました。

【TGS2017】臭覚VRデバイス「VAQSO」のブースにて香り付きの「乖離性ミリオンアーサー VR」をプレイ 「香りに立体感がある」という新感覚コンテンツに進化
こちらがあのクマちゃん社長

【TGS2017】臭覚VRデバイス「VAQSO」のブースにて香り付きの「乖離性ミリオンアーサー VR」をプレイ 「香りに立体感がある」という新感覚コンテンツに進化
クマちゃん社長が話題になったため、最近ではGOROmanさん(左)はリアルで誰かに会った際に「なんでクマじゃないんですか?」とまで言われるようになったとか。

GOROmanさんによれば、最初に見せられたVAQSOは香りは残るはコンテンツと合ってないはで「正直に言うとひどいデバイスだった」とのこと。そこでGOROmanさんは初期型VAQSOの改善点をホワイトボードに書きまくったそうですが、なんとわずか一週間後に川口さんから「直しました」と連絡があり、そのスピード展開からデモの共同開発が始まったそうです。それからVAQSOの評判はVR業界に広がり、Unity Japanのイベント「Unite 2017 Tokyo」にてイリュージョンのアダルトVRゲーム「VRカノジョ」とコラボした「女の子のパンストの匂いを再現したデモ」を出展し大きな話題に。ちなみにこれは海外メディアでも報じられ、「日本のVRデモは頭がおかしい」といった評判をさらに広めることとなりました。

【TGS2017】臭覚VRデバイス「VAQSO」のブースにて香り付きの「乖離性ミリオンアーサー VR」をプレイ 「香りに立体感がある」という新感覚コンテンツに進化
川口さんによれば、初期型VAQSOのケースを積層タイプの3Dプリンタで製作していたため、その工程上どうしても隙間が空いてしまい、そこから香りが漏れてしまっていたとのこと。その後プラスチックの塊を削り出す切削タイプに変更することで精度を高め、香りを密閉できるようになったそうです。

最後の「VAQSOについて期待すること」という質問で、GOROmanさんは「この先うなぎは絶滅すると思っているのですが、VAQSOでうな重の香りを再現して『ゴムを噛んでいるけれどうな重を食べている体験』ができるといいんじゃないですかね」とアイデアを披露していました。確かに香りと味覚は連動しているので、「VRコンテンツ+VAQSO+仕掛け」で味覚も疑似的に作ることができるかもしれません。そう考えると、VAQSOはまだまだ多くの可能性を秘めているデバイスと言えるでしょう。

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