グリー株式会社が、本日7月7日に開催した取締役会において、海外事業の戦略転換を決議したと発表した。これにより同社の北米・欧州・豪州の拠点は閉鎖される。
同社では2011年より海外拠点の設立に積極的に取り組み、中国、韓国、シンガポール、アメリカ、イギリス、アラブ首長国連邦、ブラジル、オランダに拠点を構えていた。しかし2013年に中国支社を閉鎖したことを皮切りに徐々に海外拠点を閉鎖・レイオフを進め（過去記事はこちら）、米サンフランシスコ支社に海外機能および投資や買収、独立系ゲームディベロッパーとの提携などの業務を集約していたが、こちらも度重なるレイオフを実施していた（過去記事はこちら）。
同社によれば、海外でグローバル市場向けのタイトルを開発するモデルにおいては、これまでコスト効率を高めながら新規タイトルへの開発投資を継続してきたが、拠点維持に要する投資に見合う収益は獲得しにくい状況とのことで、これを踏まえて海外事業戦略を見直した結果、国内開発モデルへ注力し、北米・欧州・豪州の各拠点を閉鎖することが経営資源の最適配分に資するとの判断に至ったという。今後は、日本国内で実績のあるタイトルの海外展開を拡充することで、引き続き海外事業の成長に取り組んでいくとしている。なお、米サンフランシスコ支社を主軸に開発・運営してきた既存タイトルは今後も運営を継続し、また同支社をを通じて設立したVRファンド「GVR Fund」は継続する。