遥かな未来の海、人は姿を消し、魚や蟹は光線を放ち、戦っていた。 今、目覚めた貴方もまた海産物だ
ただし仲間を率い、戦う才能に溢れている。
やがて海を探索し、世界を知り、仲間を増やし、勝利を重ねていくだろう。
その姿はまさに海産物のエース。
エース・オブ・シーフードだ。
ちょっと何言ってるか分かんないですね。
「Ace of Seafood」は、魚やエビといった魚介類がパーティを組んで海中を探索しながら他の様々な生物と激しい戦闘を繰り広げるアクションシューティングゲームです。なんで魚介類でシューティングゲーム?とお思いかもしれません。それは「Ace of Seafood」がこんなゲームだからです。
そう、本作は魚介類が弾やビームを撃ちあうシューティングゲームなのです。ってなんだこれ?戦闘ではパーティがフォーメーションを組み、それぞれが持つ戦闘スタイルや特殊能力を駆使して敵の魚介類と戦います。
海の中には、魚介類の住処「魚礁」が点在しており、プレイヤーは自分たちの活動範囲を広げるために各地の「魚礁」を探索し、そこを縄張りとする生物に戦いを仕掛けて勝利を目指します。勝つとその「漁礁」を自分のテリトリーにすることができ、自軍の強化や繁殖、パーティ編成ができるようになります。まさに本作は海の生き物の生存をかけた厳しい戦いを描いているのです。どういうわけかシューティングゲームで。
もうこのスタート画面から反則です。「君の素性を教えてくれ」。で、選択できるのが個体としては脆弱だけれど数が多く最初から本格的にフォーメーションが組める「鰯」、戦闘力と持久力のバランスが良く個体としてもタフな「鮭」、魚のようにスイスイ泳げず海底を歩くことしかできないが、脱皮した抜け殻を囮とする特殊能力を持つ伊勢海老の3種類。最初からスムーズにゲームを進めたいなら鮭がオススメですが、私は敢えて最弱の鰯を選択してみました。
「意識がヒトの肉体を離れても 生物のカタチを忘れるほどには遠くない未来」…一体どんな近未来世界でしょうか。
操作方法は、画面左のバーチャルパッドで移動して…
画面右の「SHOOT」ボタンをタップして攻撃。タップしっぱなしだと連射できます。鰯が口から光線のようなものを連射する姿のインパクトがもう最高!しかも海中の景色や魚介類のグラフィックが無駄に(褒め言葉)美しく見応えがあるからたまりません。普通に雰囲気ゲーとしても通用しそうなのになぜシューティングにしたのでしょうか?
「この世界では多くの生物が射撃能力を持つ」という、さも当たり前のことを言っているかのような説明文。これに、「わかる」「わからない」のどちらかで回答するのが説明の内容を含めて意味不明です。なお、ここで「わからない」を選択すると、「わかる」を選択するまで同じ説明文が繰り返し表示されます。何が何でもこの世界観を理解させようというわけですね。
攻撃手段は複数用意されており、鰯は敵を追尾する「鱗」を射出することも可能。
またフォーメーションの種類も随時変更できます。鰯は最初から数が多いので様々なフォーメーションを試すことができます。
ナビゲート機能をONにすると現在位置から一番近い漁礁の位置を把握できます。ある程度攻撃とフォーメーションの種類を把握したらいざ戦闘開始!
この漁礁の主はアサヒガニ。甲殻類はスピード力こそありませんが対空射撃をしてくる習性があるので、最弱の鰯にとっては最初から強敵です。
次々と被弾する鰯フォーメーション。水中なのに火花が飛び散る激しい銃撃戦となりました。
流血表現も結構グロ。腹を上にして浮かんでる…
そこで再度パーティ編成してリベンジです…って初期状態では鰯しかいませんが。画面ではみんな「イワシ○号」になっていますが各魚介類の名前は変更可能で自分の好きな名前を付けられます。
鰯の戦闘スタイル一覧。この中で一番効果があるのが敵に直接攻撃を加える「咬みつき」です。死を覚悟した特攻ですが。
自軍以外の魚介類を倒すと「遺伝子」と「有機資源」を入手でき、一定量の遺伝子が貯まるとその魚介類を「繁殖」させて自軍に加えることができます。遺伝子と有機資源は普通に海を泳いでいる魚介類からも入手できますが、確実に狙うなら魚礁の主です。
自軍の鰯が増えました!
同じ鰯同士の戦い。
同じ種族なら強さは同じ!攻撃方法とフォーメーションを駆使すればわりとサクっと勝てます。
どの魚礁から攻略していくかも考えどころで、特に戦闘力で劣る鰯はコツコツと弱い魚礁から占領して自軍を強化し、ある程度強くなったら他の種と戦うとよいでしょう。
世界観はぶっ飛んでいますが、各地に散らばる漁礁を巡って攻略し、行動範囲を広げ、自分の仲間を増やし、育成していくというゲーム内容そのものは実に堅実でやり込めます。何より自分よりも強い生き物に勝って漁礁を占拠した時の達成感はたまりません。ちょっとボタンが多く操作に慣れるのに時間がかかりますが、スタミナ制ではないので負けてもいくらでもリベンジ可能で、戦闘中のグラフィックもスタイリッシュかつクール。魚介類なのに。
なお、スマートフォン版はダウンロード無料の「体験版」という位置付けで720円のアプリ内課金で全ステージが開放されますが、課金しなくても最初の14箇所の魚礁を攻略できます。まずは無料の体験版でゲームのインパクトある世界観やシステムに慣れ、気に入ったら課金して全ステージをアンロックして広大な海の制覇を目指してみては如何でしょうか。