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【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Superstar」

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【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」

Edo Superstar」は、生粋の日本オタクであるアメリカ出身のアーティストJed Henryさんと彼の家族・仲間たちが浮世絵をモチーフに開発したスマートフォン向け格闘ゲームです。
Jedさんは2年間日本で暮らし、その間アニメやゲームのキャラクターを浮世絵の画風と手法で表現する木版画製作プロジェクト「浮世絵ヒーローズ」を始動。収益化のためクラウドファンディングプラットフォームの「Kickstarter」にて制作資金を募ったところ、なんと目標をはるかに上まわる3,000万円以上もの資金調達に成功しました。その後「浮世絵ヒーローズ」は東京在住の木版画家デービッド・ブル氏によって実際に刷られ、支援者に提供されました。

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
↑「浮世絵ヒーローズ」のサイトより抜粋。FFシリーズのチョコボとモーグリ

ゲームキャラクターを浮世絵として表現したら次は何をするか?それは浮世絵をゲームとして表現すること!ということで「Edo Superstar」が開発されることとなりました。本作は、筆で描かれた浮世絵風のキャラクターが、これまた浮世絵風のフィールド上で生き生きと動き回る格ゲーです。こちらも「浮世絵ヒーローズ」と同様にKickstarterにて2013年8月より開発資金の募集を開始し、見事目標以上の開発資金調達に成功しました。当時のプロジェクトページはこちら。まあ今でこそ浮世絵は芸術作品ですが、それが愛好されていた江戸時代~明治初期は庶民の娯楽の一つでありまさにポップカルチャーだったわけで、それを現代のポップカルチャーであるゲームで表現するという試みは実に意欲的です。

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
本作の主人公は猿の「マサル」(サルだけに)。彼はいつかスーパースターになることを夢見る田舎者の猿で、その手始めに忍者の一団に入り戦い方を学びます。ところがすぐに「忍者は姿を隠して活動するからスーパースターになれない」という当たり前過ぎる事実に気づき、じゃあ江戸に出てスーパースターになる!と忍者団を去ることにしました。

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
ところがそうは問屋がおろさない!抜け忍は許さん!と忍者団の追手である狐、山猫、狸がマサルを追いかけます。道中、マサルはネズミの師匠に出会い、彼の導きに従い町から町を渡り歩き、その地で悪名を馳せる悪者達と戦うことでその地の名声を得て、江戸を目指しながら真のスーパースターになることを目指します。

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
ストーリーといい画風といい、まるで日本昔話みたいな雰囲気のゲームです。格闘ゲームなので基本的に画面は横スクロールですが、鳥獣戯画などの絵巻物のようでもあり、紙芝居のようでもあります。

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
ゲームはマップクリア型で、江戸を目指しながらその途中にある村や町に寄り、所のワルと戦って経験を積んでいきます。

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
浮世絵風の線と色使いのまま、手描き風の絵が自然に動く様子は本当に感動します。和風の背景がこれまた美しい!また攻撃が敵キャラにクリーンヒットすると目を回すといった漫画の定番表現も取り入れられているのが小粋です。体力ゲージまで墨のかすれで表現されているのも細かい!

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
画面を上下左右にスワイプするとその方向にマサルが移動し、彼の周囲をタップすると上段・下段の攻撃が繰り出されます。画面を長押しするとガードの姿勢になりますが、それよりもとにかくピョンピョン飛び跳ねて敵の後ろに回り、攻撃の隙を突いて画面連打で細かく攻撃を加えた方が効率が良いです。ダウンしないで連続で攻撃を叩き込み続けると、上下左右のどれかをスワイプして通常の10倍以上のダメージを与えられる大技が発動。これをやると…

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
ダイナミックに技を決められるので気分爽快!

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
敵を倒すとゲーム内通貨や便利アイテムが入手できます。このご飯はマサルの体力ゲージが減った時にある程度回復させることができる体力系アイテム。序盤から結構サクサク入手できるので、いざという時のために貯めておきましょう。

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
敵からの攻撃を受けずに連続で敵を攻撃するごとにスキルゲージ(画面中央の円)が貯まっていき、満タンになることで持っているスキルを発動させることができるようになります。

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
スワイプの方向は上下左右および斜め左右上下の計8パターンで、これらを組み合わせることでマサルを様々なモーションで戦わせることができます。例えば一回上にスワイプした後すぐに右斜め下にスワイプするとドロップキックになったり。

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
ずっとその場で画面を長押しすれば前からの攻撃は防ぐことができますが、逆に敵に後ろに回り込まれることもあり。やはりここは「攻撃は最大の防御なり」で行った方がいいかも?

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
敵に勝ってベストスコアを更新すると徐々にレベルが上がっていきます。

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
さらにクリアタイムにより三ツ星評価が付き、三ツ星を揃えると「プラチナスター」も貰えます。スターを目指しているならスターを集めろってことなんですね。

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
こんな感じに村の橋の上で決闘してみたり…

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
建設現場で角材やのこぎりを持ったヤクザな豚と戦ったり。

見てのとおり敵キャラも全員動物の擬人化。彼らがわちゃわちゃ格闘する様子はコミカルかつ可愛らしく、その”絵”自体が面白いので負けてもまた何度も挑戦したくなります。

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
なお、通常のマップを進んでいると、レイドボス戦が挟み込まれるかのように忍者団の追手がマサルに勝負をしかけてくることがあります。上のスクリーンショットの追手は鎖鎌ならぬ「鎖玉」の名手である狸。なぜ狸で「玉」なのか?はちょっと考えれば分かりますね。彼は両手に持つ2つの玉をぶんぶん振り回してマサルにぶつけてくる強敵です。正直なところ、初期状態でストレートで勝つのはまず不可能。もし勝てない相手やクリアできないステージがあったら、焦らずにコツコツとその前のステージを何度もプレイしてレベルを上げつつ体力系アイテムを集めておくとよいでしょう。

【やってみた】手描き風の絵がそのまま動く! 純和風スマホ向け格ゲー「Edo Sperstar」
体力系アイテムは敵を倒すことで得られるゲーム内通貨で購入することもできます。他にもショップでは能力を高められるお守りアイテムも販売されています。

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ゲーム内通貨で便利機能付きのマサルの服を買って着せ替えることも可能。もちろん見た目も反映されます。

ゲーム自体の難易度はかなり高めで操作に慣れるまで結構かかりますが、ご覧のようにグラフィックが素晴らしく演出も爽快で、ストーリーや世界観も作り込まれており、アート系の雰囲気ゲーとしての鑑賞にも耐えうる良作です。ちなみにBGMもしっかり和風で聴きごたえがあるのですが、Jed Henryさんの弟さんが作曲を担当したとのこと。この一作を完成させるまでにどれだけ彼らが日本文化をリサーチし、試行錯誤を重ねたか…それを考えただけでもガッツリやり込むのに値するタイトルだと思います。

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