[Steps]は、2本の指を足に見立ててただひたすら仮想空間の中を散歩するアプリです。一応「ゲーム」のジャンルではありますが、ゲーム性らしきものは特になく、強いて言えば雰囲気ゲー…というかアート系アプリといった感じ。以前ご紹介した「Blue Moon」に似ていますが(レビュー記事はこちら)、本作は見下ろし視点でペーパークラフトのようなグラフィックが特徴です。
アプリを起動すると、まずはいろいろな紙の束が入ったファイルが表示されます。ただこれだけで、アプリの概要説明や操作方法の説明などは一切表示されません。適当に紙の束をタップすると…
2本の指を歩くように動かす説明イラストが出てきて、同時に散歩道が展開しピアノ曲のBGMが始まりました。この散歩道の上をひたすらてくてくと歩いていきます。
ゆっくり歩いていくと、並木や建物、自動車、自転車などのオブジェクトがまるで飛び出す絵本のように浮かび上がり、幻想的な風景が見えてきました。
唐突に現れる「停」の文字。ここで行き止まりかな?と思ったら…
なんと道が二手に分岐しました。ここでどちらに進むかを選びます。
分かれた道を歩くと周囲の「色」も変わり、それまでとは違う風景が現れました。大きな車やビルのようなものが見え都市のような雰囲気です。
ポストの前を通ると、それまで歩いてきた道の絵葉書が届きます。今までの道のりを思い出し、真上からの視点とはまた違う風景と見比べるとさらに本作の独特の世界観が楽しめます。
ずっと歩き続けると、散歩道はやがて陸地を通り過ぎて水中へと伸び、遂に海洋生物を眺めながら歩くまでになります。
それも通り過ぎると、今度は街灯しかない真っ暗な道が飛び出しました。
散歩道の終点まではゆっくりプレイしても10分程度ですが、歩く度に風景が変わり、さらに一回のプレイの間に何回も景色が切り替わるので繰り返しプレイしても飽きることはありません。是非いろいろな分かれ道を試して世界観を堪能してみて下さい。雰囲気ゲーが好きな人なら気に入ると思います。
(c) Solid-Jellyfish.com