先に公開した寿司弁当の記事をご覧になって「Japan Expoにはまともな日本のフード出展は無いのか!」とお思いの皆様、ご心配にはおよびません。ちゃんとした日本企業のフード出展もあります。それも超老舗企業の。今回はその中から3社をピックアップしてご紹介したいと思います。
フランスでお酒と言えばワインやシャンパンですが、現在は日本酒も浸透しつつあるとのことで、酒屋に行けば複数の日本酒ブランドが売られているとのこと。山口県岩国市の酒蔵「旭酒造」は同社の”看板酒”である日本酒「獺祭」を出展していました。
なお、この「獺祭」、実はプロダクトプレイスメントの一環として新世紀エヴァンゲリオンの劇中に葛城ミサトが飲む日本酒の一つとして登場しています。ご覧になった記憶のある方もいるのでは?
ブースではこの獺祭をベースにした炭酸カクテル3種類を販売。お値段も1杯5ユーロ(約643円)と良心的です。色も味も爽やかで、熱気を帯びた会場内ではまさに”五臓六腑に染み渡る”思いのする味でした。
岐阜県恵那市に拠点を置く創業明治31年の老舗「マルコ醸造」では、同社が製作した味噌や醤油、麹を使った商品を販売していました。一番人気だったのは…
意外なことに五平餅!味も形も日本のものと同じで、その場で焼いているので味噌のよい香りがブース前に広がります。でもヨーロッパの人々に受け入れられるのかな…と思っていたら
大人気。行列ができるくらいでした。しかしネコ耳メイド服の女の子達が五平餅の焼き上がりを待っている姿はなんだかシュールですね。
1854年創業の海苔の老舗・丸山海苔店のお茶ブランド「寿月堂」は同社の抹茶を使用した”抹茶バー”を展開。抹茶ラテや抹茶フロートなど各種ドリンクを販売していました。
ドリンクだけでなくパン類もあり、小腹がすいた時にピッタリです。
1回の購入ごとにクジも引けるようになっており、当たると同社の茶葉がもらえる特典もあり。残念ながら私ははずれてしまいましたが。
もちろん茶葉の販売もしていますが、11ユーロ(約1414円)からとこちらも良心的なお値段です。
こちらはマシュマロ入り抹茶ラテ。ほのかな抹茶の苦みとチョコレートの甘さが疲れている時には最高に効きます。
興味深いことに、いずれも日本の老舗企業で且つ日本ならではの食品を販売していたのに行列ができるくらい大繁盛していました。おそらく参加者の多くはそれぞれの会社名も知らなかっただろうし、味噌や抹茶を知らない人も多かったかもしれません。しかしそれでも実際に足を留め、試してみようとするヨーロッパの人々の好奇心は凄い!他の地域・ジャンルの老舗企業も次回は出展してみては如何でしょうか?