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【特別寄稿】「ハンゲーム」の10年 ~アバターサービスの過去・現在・未来~(後編)

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2000年のサービス開始から今年で10年目を迎えたハンゲーム。前編では、日本におけるハンゲームのサービスの成り立ちとアバタービジネスについてご紹介させていただきました。
後編ではハンゲームのアバターの特長とその周辺サービスを中心に、そして若干ではありますが今後の展開についてご紹介させて頂きたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
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● コミュニティサービスの拡充とアバターデザインへのこだわり
ハンゲームは2002年からアバターアイテムを販売するビジネスを開始しました。
アバタービジネスを開始するにあたっては、次の仮説があったことを前回ご紹介しました。それは「コミュニケーション手段の限定された仮想空間ではアバターはより重要な意味を持ち、自分に特化されたサービスは仮に有料化してもユーザのご理解が得られるのではないか」というものでした。そしてこの仮説は結果としてアバターアイテムの積極的な利用者の拡大という実績を持って証明されました。
これ以降、ハンゲームでは更なる成長を加速させるために、ユーザ同士がつながるコミュニティサービスの拡充と、アバターアイテムのクオリティを高める様々な取り組みを進めていきました。
コミュニティサービスにおいては、ユーザのパーソナリティを表現する機能としてプロフィール・ブログ・マイホーム・ ゲームのプレイ履歴・コレクションブックなど、またユーザ同士の交流機会を創出する機能としてチャット・サークル・掲示板・アバターステージ・プリショ広場(アバター撮影)・まごころシールなどを用意し、この2つの機能を相互に関連させ合いながら提供していきました。
【特別寄稿】「ハンゲーム」の10年 ~アバターサービスの過去・現在・未来~(後編)
【特別寄稿】「ハンゲーム」の10年 ~アバターサービスの過去・現在・未来~(後編)
またアバターアイテムのデザインにおいては、“ドット絵”と呼ばれるラスターイメージによる描画ではなく、サイズ変更を行っても品質の劣化がないベクターイメージによる描画方法を採用しました。服の影やしわ、ボタンなど細部まで丁寧に描かれたアイテムは縮小・拡大しても美しく、特にクオリティの高いアイテムには多くのファンやコレクターが誕生しました。
【特別寄稿】「ハンゲーム」の10年 ~アバターサービスの過去・現在・未来~(後編)
品質の劣化がないベクターイメージによる描画方法を採用
このほか、全体的なクオリティの向上と並行してユーザの趣向を調査し、季節やトレンドにあわせたアイテムの提供を行うなどの取り組みを進めました。
これらの取り組みを積極的に行った結果、サイト内でのユーザ同士のつながりやコミュニケーションが活性化しユーザ数も口コミを中心に拡大するなど、ハンゲームは着実な成長を遂げていくことができました。
●ケータイ版「ハンゲーム」と新たなアバターの提供
2008年からはモバイルインターネットの拡大の流れを受けて本格的にモバイル市場へ進出しました。
ケータイ版ハンゲームは、それまでPC上でしか楽しめなかったハンゲームを、生活のあらゆるシーンで使われているケータイでも楽しめるようにという考えをもとにリリースしました。ケータイ版ハンゲームはPC版ハンゲームと同じIDでログインすることが可能です。これは自宅でも外出先でも同じIDでアバターアイテムを着せ替えたり、ほかのユーザとコミュニケーションが行えることを意味します。
自宅で楽しむハンゲームからいつでもどこでも楽しめるハンゲームへの進化にともない、今までのアバターとは違ったリアルの自分を投影しやすいアバターを求める声を多くいただくようになりました。そこでこれまで提供してきた3頭身の可愛らしいアバター「アバターPure」に加えて、新たにリアルのファッション性を追求した大人の雰囲気を持つアバター「アバターCool」を、ケータイ版ハンゲームのリリースから1年を迎えたタイミング(2009年)で提供を開始しました。
「アバターCool」では、リアルな自分の姿に似せられるようフェイスの各パーツを別々に組み合わせることや(組み合わせ方は6,000通り以上)、チャットの内容に合わせて自動的に表情が変化する機能を新たに取り入れたほか、アバターアイテムを販売しているアイテムショップをブランド展開し、さながらブランドショップで洋服などを購入する雰囲気が楽しめるようになっています。このように「アバターCool」では“リアル”というキーワードをベースに様々なアバターサービスを展開しています。
【特別寄稿】「ハンゲーム」の10年 ~アバターサービスの過去・現在・未来~(後編)
【特別寄稿】「ハンゲーム」の10年 ~アバターサービスの過去・現在・未来~(後編)
●今後のアバターサービス
今年10周年という節目の年を迎えるハンゲームでは、2010年7月より新たにスマートフォン版ハンゲームのサービスを開始しました。
ハンゲームは現在PC、ケータイ、スマートフォンという3つのプラットフォームで、「リアゲー」というコンセプトをもとにサービスを展開しています。「リアゲー」とは、時間・場所・現象(天気など)を、お客様の日常にある“今”と直結させることで、ゲームを通じてお客様同士のさらなる共感を生み出し、かつ新たな楽しみを提案することを意味します。
今後、アバターサービスにおいてもこの「リアゲー」というコンセプトをもとに様々なサービスを展開していきたいと考えています。残念ながら現段階で詳細を明らかにすることはできないのですが、今後も引き続きハンゲームのアバターサービスにご注目いただければ幸いです。(終わり)
(文:能登誉/成家勉/泉杏奈/佐野裕)
前回の記事はこちら:
【特別寄稿】「ハンゲーム」の10年 ~アバターサービスの過去・現在・未来~(前編)

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