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企業向けSecond Life「Second Life Enterprise」に手足を欠損した米軍人のコミュニティが誕生

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企業向けセカンドライフ「Second Life Enterprise」に手足を欠損した米軍人のコミュニティが誕生

アメリカ・コロラド州・デンバーに拠点を置くVirtual Abilityとミネソタ州・ブルミントンに拠点を置くADLが、Second Lifeのビジネスユーザー向けパッケージ「Second Life Enterprise」に、戦場で手足を欠損した元アメリカ軍人のためのコミュニティエリア「Amputee Virtual Environment Support Space(AVESS)」を構築した。

Virtual Ability社はSecond Lifeを使用した身体障害者のためのトレーニングカリキュラムを提供する企業で、ADL社は通信教育とe-ラーニングを提供する企業。両社は米軍医療リサーチセンターのTelemedicine and Advanced Technology Research Center (TATRC)と軍需製品ディベロッパーのU. S. Army Materiel Commandから資金提供を受けこの「AVESS」を構築した。
米軍の発表では、2001~2009年の9年間に1000人以上の軍人がイラクやアフガニスタンの戦場で手足を失っているという。彼らは除隊した後も幻肢痛や鬱病、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、リハビリの苦痛に苦しまなければならず、サポートする家族の負担も大きいばかりか回復しても再就職先が見つからないという厳しい環境に置かれる。
「AVESS」はそんな人々と家族のための交流スペース兼リハビリセンター。ユーザーは同じ境遇の人々と交流しながら、アバターを介して仮想空間内でダイビングや散歩、各種スポーツなどをして楽しみ、同時に義手や補助器具などを使用したPC操作技術をトレーニングできる。セラピーとリハビリを一度に楽しみながらできるこのプロジェクトは、「Second Life Enterprise」の14社(団体)のβテスターのうちの一つとなっている。

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