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【現地レポート】新しいVirtual Worldが登場!Virtual World EXPO会場案内(前編)

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10月10・11日(現地時間)にアメリカ・カリフォルニア州サンノゼで開催されたVirtual Worlds Conference and Expoではカンファレンスだけでなく、EXPO(展示会)も行われている。その主な出展について2回に渡ってお伝えする。今回は前編として、Virtual Worldプラットフォーム提供会社の出展を中心にお伝えしたい。
【現地レポート】新しいVirtual Worldが登場!Virtual World EXPO会場案内(前編)
サンノゼ・コンベンションセンター
カンファレンスが開催されたサンノゼ・コンベンションセンター(San Jose Convention Center)世界から1,100名の参加があったと発表された。
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室内。広いが1ホールでまだ納まる。
EXPO会場。各社のスペースはブース形式がほとんどだが、一部オープンな作りになっていたり、2階建てになっていたりするものもある。写真では暗く見えるが、コンベンションセンターらしく十分明るい開放的な空間だ。
【現地レポート】新しいVirtual Worldが登場!Virtual World EXPO会場案内(前編)
入ってまず目につくThereのブース
入り口近くに陣取っているのが「There」。同社はセカンドライフと同じ2003年からサービスを開始した老舗Virtual Worldだ。前後にも余裕のあるスペースにソファを設置し、来場者にお菓子やノベルティを振る舞っていた。Thereを運営するMakena Technologies社のCEO、Michael Wilson氏も講演などの時間以外は付近にほぼ待機しており、本人が空いていれば直接説明を受けることができた。

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周りを行きかう人が気になるからか、寝ている人はいなかった
共用(?)のソファも会場中心付近に設置されていた。メールをチェックしたりというような作業スペースだけではなく、談笑したり、議論したりといったコミュニティスペースとしても機能していたようだ。大きな空間にいきなり応接セットが置いてあるというような情景はセカンドライフの中でも時々目にするが、ひょっとしてこの配置もそれを意識してのことかもしれない。

【現地レポート】新しいVirtual Worldが登場!Virtual World EXPO会場案内(前編)
【現地レポート】新しいVirtual Worldが登場!Virtual World EXPO会場案内(前編)
質問に対応してくれた担当者の方
フランスとドイツで2005年からサービスを行っていたティーン向けVirtual World「TAATU」がアメリカでの展開開始をアナウンスした。TAATUはソフトウェアのダウンロードを必要としないため、比較的始めやすそうだ。日本での展開について担当者に聞いたところ、「開始するとは思うけど、いつかはわからない」とのこと。

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横に長い2ブース分構成
仮想空間プラットフォーム「Jin-sei」を開発した3Diには両日ともに多くの人が訪れた。担当者によれば、より技術的な質問が多かったとのことで、こうした実装には多くの人が興味を持っている様子が受け取れた。
THE SECOND TIMESの運営パートナーでもある3Di社は、ngi groupが重点的に投資していくとしている3Dインターネット分野の戦略子会社と位置付けられている。

世界初、3Diがオープンソースをベースとした仮想空間Jin-seiを開発~他社へ販売・OEM提供するBtoBモデルで展開~
http://www.ngigroup.com/jp/press/2007/10/001204.html

【現地レポート】新しいVirtual Worldが登場!Virtual World EXPO会場案内(前編)
ブースでは様々な世界のデモが
Virtual Worldを構築する際のプラットフォームを提供する「Multiverse」は、主に多人数参加型オンラインゲームのプラットフォームとして認知されてきたが、今回の展示ではビジネス研修に利用するソリューションとして提案がされていた。Virtual Worldがある種の研修に有効であることが示せれば、既存の開発プラットフォームであるMultiverseの時間的・経済的利点をあげるのは簡単だ。Virtual Worldの地位確立のためにもぜひ良い結果をみたい。
ところで、Multiverseは現在13,000のデペロッパーに開発キットを提供したというが、担当者によれば日本への提供は(正確に把握していないという断り付きではあるが)ほぼ皆無であるようだ。また、ユーザー登録数はまだ約11,000人ほどとのこと。プラットフォームのみでそれを利用したコンテンツが本格的にはこれからという状況があるので、これはまだ仕方ない面がある。ビジネス用、エンターテイメント用の両面を攻めるMultiverseの戦略は決して楽なものではないが、うまくことを運べばそれぞれが大きな柱となる可能性をも秘めている。

【現地レポート】新しいVirtual Worldが登場!Virtual World EXPO会場案内(前編)
Virtual WorldのようでいてVirtual Worldではない不思議なサービス
SceneCasterは「scene(シーン)」と呼ばれる空間を簡単に作成し、共有できるというサービス。今後詳しく見たいと思うが、SNSとVirtual World(仮想世界)を組み合わせた日本のViSiMOというサービスに印象が似ている。ところが、ScenecasterのFAQでは「SceneCasterはVirtual Worldではない」としており、どう位置付けたいのか少々あいまいだ。ただ、このEXPOに出展したということでは少なくともVirtual Worldの性格があることは認めているのだろう。

後半はVirtual Worldの制作・運営をサポートする各社、ソリューションを提供する会社などを紹介する。

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