「デジゲー博」で一際目を引く丸っこくてかわいいキャラクターがいました。
こちらの「クマムシさん惑星」は、Ars Edutainmentが手掛けるスマートフォン向け教育シミュレーションゲームで、ゲームを通して微生物の「クマムシ」の生態を学ぶことができます。
本作で姿こそデフォルメされキュートになっている「クマムシ」ですが、体の細胞を脱水した「乾眠」と呼ばれる状態になることで、宇宙を含む極限環境でも生き延びることができることから「地上最強の生物」とも呼ばれている生き物です。本作では、デフォルメされたクマムシを自然の中で採取し育成、研究する一連の作業がゲーム化されており、プレイヤーは博士となって助手の案内のもとクマムシ研究を体験することができます。
まずプレイヤーは、3Dで描かれた様々な場所に行きクマムシが生息する苔をタップで採取します。ここはちょうど「なめこ栽培キット」シリーズの収穫パートに似ており、サクサク苔を剥がして採取する操作が爽快です。
次に、採取した苔に水をかけてクマムシを乾眠状態から復活させるため放置します。するとクマムシが眠りから覚めるので…
顕微鏡を通してクマムシがいる場所を探し、画面タップで捕獲します。この時、ゆる~いデザインのクマムシと3Dで描写される幻想的なミクロの世界との対比が面白く、ただ顕微鏡で画面を拡大して見回す操作だけでも楽しくなってきました。
こうして捕獲したクマムシをインキュベーターに入れて3世代生殖させると遺伝系統が確立しますが、ここまでやって初めて捕獲したクマムシの種類やレア度が判明します。生物の新種発見はロマンがありますが、それはこんな地道な作業があってのことなんですね。なお、激レアな新種のクマムシを発見したプレイヤーは、第一発見者としてそのクマムシに名前をつけることができ、そのクマムシの名前とプレイヤー名はネットワークサーバーを開始他のプレイヤーとも共有されるそうです。
ゲームの内容だけを追うと、よくある放置育成収集ゲームの一種のように見えますが、その一連の作業は実際の研究活動とほぼ同じとのこと。試遊版では1サイクルしかプレイできませんでしたが、完成版では研究を進めることでストーリーが展開し、研究が様々な分野に応用され、遂には宇宙に進出する展開も描かれるとか。
また、プレイヤーがオリジナルのクマムシを描いて名前を付けて公開し、さらに他のユーザーが上書きして”進化”させていくUGC&ソーシャル機能もあり。実際のクマムシも1000種類以上おり、さらに現在進行形で進化し未だ発見されていない新種もいるそうなので、これもクマムシの生態に即した機能と言えます。
「クマムシさん惑星」はiOS/Android両端末向けに今冬リリース予定とのこと。