東京ゲームショウ2019のVR/ARコーナーに、株式会社よむネコによるVRオンラインアクションゲームの新プロジェクト「デュエル・オブ・ガルガンチュア」が試遊出展されています。
「デュエル・オブ・ガルガンチュア」は、これまで技術的に難しいとされてきたVR空間内でのプレイヤー対プレイヤー(PvP)の近接戦闘を実現することに特化した新プロジェクト。戦う騎士のどちらもが”中の人”がいる状態の本物の人間プレイヤーで、同社が既に提供中のVR剣戟アクションゲーム「ソード・オブ・ガルガンチュア」以上に緊張感のある駆け引きが楽しめます。
こちらが対戦中の画面。ギャラリー向けの画面なので対戦者がどちらも見えている状態ですが、もちろん自分がプレイする際は一人称視点になります。今回の試遊にはOculus Rift SとTouchコントローラーを使用。片方のコントローラーを剣に、もう片方を小さな盾に見立て、近距離で攻撃と防御をほぼ同時に行います。
まずギャラリーとして観戦して気付くのは、実際の対戦者の動きとVR空間内の騎士のモデルの動きが完全に同期していて遅延がほとんどないこと。剣戟アクションなのでどうしても武器の挙動に目が行ってしまいますが、何気に対戦者それぞれの足さばきもサクサクしており、観戦するにしてもプレイするにしても動きの上でのストレスがありません。
試合フィールドの面積は決まっており、その先には行けないようになっているので、端っこに相手を追い詰めるとガンガン打ち込みやすくなります。
ここまで近づいて鍔迫り合いを繰り広げることが可能。言うなれば絶対ケガをしないグラディエーター試合、もしくはバーチャル剣道です。
しかしそこはVRゲーム。剣の刀身が発光し(スタミナによって色が変化)、振れば軌道のエフェクトが現れ、激しい打ち合いをすると火花が散り、バトルの迫力がより増幅されます。
なお、プレイヤーの動きがそのままVR空間に反映されるため個々の技術の差が出やすく、一試合あたりの時間は10分もないくらい短めですぐに決着がつきます。そのうえルールがシンプルで誰が見ても優劣が分かりやすく、プレイヤーのプレイ中の姿も映えるという、スポーツ的なエンターテイメント性を持っているタイトルであることが伺えました。
というかこれ、既存のスポーツとほぼ同じタイプの「eスポーツ」として展開できるのでは?実際に体を動かしてプレイするので運動にもなっているし、何よりキャラクターと武器の着せ替えができるので見た目も面白いというメリットがあります。例えば、西洋の甲冑を着た人と日本の甲冑を着た人が対戦したらどういう”絵”になるか?西洋の長剣と日本刀で対戦したらどうなるか?剣と投擲武器ではどちらが有利か?といった、実際のスポーツや武道の試合では絶対見ることのできない「夢の対決」を再現することもできるでしょう。というわけで、ゲームの内容や出来そのものだけでなく、今後の展開についても非常に楽しみになるタイトルでした。