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【Slush Tokyo 2019レポート】夢のあるガジェットやサービスがいっぱい!パナソニックの”アイデアの発射台”「Game Changer Catapult」ブース

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基本的にSlush Tokyoはスタートアップ向けのイベントではありますが、場内にはスタートアップだけでなく地方自治体や団体、大手企業のブースも多数あります。パナソニックは昨年も創業100周年を機に始めた”未来を作る実験区”プロジェクト「100BANCH」の共同ブースを出展していましたが、今回は、同社で家電事業を担当するアプラインアンス社における、新規事業の創出とそれをリードする人材の育成および風土改革を目的とした社内イノベーションアクセラレーター活動「Game Changer Catapult」のブースを出展していました。

【Slush Tokyo 2019レポート】夢のあるガジェットやサービスがいっぱい!パナソニックの”アイデアの発射台”「Game Changer Catapult」ブース

ブース内で展示されていたガジェットやサービスはまだリリースするかどうかも決まっていないあくまでも「アイデア」ではありましたが、いずれも夢があり、実際に製品化して欲しいと思うものばかりでした。その中から個人的に特に気になったものをご紹介します。

■Hitokoe
【Slush Tokyo 2019レポート】夢のあるガジェットやサービスがいっぱい!パナソニックの”アイデアの発射台”「Game Changer Catapult」ブース
Hitokoe」は、家の玄関に設置することを想定した”おでかけアシスタント”ガジェット。家を出る際に忘れ物があったら音声で知らせてくれるというもので、慌ただしい朝に家族の持ち物までなかなか目が届かない時に便利です。
使い方は、忘れたくない持ち物にRFIDタグを貼り、そのQRコードをスマートフォンから連動するアプリに登録するだけ。すると、家を出る際にそれを忘れていたら知らせてくれ、忘れていない時は「いってらっしゃい」と送り出してくれます。

【Slush Tokyo 2019レポート】夢のあるガジェットやサービスがいっぱい!パナソニックの”アイデアの発射台”「Game Changer Catapult」ブース
同ガジェットは、持ち物を「毎日必要なもの」「特定の日だけ必要なもの」「天候に応じて必要なもの」の3カテゴリに分けてサポート。毎日持ち歩くものにはRFIDタグを使って忘れ物を検知し、お出かけするたびに忘れ物を知らせ、特定の日だけ必要なものは、あらかじめ登録されたスケジュールをもとに知らせてくれます。天候に応じて必要なものは、「Hitokoe」自体がその日の気象情報を取得してそれに応じて知らせてくれます。
将来的には外出時の忘れ物の検知だけでなく、帰宅時に花粉やPM2.5などの進入を玄関で防いだり、交通情報を提供したりという機能の追加も検討しており、外出から帰宅までをサポートするガジェットを目指しているとのこと。

■Dish Canvas
【Slush Tokyo 2019レポート】夢のあるガジェットやサービスがいっぱい!パナソニックの”アイデアの発射台”「Game Changer Catapult」ブース
Dish Canvas」は、料理を盛り付けるお皿に様々な映像を映し出せる”スマート食器”。最初に見た時はプロジェクションマッピングをしているのだろうかと思いましたが、周囲にプロジェクターらしきものはなし。つまり、お皿そのものがディスプレイを搭載し映像を再生していたのでした。

【Slush Tokyo 2019レポート】夢のあるガジェットやサービスがいっぱい!パナソニックの”アイデアの発射台”「Game Changer Catapult」ブース
具体的には、「Dish Canvas」には「Texture」と「Motion」の2つの表現法があり、「Texture」では空や森の色彩・模様、着物の柄や質感を料理に組み合わせて表現することができ、「Motion」では色彩や柄などに動きを与え、料理から色が広がっていく効果や水面の動きなどを表現することができます。いずれもあらかじめ用意されたものをただ再生するだけでなく、ユーザーが連動するアプリを使って映像をカスタマイズできるようにもする予定だそうです。

【Slush Tokyo 2019レポート】夢のあるガジェットやサービスがいっぱい!パナソニックの”アイデアの発射台”「Game Changer Catapult」ブース
他にも、一つのお皿だけでなく、複数の「Dish Canvas」を連動させてストーリーを展開したり、テーブル全体を一つの大きなキャンバスとして表現したり、特定のお皿にメッセージを届けたりといった演出も可能。まさに食事体験そのものをアップデートするガジェットと言えます。例えばコラボカフェに導入して、その作品のオリジナルコンテンツを再生しても面白そうですね。

■Palbum
【Slush Tokyo 2019レポート】夢のあるガジェットやサービスがいっぱい!パナソニックの”アイデアの発射台”「Game Changer Catapult」ブース
「Palbum」は、慶應義塾大学 琴坂将広研究会の学生とアプライアンス社の共同プロジェクトにより考案されたアロマガジェットです。感情分析で心の健康状態を測定し、それをホログラムで表現される花や香りで表現するというもので、人の内面状態を可視化することにより、ユーザーに対し日常生活における心の悩みに気付きを与えるのが狙いです。

【Slush Tokyo 2019レポート】夢のあるガジェットやサービスがいっぱい!パナソニックの”アイデアの発射台”「Game Changer Catapult」ブース
具体的な仕組みは、ユーザーが本体に話しかけたり、自分が持っている音楽や写真のデータを同期したりと”コミュニケーション”することで、ホログラムの花が日を追うごとに育っていき、ユーザーの好みの香りをベースに、その時の感情に合わせて香りを調合・放出するというもの。表現される花や香りはユーザー自身を表しており、「Palbum」とのコミュニケーションを重ねるごとに花の色は常に移り変わっていきます。
これはあくまでもホログラムを使ったガジェットではありますが、対話や日々変化する姿というのは自然の植物との生活とまさに同じ。これは生活をより便利にするアイテムというよりも、癒しや気付きを与えてくれるガジェットなのでしょう。

ブースに展示されていたのはどれも試作品のモックでしたが、来場者向けに人気投票のような企画も行っていたので、好評だったものはもしかしたら製品化が実現するかもしれません。「Game Changer Catapult」の公式サイトでは他にも斬新で面白いアイデアを公開しているので、ちょっと変わったガジェットが好きな方は是非チェックしてみて下さい。

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