先の記事にも書きましたが、現地時間の11月30日(木)〜12月1日(金)にフィンランド・ヘルシンキにて開催された世界最大級のスタートアップ・フェスティバル「Slush 17」の取材のためしばらく同国に滞在し、その日程の後半分を同国第二位の人口規模を持つ地方都市「タンペレ」で過ごしました。
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せっかく初めて過ごす都市ということで今回もプレイしてみました!「Pokémon GO」を。フィンランドの都市で「Pokémon GO」をプレイするのはヘルシンキとハメーンリンナに続いてここで3ヵ所目です。
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■観光協会が”ポケモンの巣”を紹介
まず結論から言うと、タンペレば非常に「Pokémon GO」をプレイしやすい街です。というのも、観光協会のサイトが「Pokémon GO」ガイドを公開しているからです。日本でも「Pokémon GO」を観光や地域活性化に活用する地方自治体が増えていますが、海外でも同様なのでしょうか?
Hottest Pokemon-tips in Tampere!(英語)
こちらの記事は英語表記ですが、ページの右側に貼られている市内のポケモン多発スポット「ポケモンの巣」をマッピングしたGoogle Mapsを参考に街歩きすれば楽にポケモンをGETできます。タンペレはポケモントレーナーフレンドリーな街でもあるようです。
タンペレ駅に到着して真っ先に「Pokémon GO」を起動したところ。さすがに駅前なので出ますよね。
私がタンペレで滞在していたのは駅から徒歩10分程度のところにあるウィークリーアパートだったのですが、大通りに面していたためか…
部屋の中に出た。
ただ部屋にいるだけでほいほいポケモンをGETできましたが、あまりにも簡単にGETできるのであっという間にボールが底をついてしまいました。楽ではありますがこれはこれで困りものです…。
■基本的に全ての公園がポケモンの巣
そこで、次の日からボールの補充も兼ねて観光協会のガイドを参考にポケモンGET街歩きに繰り出しました。
こちらは先のタンペレ紹介記事でも触れた「タンペレ大聖堂」。1900年代初期に流行したナショナルロマン主義の建築で、お城のような豪壮な石造りなのが特徴。名画「傷ついた天使」などで知られる画家ヒューゴ・ジンベリが手がけたフレスコ壁画もあることから定番観光スポットの一つとなっています。
この大聖堂自体はジムになっていますが、実はその周辺が遊具コーナーも設けられている公園となっており、地元民がショートカットコースとしてガンガン通り抜けていました。
そのため常時2匹以上は出現し続ける”ポケモンの巣”に。ジムだけだとちょっとボールの補充が追っつきません。
こちらはタンペレ中央広場。クリスマスシーズンだったのでド派手にクリスマスマーケットが開催されていますが、それ以外のシーズンも朝市が立っているそうで常に往来の多い場所のようです。ヘルシンキに例えるなら海辺にあったマーケットスクエアに相当するスポットでしょうか。こうした普段から人が集まる場所にはポケモンも集まるんですよね。
そら出た!クリスマスマーケットに佇むポケモンたち。こんな場所でスクリーンショットを撮影すると旅の思い出にもなるというものです。
ここでは噴水がポケストップになっていました。冬なので水は止められていましたが、その代わりガラスドームで覆われライトアップされてクリスマスマーケットの装飾になっており、これはこれで綺麗です。
なお、クリスマスマーケットではポケモンだけでなく運が良いとサンタクロースも出現します。GETはできませんが。
こちらは川と湖の両方に面している水辺の公園「ナシ公園」。敷地内にお店やレストラン、美術館、空手教室(!)、彫像、石碑など様々なスポットがあるためジムもポケストップもてんこ盛りでポケモンもいっぱい。ただ、ゲーム内のマップでは分かりませんがそこそこ起伏のある地形で、写真のように雪が降った後だと坂が滑りやすくなるので要注意です。
でもまあポケモンがいると分かればどんなに足場が悪くても入っちゃうんですけどね。
「ナシ公園」から少し歩くと湖畔の遊園地「サルカンニエミ遊園地」が見えてきます。ここは残念ながら冬季休業ですが、閉鎖されているのはあくまでも電動のアトラクションがあるエリアのみで、敷地内の展望台や公園、美術館には入ることができます。冬でもそこそこ人の往来があるせいか…
このように敷地内に一歩足を踏み入れた途端にポケモンが出まくり!
湖畔という立地から「みず」タイプのポケモンが多めに出るかと思ったのですが、実際には様々なタイプのポケモンが満遍なく出てバランスの良い出現状況でした。
これぞARの醍醐味!この”雪の上に乗っかってる感”が良くないですか?
遊園地という施設柄、アトラクションやちょっとした看板類、モニュメント類も全てポケストップ化されているのでボールとアイテムの補充も申し分ありません。これ、遊園地が通常営業しているシーズンに行ったらもっと面白いでしょうね。
■タンペレ最強のポケモンの巣「コスキ公園」
このように基本的に全ての公園や広場、観光スポットがポケモンの巣となっているタンペレですが、とりわけ出まくって出まくって忙しないスポットだったのが川辺にある「コスキ公園」です。
ここは街の近代化の礎となった水力発電の要・タンメルコスキ川に面した公園。平坦で公園自体にはそんなに目立った特徴はありませんが、日が落ちると周囲の工場跡や煙突、ダム、川渕がライトアップされ、その光が川面に反射する様が本当に綺麗なので夕方~夜に行くのがオススメです。
ここは敷地内に10ヵ所以上ものポケストップがありボールの補充もバッチリで、いつ行っても地元民によりルアーモジュールが仕掛けられているのでポケモンをGETし放題です。タンペレのポケモンの巣の特徴は、海外旅行者よりも地元民によって支えられていること。首都のヘルシンキだったら観光やビジネスで海外からやってくる人も多いでしょうが、やはりタンペレは地方都市なので市内にいるポケモントレーナーも海外旅行者よりは地元民が多めです。
そんなわけでこのコスキ公園も地元のポケモントレーナーがしょっちゅう出入りし、スクリーンショットを撮影すると彼らが写り込む事態に。夕方はちょうど通勤・通学帰りの時間帯ですからね。
ここで私はルージュラをGETできました。秋田県横手市なんて田舎ではめったにお目にかかれないレアな奴です。
一方、川の対岸の公園にはジムが集中しているので、コスキ公園でレベル上げ&強化・進化&アイテム補充→対岸でバトルという流れがスムーズでしょう。というか川辺の公園を行ったり来たりするだけで1日が過ぎてしまいそうです。
■タンペレのポケモントレーナーがかなりガチな件
12月6日はフィンランドの独立記念日で、今年2017年は独立100周年の節目の年。さすがにこの日はみんな家でパーティをやっているだろうな~…と思ってウィークリーアパートの近くにあった「ハメ公園」に行ったら…
いた
それも結構な人数が。大人から子供まで、というか家族みんなでそれぞれプレイしているかなりガチなトレーナーが集まっていました。
というのもこの銅像がジムになっており、この時まさにホウオウのレイドバトルが始まる時間だったからです。ホウオウが出るならいくら独立記念日でもバトルに参加しないわけにはいきません。
ちなみにみんなで待っている間、なぜかどう見ても異国人の私に通りすがりのおじいさんが「これ何の集まり?」と聞いてきたので、「Pokémon GOです」と答えたら心底あきれた顔をして去っていきました。まあ独立記念日にPokémon GOでこんなに集まってたらそうなりますよね…。
この「ハメ公園」は2つの通りに挟まれた全長1km以上にもおよぶ細長い公園で、園内にある彫像やお店がポケストップとジムになっており、もちろん様々なポケモンが出現します。
この公園もやはりオススメは夜。園内の両側に植えられている木々に丸いイルミネーションが輝き、実に”インスタ映え”する空間へと変貌します。
■なぜかカゲボウズがやたらと出る
タンペレは内陸ですが湖2つと川があるため「みず」タイプのポケモンもおり、あらゆる種類のポケモンが出る「Pokémon GO」向きの街でした。しかしどういうわけか「ゴースト」タイプ、それも「カゲボウズ」がやたらと出るのです。
商店街を歩いていてもカゲボウズ。
お店の中に入ってもカゲボウズ。
クリスマスツリーの前にもカゲボウズ。
ある日なんて、アプリを起動したらいきなり4匹のカゲボウズが同時に出現した時もあったくらいです。ハロウィン期間でもないのにいくらなんでも多過ぎ!そういえばウィークリーアパートに到着してすぐに部屋に出現したポケモンもカゲボウズでした。なんだかんだタンペレ滞在中に30匹はGETしたんじゃないかと思います。
そこで貯まりに貯まったアメでジュペッタに進化させてみました。これも地元の秋田県横手市ではなかなか出てこないのでラッキーでした。
ヘルシンキに比べてタンペレば良い意味で「スモールタウン」で、駅から徒歩15分~20分圏内に主な観光スポットや広場、公園がほぼ集中しているので、街歩き観光とポケモンGETを効率よく両立できます。こじんまりとしている分、むしろプレイのしやすさはヘルシンキより上かもしれません。ただヘルシンキのようにトラム(路面電車)や地下鉄、フェリーはなく公共交通機関はバスのみで、徒歩20分以上の場所に行くならバスに乗る方が楽です(2021年にトラムが開通予定)。バスは一回きりのシングルチケットのほかに24時間乗り放題の1Dayチケットもあり、タンペレの市の隅々まで巡って街中のポケモンをGETしたい方は駅前にある観光案内所かコンビニチェーンの「R-KIOSKI」で1Dayチケットを買った方がお得でしょう。観光案内所にはバスの時刻表や日本語の案内パンフレットもあります。
フィンランドは日本と同等もしくはそれ以上に治安が良く、公共Wi-Fiも充実しているため位置ゲーを存分にプレイするには最適な国の一つです。地元民のプレイヤーも多いため思いがけない交流もできます。皆さんもフィンランド渡航の際は是非「Pokémon GO」などの位置ゲーをプレイしてみて下さい。
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