現地時間の11月30日(木)〜12月1日(金)にフィンランド・ヘルシンキのMessukeskusにて開催された世界最大級のスタートアップ・フェスティバル「Slush 17」のレポートをお届けしております。レポート第一弾はこちら。
昨年のSlush 16と比べ、今回のSlush 17では日本から出展した企業がかなり増えていました。というのも今回はJetro(日本貿易振興機構)がブースを確保して日本から参戦するスタートアップを取りまとめて日替わり出展していたからです。合わせて開催前日には日本市場に興味を持つフィンランドの企業が参加できるJetro主催のパーティも開催され、フィンランドと日本の交流がこれまで以上に促進されました。
残念ながら全てのブースにご挨拶することはできませんでしたが、ブースの様子を撮影させて頂いた皆さんをご紹介したいと思います。
「指輪型デバイス」の16Lab
16Labはユーザーのジェスチャーを認識する指輪型IoTガジェット「OZON」を出展していました。これは厚さ数mm、幅約1cmという超小型ボディにBluetooth、NFC、モーションセンサー、タッチセンサー、振動モーター、バッテリーを内蔵しており、普段からファッションの一部として身に着けられるようなシンプルなデザインながら、手のジェスチャーにより様々な機器をリモコンのように操作することができます。Slush以前にアメリカのSXSWにも出展しています。
”キュレってパブる”写真ライフログ「パブセン」
株式会社パブセンは、個人が撮影した写真や投稿記事といったコンテンツを集約できるクラウドライフログサービス「Pubcen」を出展していました。このサービスは、自分が利用している各種SNSのアカウントやクラウドサービスを連携させ、散財した自分のコンテンツを一ヵ所で管理できるというもので、時間や場所といったタグ付けした情報を自動的に整理してくれます。Googleカレンダーとも連携可能で、ただのアルバムを超え、自分がいつどんなところでどんなことをしたか?を毎日記録するライフログとしても使用可能。さらに編集機能によって情報をまとめ、そのまとめをまたSNSに投稿することもできます。リリース時より日英2か国語対応で海外ユーザーの利用も視野に入れており、Slush以前には米サンフランシスコで開催された「TechCrunch Disrupt SF 2017」と東京・渋谷にて開催された「TechCrunch Tokyo 2017」にも出展しています。
海外での評価が高いスマホゲーム「Light Bike」(Nobollel株式会社)
この写真にピン!ときた方は間違いなくモバイルゲーマーでしょう。「Light Bike」シリーズは走った軌跡に光の壁を作るバイク「LightBike」を操作して敵バイクを倒すレーシングアクションゲームです。映画「TRON」シリーズを彷彿とさせるクールなサイバー空間や戦術性の高いルール、対戦機能などが評判となりリリース直後に米AppStoreで1位を記録。2009年という早い段階で日本発のゲームアプリとして世界的ヒットを飛ばしたタイトルで、次作の「LightBike2」は北米を中心に800万ダウンロードを突破。やはり海外での知名度が高いタイトルからか、多くの来場者が足を止めていました。
子供向けのプログラミング学習のためのロボット「ロボ団」
大阪府から参戦した「ロボ団」は、”世界でも勝負できる子どもを育てる”をミッションに小学生向けのSTEM教育(Science:科学/Technology:技術/Engineering:工学/Math:数学)教室を提供しているスタートアップ。この種の教室としては大阪初で、今では大阪を超えて日本全国で教室を展開しています。ロボット製作やプログラミング学習の場を提供するだけでなくロボコンにも出場する活動を行っており、毎年大阪代表として全国大会に出場しているとのこと。
日本の地方自治体で唯一参戦した福岡市(STARTUP FUKUOKA CITY)
昨年に引き続き今年も日本の地方自治体として唯一Slushに参戦した福岡県福岡市。福岡市内に拠点を構えるスタートアップ6社を取りまとめたブースを出展していました。昨年のブースよりもかなり広くなっており(だいたい2倍くらい?)、参戦したスタートアップもTech系だけでなく5分で着付けができる本格着物「和装美(WASOMI)」もいたりとバラエティに富んでいました。さらに同市はこれまた昨年に引き続き2日目に別室でサイドイベントも開催。こちらにも出席したのでのちほど写真レポートにてお伝えします。
Slush 17全レポート記事はこちらから
2017年フィンランド渡航に関する記事はこちらから