この「DROP NOT!」は、キューブ状にデフォルメされた動物キャラクターがギリギリ通れる幅の細い道を方向転換しながら進み、落ちないようにゴールを目指すアクションパズルゲームです。開発したのは、以前ご紹介したポストアポカリプスなランニングアクションゲーム「Power Hover」を開発したフィンランド・ヘルシンキのインディーゲームディベロッパーOddrok。前作と同様にグラフィックが秀逸な雰囲気の良いゲームですが、終末世界とはうって変わってかわいい作風のゲームになっています。
過去記事:
【やってみた】終末世界なのにスタイリッシュなランニングアクションゲーム「Power Hover」
基本的なステージはこんな感じ。なんだかMonument Valleyとクロッシーロードを足して割ったような世界観で、確かにキューブのキャラ1マス分の道幅しかありません。とは言ってももちろん両タイトルのパクりゲーではなく、オリジナリティ溢れるちゃんとしたゲームです。
ゲームのルールは、自動的にコロコロ転がりながら移動するキャラクターを上手くゴールまで導くというもの。キャラクターは画面をタップするごとに方向転換しますが、常に転がり続けているので、曲がらなければならないマスのところで素早くタップしないと、そのまま一方向に転がり続けて真っ逆さまに落ちてしまいます。タップが早過ぎると一歩手前で曲がってあらぬ方向に進んでしまうし、遅すぎるとそのまま落下…シンプルかつカジュアルですが反射神経が求められるシビアなルールです。
ステージの途中に配置されている赤い星を取るとしばらく獲得スコアが2倍になります。
また砂時計を取ると転がるスピードが若干落ちてどの方向に進むべきか考える余裕が生まれます。慣れるまでは赤い星より砂時計を優先的にGETした方がいいかもしれません。
こうした広い面積の場所の真ん中に一マスだけ穴が開いているような場所は特に注意が必要です。方向転換のタイミングを見誤るとものの見事にはまって落ちてしまいます。
どうにかこうにかゴール!ゴールするたび新しいキャラクターが開放され、異なるデザインのキャラクターでプレイできるようになります。本作は「キャラクター集め」というコレクション機能も重要な要素です。例えば…
なぜか眉毛のある象。
動物ではなく忍者です。
お!これは海外でも話題になっている鑑賞用の四角いスイカですね。
これでワニはさすがに厳しいだろ
…とまあこのようにどんな基準で選んだのかサッパリ謎なラインナップで、プレイのたびに切り替えてその動きを見ると何とも言えないシュールな可笑しさを感じます。ステージをクリアする以外にも動画広告を視聴したりゲーム内通貨の「鍵」を集めて開放することもできます。
ちなみにこれはライオン。四角いライオンがのらくらと転がりながら進んでいる様子はとてもキュートですが、慣れないうちはそれをゆっくり鑑賞する心の余裕がありません。
2つ目のステージもクリア!次は豚でプレイします。
ステージは進むごとに構成が難しくなって迷路要素が出てきたり、新しいひっかけギミックが出てきたり、直前まで道が出てこなかったり、さらに途中で道が崩れたりと徐々に難しくなってきます。
こちらは跳ね橋のようなギミック。橋の直前まで進まないと降りてこないので次にどういうルートで進めばいいのか検討できず、より素早い反射神経が求められます。
安全だと思っていた広いエリアの中央が突然崩れた!こんなこともしょっちゅうなので、ルートを選ぶ際はなるべく端っこを進んだ方が安全です。
これは突然指定の場所へワープするパネル。青いパネルを踏むと赤いパネルのあるところへ瞬時にワープします。
これはあらかじめ進む方向を指定したパネル。ここでうっかり画面をタップすると、指定の方向へ移動してさらに方向転換するので結局道を外れて落ちてしまいます。もう頭を切り替えるのが大変!
ある程度ステージを進むと風景そのものが変化していきます。これは砂漠地帯風。途中で道が途切れていますが、落ちる直前まで進むと突如砂の中から道が出現します。
こちらは夜の景色風。寂れた廃墟のようなステージを色付きキューブがただコロコロ進むだけなのがひたすらシュール。
サイコロはこのゲームシステムにドンピシャかも!
世界観や雰囲気、BGMが良く、キャラクターのデザインもかわいいので失敗してもつい何度もプレイしたくなります。覚えゲー的な側面もあるので、何度もプレイしてコースのパターンを覚えればいつかはクリアでき、”無理ゲー”になりそうでならない難易度のバランスも絶妙です。スタミナ制ではなく、動画広告を見れば見るほどキャラクターや仮想通貨などの特典を入手できる流行りのシステムなので、「一定時間待つ」というストレスもありません。なお、「Power Hover」は有料アプリでしたが、本作はF2Pで一応課金システムもあるものの、それ以上に動画広告に注力した作りになっているため無課金でも全機能を十分楽しめます。