やってみた コラム

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」

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7月10日(月)、フィンランド・オウル市に拠点を置くモバイルゲームディベロッパー兼パブリッシャー「Fingersoft」の皆さんが来日したタイミングに合わせ、東京・新宿某所にて「フィンランドゲームクリエイター飲み会」が開催されたので私も参加してきました。

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
フィンランドのゲーム会社を囲んだ飲み会なのになめこを持っていくという、微妙に喧嘩を売るようなことをしてました。ちなみにステマではありません。ただ単に私がなめこ好きなだけです。

Fingersoftは日本ではあまり知られていませんが、本国フィンランドおよびグローバルなモバイルゲーム市場ではRovioやSupercellと並ぶ超・超有名企業です。2012年に設立されたばかりのスタートアップでありながら、リリースしたゲームは軒並み数千万~1億ダウンロード越え、特に2012年リリースのレーシングゲーム「Hill Climb Racing」が5億ダウンロードを達成するほどのスマッシュヒットとなったことにより一躍世界中で知られることとなります。2016年11月リリースの最新作「Hill Climb Racing 2」は配信開始から2ヶ月で4000万ダウンロードを突破し、現在もユーザー数を伸ばし続けています。

同社の凄いところは、これだけの業績を同国の首都圏ではなく、人口約14万人程の北部の地方都市・オウル市で達成していることです。地域貢献にも積極的で、地元の建設会社と共同でオウル大学の物件を買収しゲーム専門の大型拠点「Game Campus」を設立して地域経済活性化と人材育成に携わっています(過去記事はこちら)。さらに、もともとオウル市が仙台市と姉妹都市協定を結んでいるご縁からか、2014年7月に仙台市と業務提携を締結し様々なコラボレーションを行っており、日本、特に東北にゆかりのある企業です。本当にどうして日本で知られていないのか謎!フィンたんもっとアピールして!

ということで、せっかくの機会なので同社の最新作「Hill Climb Racing 2」をご紹介したいと思います。

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
本作は様々なマシンをチューニングしてアップダウンが激しい凸凹のコースをひた走る横スクロールのヒルクライムレーシングゲームです。グラフィックがシンプルで、お世辞にもかわいいともかっこいいとも言えないオッサンが初期アバターなこともあり一見カジュアルゲームのように見えますが、実際は物理挙動が絶妙な激ムズゲームだったりします。

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
こちらがチュートリアルのステージ。前作はシングルプレイのレースゲームだったのに対し、本作は他のプレイヤーと対戦するマルチプレイに重点が置かれているので、チュートリアルも4台のマシンが競い合うレースとなっています。操作方法は、画面下の右側に配置されているアクセルと左側のブレーキをタップしてマシンを操作し、できる限り早く完走を目指すというもの。横スクロールなのでカーブや周回の概念はなく、ただひたすら真っ直ぐにゴールを目指します。

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
ゲーム自体はこれ以上ないくらいシンプルで、最初は「チュートリアルなんだからアクセルをベタ踏みしておけば勝てるだろ」と高を括っていたのですが…

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
大きめの丘をピョーンと飛んだら…

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
見事クラッシュ
何気に繊細な操作が求められるらしく、チュートリアルなのになかなかクリアできません。ここでゴールしないとゲームが始まらない…

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
操作のコツは、コースの形状を”読んで”その時々に合わせてアクセルとタップのタイミングを計ること。アクセルをタップし続ければ加速して他のマシンを出し抜けますが、その代わりマシンの前方が浮いて後ろにひっくり返りやすくなります。ブレーキを踏めば前方の浮き上がりを抑えられますが、それもタップし続けると前のめりにつんのめってやはり前にひっくり返ってしまいます。それぞれのペダルを交互にタップして、コースの角度に対してマシンが平行になるようバランスを保つとクラッシュしにくくなります。

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
10回くらいプレイしてやっとゴール!こんなにチュートリアルステージで手こずったゲームは初めてです。でもゴールした瞬間全員クラッシュして屍累々…。マシンだけでなくアバターにも物理が入っており、マシンが揺れるたびに首がグラグラするは、ひっくり返った時に首が曲がると同時に「ゴキッ!」と音はするは、嫌なところのディティールがやけに凝っています。

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
チュートリアルが終わったら、まずはシングルプレイモードの「冒険」をプレイします。これは様々なタイプのコースをどこまで進めるか記録するエンドレスラン形式のステージで、一定距離を達成するごとにご褒美のゲーム内通貨がもらえます。また前回プレイした自分の「ゴースト」を表示させることもできるので、過去の自分と戦っている気分が味わえます。

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
コース上にはゲーム内通貨とガソリンが配置されています。必ず全てを取らなければならないわけではありませんが、本作には「走れば走るほどガソリンが減る」というガス欠の概念があり、全部なくなる前に新しいガソリンをGETしなければなりません。

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
新しいガソリンを取りこぼしたまま走り続けた図。ガス欠になると、クラッシュしたわけでもないのにそこでゲームオーバーになってしまいます。

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
ある程度ゲーム内通貨が貯まったら、マシンの各パーツをアップグレードしていきます。ぶっちゃけ初期状態のマシンは4WDでもなく、エンジンもサスペンションもガタガタでタイヤはツルツル。とてもまともには走れません。それがアップグレードするごとに徐々に走りやすくなっていく様はちょっとした快感です。

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
指定のミッションを達成するとアバターの着せ替えパーツやマシンのカスタムパーツももらえます。ただしどんなパーツがもらえるかは完全にランダムで、なかなか自分好みにはなりません。それにしてもどうして初期アバターがオッサンなんでしょう?

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
ある程度「冒険」でマシンをアップグレードしたら、次はマルチプレイモード「カップ」に挑戦です。これは前述のチュートリアルステージのように、他のプレイヤー(2~3人)と一緒に同じコースを走って順位を競うもので、順位によってポイントやご褒美がもらえます。

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
どこのどんなプレイヤーと走るかはその時のマッチングによるので、明らかに自分よりハイレベルなマシンに乗っているプレイヤーと対戦することもあります。しかし物理挙動のバランスが本当に絶妙で、良いマシンに乗っていても思わぬところでクラッシュする場合もあるので、マシンの良し悪しは勝敗の直接の理由にはなりません。

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
見事1位でゴール!上位でゴールすると順位に応じてポイントが付与され、その総合によりボーナスのゲーム内通貨やご褒美がGETできます。

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
ゲーム内通貨チャリンチャリン♪アイテムもいっぱい!1位でゴールする回数が多ければ、シングルプレイの「冒険」をプレイし続けるよりも効率良くマシンをグレードアップできます。

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
「カップ」で1位を取り続けると、指定時間で開く宝箱ならぬ”ツールボックス”が3個まで貯まります…って、ここで気付いたあなたは鋭い!そう、この宝箱が3個貯まるシステムはSupercellの対戦カードゲーム「Clash Royale(クラッシュ・ロワイヤル)」(iOS/Android)と同じ。PvPのトレンドを上手く取り入れているんですね。

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
なお、たまにレイドボス戦的にオリジナルキャラが勝負をしかけてくることがあります。ところでこのキャラってもしかして「マッドマックス 怒りのデス・ロード」が元ネタなんじゃ…

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
実に世紀末感溢れるマシン
こりゃ確信犯だな。

【やってみた】リリースからわずか2ヶ月で4000万ダウンロードを突破したフィンランド産レースゲーム「Hill Climb Racing 2」
こうしたオリジナルキャラとの勝負に勝つと新しいマシンが開放され、自由に乗り換えられるようになります。どのマシンも挙動や特徴がそれぞれ異なっており、多くのマシンを開放しておくとコースによって使い分けることも可能となります。

ちょっと野暮ったいデザインとは裏腹に、ギリギリ無理ゲーにならない程度のさじ加減のゲームバランスと物理挙動が本当に見事なタイトルなので、どうぞ騙されたと思ってプレイしてみて下さい。もう一回、あともう一回とついつい何度もプレイしたくなる中毒性があります。

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