2398年、大戦が終わった後、地球上に残った最後の生命体は、Nightgateというインテリジェントコンピュータのネットワークである--------こんなプロローグから始まる「Nightgate(ナイトゲート)」は、サイバーパンク風味の空間を彷徨うスタイリッシュなスマートフォン向けアクションゲームです。グラフィックはもちろんBGMもクールで雰囲気ゲーとしても秀逸。人類滅亡後のディストピアを舞台に、サイバー空間を漂う電子生命(?)のようなものを操作して、トラップを避けながら様々な空間を冒険し人類滅亡の謎に迫ります。
冒頭にざっとした背景が語られますが、このサイバー空間が何なのか?自分が操作するキャラクター(?)が何なのか等の詳細は敢えて一切説明されません。無駄を極限まで排したシンプルなワイヤーグラフィックが想像を喚起します。
プレイの方法は、白いドット(自分のキャラクター)の進む方向を指でなぞって操作し、二重になったドットを余すことなく通過するというもの。これはチュートリアルなのですぐにクリアできますが、当然ステージは先に進むほど複雑になり難易度は増していきます。
全ての二重ドットを通過すると色の付いたドットが次のステージへと先導してくれるので、見失わないよう追いかけましょう。
ドットは360°どこにでも自由に移動できますが、背景のないところへ行くと本当に何も無いので、まずは背景を見失わないよう気をつけて移動するのがプレイのコツです。線と点しかない世界なので、それらの配置により空間の角度や広がりも錯覚してしまいます。
時折図形のようなものも出現するのですが、それが何なのかの説明も一切なし。しかし無意味ではあっても世界観と演出がいちいちクールで引き込まれます。
最初のうちはただ二重ドットを通過するだけでクリアできましたが、ある程度進むと触れると即ゲームオーバーになる赤い障害物が出現します。ドットは独特の慣性を持っているので、単純な配置の障害物でもうっかり触れてしまう危険あり。スピードや制限時間が指定されているわけではないのでゆっくり落ち着いてプレイしましょう。
最初はライン状だった障害物がドットになり、さらに一定の法則に従って動いたりドットの動きを追従したりとアクションも加わってきます。それにしてもどんなステージのどんな状況のスクリーンショットを撮影してもそれなりに”絵”になってしまうクールなデザインセンス。ゲームであるだけでなく動くアート作品とも言えます。
あーーーーーーーうっかり障害物に触れてアウト!でもスタミナ制ではないのでいくらでもリトライが可能です。
中央の大きな赤いドットを中心に回転するライン状の障害物。そのうえ定期的にドット状の障害物を大放出します。放出のタイミングと回転のタイミングをよく見計らって二重ドットを目指さなければなりません。
4つのライン状の障害物が回転しているうえに、ピンクの円の中に入るとドットの動きが遅くなってしまう二重トラップのような障害物もあり。この場合はライン状の障害物の回転の流れに逆らわないよう移動します。
スポットライトみたいな見た目と動きの障害物。グラデーションになっている薄い赤の部分も触れたら即死です。
点と線だけかと思ってたら”面”もありかよ!な正方形の障害物。しかも全部動きます。
もはやここまで来ると何が何やら…それでも、「次はどんなカッコ良い空間が出てくるんだろう?」と気になり、その好奇心から何度死んでも繰り返しプレイしてしまいます。
一定ステージをクリアすると新しいストーリーが明らかになります。もともと洋ゲーなので文体がごちゃ混ぜだったりと日本語翻訳がちょっと変ですが、ゲーム自体にはそんなに影響はありません。
テクノデリックなBGMを聴きながら虚無感すら感じるシンプルかつスタイリッシュな空間を彷徨っているとトリップしてしまいそうな不思議な浮遊感すら味わえます。近未来的な雰囲気ゲーが好きな人は是非プレイしてみて下さい。
残念ながら現時点ではiOS版のみでAndroid版はないようです。
サウンドトラックも配信されています。BGMが気に入った方はこちらもどうぞ。