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【レポート】お洒落でかわいいフィンランド・デザインを一切訪ねないヘルシンキ街歩きガイド

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森と湖に囲まれ、自然豊かな国・フィンランド。近代建築家・デザイナーのアルヴァ・アールト、ファッション&ライフスタイルブランドのマリメッコ、食器ブランドのイッタラ、トーベ・ヤンソンの絵本「ムーミン」など、世界的に知られるブランドやキャラクターを多数輩出し、デザインの国としても知られています。シンプルで洗練されながらもどこか素朴で、かつ飽きの来ないお洒落でかわいいフィンランド・デザインは国境を越え多くの人に愛されてきました…………が、問題は私がそれらに一切興味がないことです。建物の見た目なんて雨風しのげりゃどうでもいいし服なんてメタルTシャツ以外着たくないし食器はメシがまともに喰えりゃ何でもいいしかわいいのはドラえもんとなめこと妖怪ウォッチで十分です。だいたい貧乏人の田吾作にはデザインをより好みする精神的余裕も金銭的余裕もありません。そんな人間がヘルシンキを街歩きしてショッピングをしたらどうなるのか?今回はそれを具体的に解説したいと思います。

■Kamppiエリアはオタク&日本街化してるんじゃないか説
今回のフィンランド旅行で、私はヘルシンキの中心部の最も便利なエリア「カンピ(Kamppi)」にあるウィークリーアパートに滞在したのですが、そこの立地が神がかっているレベルで最高でした。「Pokémon GO」がプレイしやすかったことは既に前の記事で書きましたが…

【レポート】水系ポケモンGETだぜ!フィンランド・ヘルシンキで「Pokémon GO」をプレイしてみた

その他にも周囲にあったお店のラインナップがいろいろと濃過ぎました。まずアパートから徒歩30秒くらいのところにあったのが…

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マンガ専門店「FENNICA COMICS」。店内で販売されているのはアメコミとフランス語圏のバンド・デシネ、日本のマンガがほとんどでフィンランドのマンガはほんのちょっぴり。フィンランドの本屋でフィンランドの本を探すのが難しいとは…。品揃えで最も多いのはカタカナと漢字の看板を出しているだけあって日本のマンガとアニメ雑誌で、マンガの単行本は日本語のオリジナルと英語・フィンランド語の翻訳版がどちらも販売されており、古本と新品がごっちゃになって並んでいました。フィギュアやグッズなども一緒に売られている雑然とした店内から「こりゃ相当ガチなオタクが来る所だな…」と思ったのですが、私がいる間に子供グループや家族連れのお客さんも買い物に訪れ、普通に市民に受け入れられているお店であることが伺えました。もしくはヘルシンキ市民のオタク化が進んでいるのかもしれませんが。


こちらではAntti Ollikainenさんというフィンランドの漫画家の作品「Flu」を9ユーロ(約1105円)で購入。鳥人間と鳥死神のコミカルながらも陰鬱な雰囲気が漂うセリフなしマンガですが、タイトルの「Flu」って「インフルエンザ」を意味する単語なんですよね。鳥人間の「Flu」ということはもしかして鳥インフルエンザ?…

FENNICA COMICS
Albertinkatu 35, 00180 Helsinki

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FENNICA COMICSを出てまっすぐ30秒ほど歩いたところにあったお店がこちらの「Hellsinki Rock Shop」。ご覧の通りメタルグッズ専門店です。主にフィンランドをはじめとする海外のメタルバンドのTシャツやパーカー、ワッペン、リストバンドなどの公式グッズを販売しているお店なんですが、当然ながら日本で買うより断然安いです。日本ではメタルTシャツはだいたい3000円からですが、ここではTシャツは1枚20ユーロ(約2459円)から。しかも日本で入手困難な海外バンドのグッズが大量にあり、それらを直接買えること自体が貴重な機会です。


メタルTシャツを買うのもいいですが、私は敢えてこのお店でしか買えないオリジナルTシャツを購入しました。店名と同様に「Helsinki」ではなく「Hell(地獄)sinki」になっているところがポイント。でも冷静に考えてみたら、外国人旅行者が日本のお土産屋で「武士道」とか「侍」とか書いてあるダサTシャツを買って喜んでるのとたいして変わないんじゃないかという気がしてきました。まあ旅の思い出だからいいか。

Hellsinki Rock Shop
Albertinkatu 38, 00180 Helsinki

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「Hellsinki Rock Shop」からまた30秒ほど歩いたところにあった「Punanaamio」は今回のフィンランド旅行で個人的に一番アツいお店でした。ここはパーティグッズ&コスチューム専門店ですが…

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最高かよ

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そう、ここはどういうわけか妙にホラーグッズを推しているのです。シーズン的にクリスマス系のものをオススメ商品にすればいいものを、なぜかショーウィンドウのちょうど目線の位置に腐乱死体やら脳みそやら心臓やら墓石やらをディスプレイ。例えるなら、東急ハンズやオカダヤのパーティグッズコーナーを抜き出してホラー要素だけ10倍増しにしたようなお店でした。


ここは天国か?店内はもっと最高でした。ちぎれた手足や生首、頭蓋骨といったものは家に何個あっても困るものではありませんが、それらがとにかく安い!手足のダミーはちゃんと軟質ウレタン製なのに1つあたり日本円換算で2000円台!生首のダミーヘッドも1つ3000円です。頭蓋骨に至っては硬質ウレタン製のものが約1500円で買えます!自分でそれらのダミーを彫刻〜型取り〜複製〜塗装して作ったらとてもそんな金額では済みません。確かに塗装は”いかにも量産品”なクオリティですが、それくらい自分で直せばいいことです。なお、ここでは特殊メイク用のアプライエンス(傷など肌に直接貼り付けるピース)や接着剤、血のり、舞台メイク用のドーラン、メイク落とし、ウィッグ、ネイル用品なども販売されており、ここに来ればライトなものから本格的なものまで仮装全般は一通りどうにかなる感じでした。


本当はダミー全種類を買いたいくらいでしたが、トランクのスペースに限りがあったため1/1サイズの心臓のダミーを1つだけ購入しました。価格は12.9ユーロ(約1586円)。中央が裂けているのがポイントで、ナイフや包丁と一緒に使いたいアイテムです。

Punanaamio
Kalevankatu 32, 00101 Helsinki

いきなり濃い店が続きましたが、ここまでアパートから5分も歩いていません。こんなに濃い店が密集しているなんてKamppiは一体どうなっているんでしょうか?あとこのエリアで目立っていたのは日本食レストランの多さ。もともと「Tokyokan(東京館)」という日本の食材や雑貨を販売するお店があるのですが、まるでそこを中心に増殖したかのように日本食を扱う飲食店が軒を連ねていました。

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3年前に行ったフランス・パリのように「どこに行っても寿司屋ばっかり」というわけではなく、うどんや蕎麦、ラーメン、天ぷらなどが食べられるお店もあったりとバラエティ豊か。日本人のオーナーやシェフがいる店とそうでない店がごっちゃになっていて正直クオリティは玉石混交ですが、選択の幅があるのである意味楽しくて飽きません。

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巻き寿司+ブリトーな創作料理を売っているお店もあれば…


お茶を売っているお店もあり。


んふんふ(日本と変わらない味)

お茶を売っているお店があるなら、それを使ったメニューを出すお店もあります。別に日本式でもなんでもない普通のカフェに適当に入ったらメニューに抹茶オレがありました。

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日本的なお店というわけではありませんがカラオケバーもいくつか見かけました。日本のカラオケボックススタイルではなく、酒を飲みながら他の客の前で唄うというまさに”カラオケバー”で、外観はヨーロッパによくあるバーなのに聞こえてくる歌声は日本の演歌そっくりのフィンランド独自の歌謡曲「イスケルマ」。外観はカッコいいのに醸し出される空気がまんま裏路地のカラオケスナック……

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それ以外にも、先の「FENNICA COMICS」とはまた違う、フィギュアやグッズにウェイトを置いたマンガ専門店があったり…

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ごく普通の”街の本屋さん”のショーウィンドウにセール品としてマンガの描き方のHow to本が飾られていたり…

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これまた普通のDVDショップのショーウィンドウに海外市場向けアニメシリーズ「Robotech」(「超時空要塞マクロス」と「超時空騎団サザンクロス」と「機甲創世記モスピーダ」を全部足したやつ)のDVDがあったりと、オタク向けや日本式の何かを探そうと意識していなかったのに自然とこうしたお店に出くわしてしまいました。ちなみにこれらの写真は全てアパートから徒歩10分圏内で撮影。もうKamppiはオタク街&日本街と言ってもいいんじゃないでしょうか。

■クリエイター向けハンドメイド材料店が超充実
Kamppiを歩いていてもう一つ強烈に印象に残ったのは、「ハンドメイド系のお店がいろいろある」ことでした。日本の東急ハンズやユザワヤのように「とりあえずここに行けば必要なものは全部揃います!」という大型総合店はありませんでしたが、手芸ならあっち、画材ならあそこ、造型材料はここ…といったようにジャンルごとに専門店があり、街歩きしながら買い物をするにはとても楽しいエリアでした。

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日本と同様に柄入りのマスキングテープはフィンランドでも人気のようで、文房具店や本屋で様々な種類のものが売られていました。お土産用に何個か購入しようと思いラベルを見たら「MADE IN JAPAN」の文字が。フィンランドでマスキングテープを買う場合は注意が必要です。

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こちらは日本で例えるなら世界堂みたいな画材専門店の「Tuubi」で、先にご紹介したパーティグッズ&コスチューム専門店「Punanaamio」と同じブロックにあります。店名は絵の具が入っている「チューブ」のフィンランド語読み。その店名のとおり、店内では水彩、油彩、アクリルなどありとあらゆる絵の具とその関連材料・道具が販売されていました。色鉛筆やパステル、クレヨン、各種ペンのラインナップも豊富で、特に絵の具メーカー「Liquitex(リキテックス)」の商品は日本未発売のものも含めほぼ全て揃っているという充実ぶり。

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ここでは、いい感じの濃度のアクリル絵の具がペン先から出てきて筆要らずで手軽にペイントできる「リキテックスプロフェッショナルペイントマーカー」を購入。日本でAmazonから買えば6本入りが7000円越えするところを、クリスマスセール割引で1本3ユーロ(約369円)で購入できてしまいました。

Tuubi
Lönnrotinkatu 23, 00120 Helsinki


以前より「フィンランドにはプラモデルやフィギュアを作る模型文化はあるのだろうか?」と疑問に思っていたのですが、それが一気に解決したのがこの造型材料店「Hobby Point」でした。ここの何が凄いって…

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扉に輝くタミヤの星。そう!タミヤのプラモデルやラジコン、塗料、その他ツールを販売しているんですよ!もちろん日本よりもはるかに高価で”高級品”という扱いでしたが、それでも販売しているということは確実に売れているということ。店内は撮影禁止だったので残念ながら写真でお伝えすることはできませんが、プラモデルコーナーの一番目立つところにタミヤの1/350艦船シリーズ「重巡洋艦 筑摩」が置かれていました。フィンランドに模型文化、超あります。

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店内にはありとあらゆるモノづくりに関する素材とツールが揃っており、言うなれば「家族経営のユザワヤ」といったところです。フィギュア原型の材料となる石粉粘土や樹脂粘土、エポキシパテ、型取り用のシリコン、複製用の樹脂各種、他にも手作りせっけんや手作りキャンドル、トールペイント、アクセサリー製作、鉄道模型、ジオラマ、フラワーアレンジメント、カイト(凧)の製作材料・ツールなどなど、1階と地下1階の2フロアにハンドメイドに関する多種多様な商品がぎっっっっっっっっっっしり詰まっていました。もしフィギュアモデラーがヘルシンキに滞在するなら、いつも使っているスパチュラ(彫刻用のヘラ)さえ持参してこの店に通えば現地で余裕で作品製作できます。それくらい何でもあるお店でした。もうKamppiに移住してしまいたい。

ここでは購入したのは…

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日本の問屋でも見たことのなかった金古美&緑青カラーのアクセサリーパーツ。3個入りで3ユーロだったので1個あたり1ユーロ(約123円)。小売店価格としてはそんなに高くはないでしょう。


自分で歯車のパーツが作れるシリコン型。耐熱シリコン製なので低融点金属を流すこともできます。


こちらはもっと大きな歯車や鍵のパーツを自作できる型。本来は手作りせっけん用の型ですが粘土を押し付けて使うこともできます。それにしてもこんなスチームパンクモチーフの手作りせっけんを作る人がいるくらいフィンランドではスチームパンクが流行っているのでしょうか?

Hobby Point
Fredrikinkatu 61, 00100 Helsinki

■フィンランドはボードゲームも盛ん
フィンランドはゲーム開発大国として知られていますが、その歴史はデジタル全盛期以前まで遡ります。暗くて寒い冬が続くためインドアの遊びが必要とされ、家族や友達みんなで遊べるボードゲームが盛んになったらしいですが、それは未だに健在。ヘルシンキには玩具屋とは別にボードゲーム”だけ”を販売する専門店がいくつかあります。

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こちらはショッピングモール「Kamppi Centre」にテナントとして入っているフィンランドのボードゲームメーカー「Lautapelit」の直営店。自社製品の他に他社や海外のボードゲーム、カードゲーム、ジグソーパズルを販売しています。子供向けの知育ボードゲームから大人向けの本格的なゲームまで品揃えは多種多様で、立地が人気のショッピングモールの中だけあって常に多くのお客さんが出入りしていました。

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「ドイツ年間ゲーム大賞2015」にノミネートされたグランディングのボードゲーム「街コロ」も販売されていました。

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「ドイツ年間ゲーム大賞2013」大賞受賞の花火打ち上げボードゲーム「Hanabi」の北欧版もありました。

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さらにはこんな商品も!アークライトのデッキ型カードゲーム「たんとくおーれ 〜ドキドキ バケーション〜」の英語版!

このお店、どうも日本の会社が販売するボードゲームや日本をモチーフとしたボードゲームのラインナップが豊富なのです。ポケモンカードと遊戯王カードはもちろんのこと「モンスターハンターストーリーズ カードゲーム」までありました(しかも日本語オリジナル)。他には…

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ポーランドのボードゲームメーカーのTrefiが出している花札。日本の絵をそのままコピーするのではなく、それを参考に現地のアーティストが全ての絵札を水彩画で描き起こしている、遊ぶのがちょっともったいないアート系商品です。

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フランスのボードゲームメーカーのFunforgeが出している双六的ボードゲーム「Tokaido(東海道)」も拡張キット含め全て揃っていました。写真は拡張キットの一つ「祭」です。

そして見つけたのがこれ!

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「Honshu(本州)」
もうボックスアートとタイトルからツッコミどころ満載なんですが、なんとこれ、今年発売されたLautapelitの新商品でKalle Malmiojaさんというフィンランドのゲームデザイナーが作った正真正銘のフィンランド産ボードゲームなのだとか。ボックスの説明文によれば、封建時代の日本をモチーフとしたトリックテイキングマップ構築ゲームで、1ゲーム12ラウンドで構成され、プレイヤーは武家となり地図カードを組み合わせて自分の領地を作ってくとのこと。プレイ人数は2〜5人までで対象年齢は8歳以上とあったので、子供でもプレイできる内容のようです。少々迷いましたが、ボックスアート&タイトルが衝撃的だったのとクリスマスセールで割引(11.95ユーロ:約1465円)になっていたのもあり思い切って買ってしまいました。

Lautapelit(Kamppi Centre 3階)
Urho Kekkosen katu 1, 00100 Helsinki

■どっこい生きてるCDショップ
海外に行って何気にショックなのは「街からCDショップが消えている」ことです。パリ、サンフランシスコ、シリコンバレー、ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルス…ここ数年いろいろな街を歩きましたが、CDショップというものに出くわすことがないのです。ギリギリ本屋とゲーム屋はあるのですが、CDショップは空港内で見かけたらラッキーな方。それくらい海外ではCDというメディアが過去のものとなりつつあります……が、ヘルシンキにはどっこい生きてました!

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ただしメタル系CDショップですが。それもアパートからヘルシンキ中央駅に向かう道のりに2件ありました。さすがメタル大国!

【レポート】お洒落でかわいいフィンランド・デザインを一切訪ねないヘルシンキ街歩きガイド
フィンランドのCDの価格は新品でもかなり流動的で、リリースから数ヶ月経過したあたりから徐々に安くなり、半年も経てば半額になる場合もあるそうです。さらに数年経過すると日本円換算で1000円を切るくらいまで値下がりするらしく、実に”後追いファン”に優しい販売制度と言えます。上の写真は私の大・大・大好きなフィンランドのモンスターメタルバンド「Lordi(ローディ)」の2010年リリースのアルバム「Babez For Breakfast」ですが、現在の価格はなんと5.9ユーロ(約723円)!新品のCDアルバムが700円台ですよ!一方これの日本盤はボーナストラックと日本語歌詞が付いているとはいえ税抜き2,400円…。

【レポート】お洒落でかわいいフィンランド・デザインを一切訪ねないヘルシンキ街歩きガイド
せっかくフィンランドのCDショップに入ったというのにノルウェーとスウェーデンのバンドのCDを買ってしまいました。日本盤がリリースされていないCDならフィンランドで買った方がずっとお得です。「TURBONEGRO(ターボネグロ)」と「Ghost(ゴースト)」は普段メタルを聴かない人でも聴きやすいのでオススメ!

Levykauppa Keltainen Jäänsärkijä
Urho Kekkosen katu 4-6, 00100 Helsinki

いかがでしたでしょうか?森も湖もサウナもアールト建築もマリメッコもイッタラもムーミンも、それどころかサンタクロースすら一切出てこないヘルシンキ街歩きガイド。現地からちょくちょく個人のFacebookやInstagram、Twitterに写真をUPしていたのですが、複数の友人知人から「本当にフィンランドを旅行しているのか?」「全然フィンランドっぽさが感じられない」と言われました。

以下が自分用に購入したフィンランド土産ですが…
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確かにフィンランド感がまるでありません。マリメッコのマの字もなければイッタラのイの字もなくムーミンのムの字もない。唯一フィンランドらしさが感じられるのはお菓子メーカー「Fazer」の一番人気のチョコレートですが、これは侍メロディックデスメタルバンド「Whispered」のJouniさんからもらったお土産なので自分で買ってませんw

【ライブレポート】ハメーンリンナでフィンランドの侍メタルバンド「Whispered」のライブを見てきた

このように、ヘルシンキはフィンランド・デザインに一切興味のない人間でも十分楽しめる街です。むしろ「お洒落」や「かわいい」と対極にある人こそ、そこら辺にある旅行ガイドブックや旅行系Web記事には書かれていない新たな魅力を発見できるでしょう。また、ものやサービスによっては日本より安い場合もかなりあり、何から何まで物価が高いわけでもありません。今回私はヘルシンキに9泊10日滞在しましたが、その間の交通費、食事代、酒代、お土産代その他諸々を合計したら300ユーロ(約3万6000円)以内に収まりました。北欧に10日いて5万円使わなかったって結構凄くないですか?それもサイドイベント含めてビジネス系カンファレンスイベントに参加して地方都市まで移動してライブに参戦してしっかり自分用の買い物もしてこれですよ。貧乏人でも工夫すればフィンランド旅行は楽しめます!「北欧デザインなんて興味ない」「北欧はお高い」「どうせオシャレ女子や金持ち中高年しか楽しめない」なんて思っているみなさん、そんな先入観は一旦捨てて是非フィンランド・ヘルシンキ旅行にチャレンジしてみましょう。

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