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【Slush 16レポート】大型起業フェス「Slush 16」の模様をざっくり振り返る写真レポート(その2)

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先の記事の続きの写真レポートです。

【Slush 16レポート】大型起業フェス「Slush 16」の模様をざっくり振り返る写真レポート(その1)


Slushにはフィンランド国内外のスタートアップだけでなく世界的な大企業や国・自治体も出展しています。Googleは自社のブース内にさらにステージを設営し、Slushのセッションとはまだ別にゲストを招いて様々なトークセッションを行っていました。ステージ上に等身大(?)のドロイド君スタチューが飾られていますが、よ〜く見ると…


バンド組んでる。ドロイド君たちまでRockテイスト。


国や自治体の出展ブースも決しておカタい雰囲気ではなく、むしろ「どれだけスタイリッシュにできるか選手権」でもやっているのかというくらい派手で趣向を凝らしたブースが多かったです。中でもセンスの良さで際立っていたのはイタリア。この本物の車を切断して作られた国旗カラーのソファをご覧下さい。思わずゆっくり座ってプレゼンを聞いたりデモを見てみたくなります。


コンテナを再利用して作られた、わざわざ梯子をかけて登らないと入れない商談スペース。「THE BRAVE DO.」まあ確かに…


なお、自治体と言えば日本からは唯一福岡市が出展していました。ちなみに福岡市はブースを出展するだけでなく、別室にてサイドイベントとしてアジア進出したい海外のスタートアップを副市長および市役所職員が直々に審査するピッチコンテスト「KICKSTART YOUR ASIA EXPANSION - PITCHING COMPETITION」も開催しました。福岡市は東京以上に、もしかしたら日本一じゃないかというレベルでスタートアップ支援に注力しており、第一回目のSlush Asiaには市長の高島宗一郎さん自らが登壇し英語で福岡市の施策を紹介したほど。またブースとピッチコンテストの双方で福岡発のスタートアップ「しくみデザイン」が開発したジャスチャーで操作する新世代楽器「KAGURA」のデモを行い注目を集めていました。


こちらは地元フィンランドのオウル市に拠点を置くスタートアップの合同ブース。ICT、サイバーセキュリティ、クリーンテック、モバイルゲーム、ヘルスケアといったビジネスを展開する計8社が自社のサービスをアピールしていました。


中でも個人的に気になっていたのが、100万ドル単位の大型資金調達を複数回行い、提供第一弾タイトル「Crashing Season」(iOS/Android)の海外展開に注力しているモバイルゲームデベロッパーのKoukoi Games。「Crashing Season」は、様々な動物を操作して狩人を次々と景気良く跳ね飛ばして3Dのフィールドを走破する育成型のアクションゲームで、既にリリース済みの欧米市場では高く評価されており、今後は中東と北アフリカ、アジアにも進出予定とのこと。日本語版の開発も進めているそうで、順調にいけばクリスマス頃には日本市場にてリリース予定だそうです。

過去記事:
フィンランドのモバイルゲームデベロッパーのKoukoi Games、中東と北アフリカへの進出のためヨルダンのゲーム企業と提携


んふんふ!(なんかSDガンダムがいる!)


こちらは韓国合同ブースに出展していた子供向けのプログラミング教育ツール「Kamibot」。日本語の「紙」+ロボットで「Kamibot」というネーミングなんですね。


これはアプリ上でブロック状に簡略化されたコードを組み合わせることでロボットを動かす教育ツールなのですが、わざわざ「紙」と銘打っているだけあって「ペーパークラフト」と「カード」を使っているのが特徴です。


ロボットの外見は上からペーパークラフトの人形をかぶせることで変更可能で、筒状のフォルムに合わせて様々なデザインが用意されています。また無地の型紙をもとにデザインにアレンジを加えたり、プリントアウトしてから塗り絵のように好きな色を塗って組み立てることも可能です。


それらに加え、実物のカードとアプリ内のカードを見比べ、マップ上におけるロボットの進む方向や発光色を確認・変更することも可能。デジタルだけでコーディング教育を全てを完結させるのではなく、実際に手で紙を触って作る作業もさせ、リアルとヴァーチャルの双方で子供の想像力と創造力を育むところがポイントです。


んふんふ〜!(きれ〜い!)


この他にも企業・団体単位のデモ出展エリアが設けられていましたが、普通は各ブースが見えやすくなるよう明るくするところを、敢えて照明を落として薄暗くし、代わりにブラックライトを点けるという演出が為されていました。ふと見上げると頭上には無数のネオンカラーのドリームキャッチャーがぶら下がっています。これは文字通り「夢を捕まえろ」というメッセージですね。


他にも目を引く面白いオブジェ達が会場のあちこちに配されており、うろついているうちに現代美術の鑑賞をしているかのような気分になってきました。ビジネス系のイベントだというのに。こちらはフードコート兼ミーティングエリアなのですが、頭上のライトをよく見てみると…


ランプフードが古いPCのパーツを組み合わせたジャンクアート作品でした。


こちらの円筒形のランプフードの材料は何だか分かりますか?答えはなんとドラム式洗濯機の洗濯槽。こうしてゴミを再利用した作品を使用することで、先のレポートでご紹介したゴミ分別回収コーナーの文言「THERE’S NO SUCH THING AS WASTE(無駄なものなんてありません)」を直接目に見える形で表しているのでしょう。

次は実際にブースで体験してみたVR系デモの様子をお伝えしたいと思います。「Slush 16」関連ネタはまだまだ引っ張りますよ!

【Slush 16レポート】大型起業フェス「Slush 16」の模様をざっくり振り返る写真レポート(その1)

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