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【Slush 16レポート】大型起業フェス「Slush 16」の模様をざっくり振り返る写真レポート(その1)

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現地時間の11月30日(水)〜12月1日(木)にフィンランド・ヘルシンキにて開催された欧州最大のスタートアップ・フェス「Slush 16」、前述のとおり私は1日目に同時開催された同イベントの音楽特化版「Slush Music」に参加したので1日しか行けなかったのですが、その会場の様子をまずはざっくり写真にてお伝えします。

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この「Slush」は一応はビジネス系のカンファレンス&展示イベントではありますが、そのノリはまるっきりロックフェスで、ありとあらゆるところがスタイリッシュかぶっ飛んでいます。例えばこの会場前の入場ゲート。よ〜く見ると…


ざっくり和訳
”まともな奴は誰も11月にヘルシンキなんかに来ねーよ!お前みたいなくそったれ以外はな!ようこそ!”

ビジネス系イベントなのに「BADASS(くそったれ)」ですよ。
まあ今はネガティブな意味ではなく「凄い奴」「カッコいい奴」「ヤバい奴」などの褒め言葉として使用されているスラングですけどね。それにしたってこの単語はビジネス系イベントが堂々と入場ゲートに掲げるような上品な単語ではありません。Slushマジ尖ってる!

「Slush 16」の会場はMessukeskusという、日本で例えるなら東京ビックサイトや千葉幕張メッセのような大型展示場で、場内には大小の会議室や電源&Wi-Fiカフェも備えており各種イベント開催に対応しています。


入場前のロビーには物流用の木製パレットを重ねたSlushインフォメーションコーナーが設けられイベントを演出しています。パレットを机として使うなんて工夫が効いてますね。

で、会場に入ったのですが…


広過ぎ
もう入った瞬間に「こりゃ一日でセッションと展示を全てチェックするのは無理だ」と諦めました。後でSlush Asia代表のAntti Sonninenさんに伺ったところ、本家Slushの開催面積は「だいたい2万平米」とのこと。2万平米と言えば東京ビッグサイトの西1&2ホールとアトリウムを足した面積とほぼ同じです。ちょっとした企業主催の同人誌即売会やハンドメイド系フェスと同じ規模でビジネス系イベントが開催されているってなかなか凄くないですか?ちなみにSlushの日本版「Slush Asia」改め「Slush Tokyo」は来年3月29日~30日に東京ビッグサイトにて開催予定です。早割の参加申し込みはこちらから。

あまりの広さに全てをチェックするのは早々に諦め、「とりあえずVR関連のやつだけはちゃんと見よう」と的を絞り、まずはプレスのみ入場可能なメディアセンターへと向かいました。


こちらがメディアセンター。イベント自体の開始時刻は10:00ですがここには8:00から入れます。なぜなら…


プレスには無料の朝食が振る舞われるからです。しかも食べ放題!コーヒーも紅茶もおかわり自由!これは貧乏旅行者にはありがたいシステムです。ごちそうさまでした!


イベント自体参加者は無料Wi-Fiを使い放題ですが、メディアセンター内ではさらにメディア向けのWi-Fiが有線・無線ともに提供されています。パスワードが何気にアツい。


会場があまりにも広いため、場内のあちこちにこんな道標が設置されていました。なんだかちょっとした町みたいです。


こちらは「Slush」の公式グッズ売り場で、ロゴ入りTシャツやトレーナー、トートバッグなどが販売されていました。ここら辺のノリも完全にロックフェスです。


ちょっと良いな!と思ったのがこちらのゴミ分別回収コーナー。ただ「ゴミ(Garbage)」とは書かずに「RAW MATERIAL COLLECTION - THERE'S NO SUCH THING AS WASTE(原料回収 - 無駄なものなんてありません)」とはポジティブかつ遊び心のある記述ですね。ものは言い様です。


こちらがメインステージにあたる「Founder Stage」で、一番面積が広く照明演出もとにかくド派手です。ステージの名前は"Founder"ですが、実際の登壇者は企業の創業者に限らず様々な人が講演や対談、パネルディスカッションを行いました。


こちらは先の「Founder Stage」に次ぐ面積の「Black Stage」なんですが…ステージ上でガチで火が燃えてます。ライト演出ではなくなんと本物の焚き火を囲んで対談やパネルディスカッション。こんなの日本の消防法では絶対に無理!まさに本家Slushならではの光景です。


まあ万が一何かあってもすぐ側では滝のように勢いよく上から水が落ちてくる演出が施されているんですけどね。本物の火と水の側でトークセッションとは実に野趣に溢れたステージです。


こちらは小さめのステージ「Green Stage」。面積は小さいですが上から無数のブランコのオブジェがぶら下がっており、まるで現代アートのような不思議な雰囲気になっています。


側には小さなブランコが取り付けられた木のオブジェが飾られていたり…


さらに実際にみんなで座れるブランコ式のベンチも設置されていたりと、徹頭徹尾ブランコにこだわったステージになっていました。

なお、今回のSlushには日本からビジネスSNS「Wantedly」代表の仲尭子さんと株式会社gumiの国光宏尚さんが登壇されました。


国光さんはちょうど2日目のこの「Green Stage」に登場。主にgumi子会社でVR技術を活用したプロダクト開発を行うスタートアップを支援するTokyo VR Startupsや同社のインキュベーションプログラム(過去記事はこちら)、および中国、韓国、日本のVR市場の違いなどを解説されました。


しかし最も印象的だった場面は、国光さんが”日本ならではのVRコンテンツ”として「VRカノジョ」を紹介された瞬間。国光さんが「日本にはVR彼女だけではなくVR彼氏もいます。私はちょっと日本の未来が心配です。もしこのままVR彼女とVR彼氏が進化したら…」と仰った瞬間、客席から「しょーがねーなーwww」的な何とも形容し難い爆笑が起こったのは、この日の「Green Stage」における全セッションの中でもハイライトだったと思います。


こちらは多くのスタートアップが制限時間内に端的に自分達のビジネスを紹介する”ピッチ”を専門に行う「Pitcing Stage」。皮が付いたままの本物の白樺の丸太でステージが組まれており、まるでログハウスのような雰囲気です。


さらに観客席の椅子まで白樺の丸太。ある意味一番フィンランドらしいステージと言えます。

このように合計6つのステージで複数のセッションがノンストップで同時進行しており、さらにサイドイベントや展示ブースも大量にあるため、当然ながら何をどうやっても全てをチェックすることは不可能で、来場者は自分が見たいセッションやサイドイベント、ブースを能動的に取捨選択しなければなりません。Slushは雰囲気や演出だけでなくイベントの形式自体が大型ロックフェスと同様で、実際に参加してみてそのめまぐるしい熱気に圧倒されてしまいました。

写真レポートはまだまだ続きますのでお楽しみに!

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