今、Googleが開発した画像認識人工知能(AI)が見せる夢のような画像「DeepDream」が世界中で話題となっています。とはいえ大概の場合「悪夢」になることが多いのですが…。膨大な画像データを学習したAIが、画像の各部の形状などから似たような”何か”のパターンを見つけ出し、その部分を強調するように変換して描いているそうですが、どの画像を見てもヤバいクスリをキメた時に見る夢のようなものばかり。特に犬っぽい動物の顔や目のパターンが多いのですが、それだけ世界には動物や人物の写真が溢れているということでしょうか。ちなみにこのAIと同様の能力は人間の脳にもあり(というかそもそも人間の脳がオリジナル)、例えば雲を見て「あの雲なんか犬に似てるな」とか、変な形の岩を見て「ゴジラの頭みたいだな」とか想像するのがまさにそれ。ただし人間には常識なり固定観念があるので、無意識的にどこかで想像に一定のブレーキをかけてしまいますが、AIにはアルゴリズムしかないのでちょっとでも似ていればホイホイ検出・変換してしまいます。
この「Dreamify」は、スマホ/タブレットから直接DeepDreamな画像を簡単に撮影したり作ったりできるカメラアプリです。
使い方は簡単で、写真を直接撮影するか端末のアルバムから選択して好きなフィルターをかけるだけ。日本語サポートはまだですが、基本的な使い方はInstagramなどの他のカメラアプリとほとんど変わらないので、なんとなくの感覚で十分利用できます。またInstagramのようなSNS的な機能もあり、他のユーザーの画像を見たり評価することもできます。
それでは早速試してみましょう!
まず最初は家の水耕栽培レーン(レタス)から。
早速パンチの効いた画像ができました。手前はかろうじてレタスの葉っぱのギザギザが残っているものの、奥に行けば行くほど一体化しています。
次に家の畑の洋梨で試してみたら…
お!これは不思議でアートな感じになりました。
次は10月に向けて私が栽培しているハロウィンカボチャです。
カボチャ本体はそうでもないですが周りの雑草が細かく気持ち悪い…
花はどうでしょうか?
これはキレイ!こんなテキスタイルデザインがあってもいいかも?
「なめこ市場 東京本店」で買ったなめこの寝そべりマスコットは?
出た!DeepDream定番の犬パターン!表面が茶色くてフサフサしているから動物っぽいと認識されたのでしょうか?
じゃあ動物そのものは?
あれ……いまいちインパクトに欠けているような…体の輪郭も曖昧になっちゃったし…
このように何だかビミョーだな、と思った時はスタート時のフィルタ選択に戻り、納得いくまで試してみましょう。同じ写真でもフィルターが違えば全く違った印象になります。
まあ試したら余計に輪郭がぼやけてしまうこともありますが。
最後に試したのはこれ。私の家のドアなんですが、表面の模様が最初からDeepdreamっぽいんですよ。1950年代に建てられた家なのに。当時の家を建てた年寄りのセンスが疑問です。
拡大図
最初からDeepdreamっぽい写真にさらにDeepdreamのフィルターを重ねたらどうなるでしょうか?
う〜〜〜〜ん……普通のDeepdreamのパターンですね。というか見続けているうちにだんだん何が普通で何が変なのか分からなくなってきました。
それにしてもこんなに不思議な画像をAIの力でサクサクっと手軽に作れてしまうなんて人間の想像力もうかうかしていられませんね。アート分野でもAIに追い越されてしまいそうです。
本アプリは現在人気らしく、サーバーが混んでなかなか画像が変換されないこともありますが、そんな時はしばらく時間を置いて再度試してみて下さい。だいたい日本時間の夕方~夜ならすんなり変換してくれます。ダウンロードは無料なので、敢えて日常を悪夢に変えてみたい人は是非お試し下さい。これで作った画像をさらに別のカメラアプリで加工しても面白いかもしれません。