久々の更新となるこのコーナー、今回は中国の2D仮想空間にログインしてみました。
私はよく中国のポータルサイト「新浪」(sina.com)及びそのサービス群をチェックしているのですが、最近こんなバナー広告をよく目にするようになりました。
……これ……ぶっちゃけアメーバピグのパクリですよね?このアバターの頭身バランスといい全体的なデザインといい…特に一番右にいる金髪の男性アバターなんてアメーバピグでよく見かけるタイプのヤツです。
この仮想空間は2011年7月に新浪が公開した「火星微社区」(Huoxing)というサービス。ちなみに中国語で仮想空間は「虚拟社交社区」や「虚拟世界」と表記するようです。
もっともこの「火星」、昨年から既に「アメーバピグのパクリだ」と噂されており「アメーバピグ 中国 火星 パクリ」で検索すると記事や動画がたくさん出てきます。そこで一体どれほどのパクリっぷりなのか実際にログインして見てみることにしました。
こちらがトップページ。芸能人とのコラボもやっているようで、右下に「地球のスターは火星にいます」的なことが書いてあります。ログインにはもちろんアカウント登録が必要ですが、Sina weibo(新浪微博)、QQ(腾讯)、RenRen(人人)の各コネクトともアカウント連動しているようです。しかし今回は一からアカウント登録してみることにしました。
まず上記トップページのどっかを適当にクリックするとこんな画面が出てきます。最初に男性アバターか女性アバターのどちらかを選択しますが、この「カプセルに入ったフィギュアっぽいデザイン」もアメーバピグと同じなような…
しかしアメーバピグだとこの後すぐアバターのカスタム画面に移りますが、火星では既に出来上がっているアバターの中から好きなものを選択する形式になっています。
ここで初めてユーザー情報を登録します。項目は上から「メールアドレス」「パスワード」「確認で再度パスワード入力」「アバター名」「生年月日」「認証用文字コード入力」で、入力後に「提交申請」と書かれたボタンをクリックすると確認用メールが送られてきます。
こんなメールが来たら文中に記載されているURLをクリック!ただし私はGmailで登録したのですが思いっきり迷惑メールフォルダに振り分けられていたので注意!
URLをクリックしてこんな「火星身分証」が表示されたら登録完了です。「火星に移住する」というコンセプトの仮想空間なんですね。ピンクのボタンをクリックしたらいよいよ火星生活の始まりです。
POPなローディング画面…
はい!ここが火星の私の部屋……ってアメーバピグとだいたい同じ。部屋のデザインはもとより画面UIやデイリーボーナスが貰えるシステムもほとんど一緒。なので中国語が分からなくてもアメーバピグユーザーなら難なく操作できます。
一番最初にログインしてまずやることといったら”チュートリアル”。矢印に沿って画面をクリックしていけばだいたいどうにかなります。
操作の基本になるのはこのボタンたち。左から「各エリアへのテレポート」「ユーザーイベントへのテレポート」「友達のリスト」「アバターの着せ替え」「消費アイテム使用」「スクリーンショット撮影」「日記」「BGM再生」です。
こちらはショッピングのウィンドウ。左から「服飾アイテム」「家具アイテム」「アニメーション」「消費アイテム」となります。まあアメーバピグとだいたい同じです。なお火星も無料の仮想通貨(仮想豆)と有料の仮想通貨(火星币)の二段階制となっており、有料の仮想通貨は銀行振込、クレジットカード、アリババのオンライン決済サービスAlipay(支付宝)で購入できます。レートは5元=300火星币。購入ページはこちら。
で、一番最初に数種類あるアバターの中から選択したのですが、実はいつでもカスタム可能だったりします。じゃあ最初の選択の意味は一体…。パーツの組み合わせは、前髪、後ろ髪、顔の形、眉毛、目、鼻、口、ほくろの位置などを選択、調節するというもので結構細かく設定できます。というかアメーバピグとだいたい同じです。各パーツのデザインはアメーバピグそのままのものと火星オリジナルのものが半々といったところです。
面白いのは最初から部屋にトイレの家具アイテムが設置されていることなのですが、座ったらモザイクが出た………ってこれEAのThe Simsシリーズのパクリじゃね?
そして冷蔵庫に触ったら感電。これもSimsにあったなー。
そして見覚えのある緑の矢印。もしやピグライフまで…
あった。ただ農業・園芸アイテムだけではなくいろいろな物が置かれているほか、ちょこまかと動き回るNPCもいます。誰?
突然ポールダンスを始めたり。
こうしたNPCは大概クリックすると何か喋るものですが、彼をクリックしたらこんな表示が。これもなんだかSimsっぽいなー。
ここは基本的には畑ゲームができるエリアのようです。しかしピグライフはアメーバピグから別窓が開くようになっているのに対し、これは部屋から画面が切り替わるだけ。遊び方は自販機NPC(このデザインもまた…)でいろいろな農作物の種を買って畑に撒き、実るまで待つという一般的な畑ゲームと同様のものです。
一番早く実るのはりんご。1分も経たずに収穫可能になります。ただ収穫してもそれを材料に何か料理を作れるわけではなく「消費アイテム」の中に収納されるだけです。
こんな感じ。消費アイテムはエリア内に一旦出してからアバターに食べさせることができます。これもアメーバピグとだいたい同じです。
あと同じエリアでなぜかトレーニングしたりお風呂に入ったりすることもできます(というかなぜ風呂が外に…)。これもSimsっぽいなー…
…とまあ「何から何までパクリじゃねえか!」といった火星にもオリジナルの機能がありました。それは「空間内でのみ閲覧できる日記が書ける」ことです。
火星豆で日記の仮想アイテムを購入すると…
このように画面内で読める日記が書けます。自分で書いて部屋の中に置いておくこともできるし、誰か他のユーザーの部屋に遊びに行ってそこの主の日記を読むこともできます。仮想空間の中にブログが入り込んでいる感じですかね?
まずスクリーンショットを撮影します。撮影方法はアメーバピグとだいたい同じです。
ちなみにスクリーンショットを撮影したり、アバターの着せ替えをしたり、部屋の模様替えをした時はその都度その情報をSina weibo(新浪微博)、QQ(腾讯)、RenRen(人人)に投稿することもできます。中国国内限定ではありますが外部のソーシャルメディアとの連携は結構しっかりしてます。
また日記は記事ごとにレイアウトも選択可能。複数のスクリーンショットをまとめて掲載することもできるようです。
そしてテキストを入力して保存。さらにスクリーンショットの中にコメントを書くこともできます。アメーバピグの場合、既に「アメブロ」というブログサービスの”プラットフォーム”が存在していたのでこのようなサービスは必要無かったわけですね。
……とまあこんな感じでチュートリアル段階から突っ込みどころ満載だった火星。次回はいよいよ他のエリアに遊びに行ってみたいと思います。どうぞお楽しみに!