明日3月11日(日)で東日本大震災発生から1年を迎えます。そこで今回は3D仮想空間「Second Life」上に創られた”震災の記憶”のための空間「キオク311」をご紹介したいと思います。
公式サイト
キオク311
これは宮城大学情報デザイン学部と首都大学東京インダストリアルアートコースの制作チームによる共同プロジェクト。人々の中で東日本大震災の記憶が風化しないことを願い、Second Life上にその記憶を表現するSIMを作ったそうです。
まずSIMに降り立つとこのような景色が出迎えてくれます。黄昏の海に佇む駅一つ…
ここは言わばSIMの「スタート地点」。駅内のマガジンラックをクリックするとアバターに装着できる新聞が無料で貰えます。
で、しばらく待っていると…
うすぼ〜んやりと金色の汽車が出現!これは幻想的!クリックするとアバターが自動的に座席に座ります。
汽車の輪郭は徐々にはっきりとしていき、煙突から蒸気を出して動き出しました。なんと空を飛んでいます!
こうして連れてこられたのはこちら。震災発生からの日数をカウントする大きな時計が印象的です。
ここでは被災地の写真を閲覧したり、それらの写真をまとめたアルバムの仮想アイテム(無料)をもらうことができます。
さらにここをハブにテーマ別に作られた7種類のエリアにテレポートすることができます。テレポートするにはパネル下にある矢印をクリック!
ここは募金やTwitterを通して被災地と世界を繋ぐエリア。スクリーンショット左に見える球体からSecond Life内からも募金することができ、募金をすると蝶が飛び立ち被災地の自立を表現します。夕暮れの海をバックに舞う半透明の蝶の群れが本当に綺麗!
ここは東北の祭を表現したエリア。様々な屋台やオブジェクト、実際の祭りの写真パネルが展示されています。発光している屋台がこれまた美しい!空には花火も打ち上げられています。
ここは牡蠣のゆるキャラ「かきっち」がいるエリア。津波で影響を受けた牡蠣漁の現状を発信・支援するための場所で、かきっちをクリックすると様々な牡蠣についての情報を喋ってくれます。たくさんいるので一人一人に話かけてみましょう。
ここはクエスト形式になっているエリアです。不思議な仮面を着けた少年に話しかける(クリック)ことでクエストが始まります。
落ち込んでる様子の人形オブジェクトをクリックすると被災者の正直な気持ちが出てきます。適切な返答をしないと次のエリアに移動できません。
ここは瓦礫迷路。瓦礫やゴミを模したオブジェクトをかき分けながら迷路を進んでいくことで、震災直後の被災地の様子が疑似体験できます。
このエリアでは懐中電灯を再現したHUD(ヘッドアップディスプレイ)を装着し、限られた視界の中で乾電池の仮想アイテムを集めながら迷路をクリアします。震災直後、被災地では電力が全くありませんでした。この迷路では災害時の懐中電灯と乾電池のありがたみをアバターを通して体感することができます。
この他にも様々なエリアが作られており本当に見応えのあるSIMでした。なお、同プロジェクトではFacebookページ、Twitter、Youtubeでも情報発信しています。SIM訪問と合わせて是非ご覧下さい。
「キオク311」へテレポート:
http://maps.secondlife.com/secondlife/tmu/131/206/23