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【TGS2011レポート】男性も妊娠を体験できるシリアスゲーム「Mummy Tummy」

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神奈川工科大学 小坂研究室が、東京ゲームショウ2011にて「妊婦」の体験できるシリアスゲームシステム「Mummy Tummy」を出展しました。

「Mummy Tummy」は、約10カ月の妊娠期間を2分で体験できるシリアスゲームです。お腹や胸の部分にセンサーなど特殊装置が組み込まれているスーツを着用することで、妊娠している状態を擬似的に体験することができます。


スーツには水袋が仕込まれており、お湯を注入することで少しずつ膨らみ胎児が育ってお腹が大きくなっていく様子が体験できます。またお腹の裏には「胎動ベルト」が仕込まれており、それがユーザーの体に振動を与えお腹の中から「蹴られる」感覚も再現。モニターには胎児が現在どんな状態なのが、どんな大きさでどんな動きをしているかが表示され、よりリアルに妊娠の状態を実感することができるようになっています。ちなみにこの胎児のCGも全てスーツのセンサーと連動しており、例えば激しい動きをすると機嫌が悪くなり、お腹をさすると機嫌が良くなったりとユーザーの動きによって変化します。お腹の前にはさする動作を感知するタッチセンサーも仕込まれているとのこと。これには「妊娠中は安静に」というメッセージが込めているそうで、あまりにも激しい動きをすると「流産」するというバッドエンディングも用意されているとか。


「旦那さんは奥さんを虐待したいわけじゃない。でも妊娠の大変さが分からない」。「Mummy Tummy」は、もともとバーチャルリアリティ技術やセンサー技術を用いたインターフェースの研究を行っていた同研究室が、妊婦のつらさが理解できないために奥さんを怒らせてしまう旦那さんが多いことに問題を感じ開発したとのこと。このシステムはつわり以外の妊娠の状態をほぼ全て再現しており、実際に体験してみると妊娠中の状態がいかに大変かを身を持って知ることができるようになっています。なお、同システムは約2年前から様々なイベントでデモンストレーションを行ってきたそうですが、東京ゲームショウへの出展はこれが初めて。商業ゲームとは違う教育向けゲームではありましたが、そのコンテンツの持つ意義もあってか多くの人が足を止めていました。

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