SONY、マーカーレスタイプのAR技術「SmartAR」を開発

   2011/05/22

ソニー株式会社が、AR(Augmented Reality:拡張現実)マーカーを必要としない統合型AR技術「SmartAR(スマートAR)」を開発した。

ソニーでは1994年よりマーカー方式によるARの研究を開始し、1998年にはVAIO「PCG-C1」に「CyberCode(サイバーコード)を自動で認識するソフトウエアを搭載するなど開発、事業化を進めてきた。今回発表された「SmartAR」は、写真やポスターなど一般的な物体を認識する「物体認識技術」(マーカーレス方式)とソニー独自の「3D空間認識技術」を統合することで実現した。「SmartAR」の主な特徴は以下のとおり。

(1) マーカーレス方式を可能にする物体認識
ARのための専用マーカーの無い画像でも撮影した画像にAR情報を表示することが可能で、従来のマーカーを用いた画像認識技術(CyberCode)にも対応。日常に存在するポスターやメニューといった物に対しても対応できるため、多様なアプリケーションに展開が可能となる。
SmartARの物体認識技術は、画像の一部分から得られる特徴(以下「局所特徴」)とその位置関係を用いて物体を認識する。計算量の少ない独自の局所特徴の計算アルゴリズムと確率を用いたマッチング技術によって、照明変化や対象物の姿勢変化に強い高速な認識が可能。また対象となる物体が画像中に比較的小さく写っていても認識することができる。

(2) 高速追従性
AR情報を画面上に素早く表示しカメラの動きに高速追従することで、“高速・ピッタリ”と感じられる快適で自然なARを実現する。これは物体認識技術に加え、画像の一部分から得られる特徴(局所特徴)を使った独自のマッチング技術と物体の形状変化にも対応した画像トラッキング技術を組み合わせる事で実現している。

(3) 3D空間認識
現実空間の3D構造を認識しそれを仮想空間の物体と融合させることでダイナミックで大規模なARを実現する。例えばARのきっかけとなる対象画像を大きくはみ出すほどの巨大な仮想キャラクターなどの場合でも、カメラを動かすことで全体を把握することができる。また仮想物体が現実の3Dの空間に、まさに存在するような動きを演出することもできる。3D空間認識技術は、カメラが移動することによって観察される視差を利用して空間の形状とカメラの位置・姿勢を推定する技術がベースとなる。これを物体認識技術と組み合わせる事で、3次元の空間構造を認識し記憶することが可能となる。

(4) ARインタラクション
スマートフォン等の画面上に表現されたAR情報に直接タッチすることで直感的に情報を取得・操作できる。

今後ソニーは引き続きSmartARの実証実験を行っていくとのこと。また5月20日(金)~22日(日)まで、クウジット株式会社と共に東京・銀座 ソニービル8階 コミュニケーションゾーンOPUS(オーパス)にてSmartAR技術を実際に体験できるイベントを開催するという。

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