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【レポート】未完の大作「シェンムー」、ソーシャルゲームになって復活

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【レポート】未完の大作「シェンムー」、ソーシャルゲームになって復活 【レポート】未完の大作「シェンムー」、ソーシャルゲームになって復活
11月15日、株式会社セガとサン電子株式会社、株式会社YS NETの3社が、株式会社ディー・エヌ・エー(以下DeNA)が運営する「モバゲータウン」と「Yahoo!モバゲー」にて提供予定のソーシャルゲーム「シェンムー街」の制作発表会を開催した。

「シェンムー」とは、1999年に12月にDreamcast用ゲームソフトとしてセガよりリリースされた日本初の本格的3Dゲーム。未完の作品となったものの、現在の「Grand Theft Auto」シリーズや「龍が如く」シリーズ、「DEADRISING」シリーズにも通ずる自由度の高いゲーム設計や、オブジェクトの裏側といった細部まで綿密に描かれたグラフィック、モーションキャプチャーを使用したリアルなアニメーション、フルボイスの使用、時間の変化の表現など当時の技術を結集し作りこまれた世界観が国内外で高く評価された。
今回ソーシャルゲームとしてリリースされることになった「シェンムー街」は、YS NETが開発を、サン電子が配信と運営を、セガが全体の監修を担当する3社共同プロジェクトで、「シェンムー第一章 横須賀」の外伝にあたるタイトルとなる。尚、開発を担当するYS NETは「シェンムー」を手掛けたゲームクリエイターの鈴木裕氏が2008年に立ち上げた会社だ。
【レポート】未完の大作「シェンムー」、ソーシャルゲームになって復活
セガ モバイルニューメディア事業部 事業部長の宮崎浩幸氏曰く、「日本のゲーム業界が真に誇るべきことは任天堂の宮本茂さんとセガの鈴木裕さんを生んだこと。それほど鈴木裕さんという人は日本のゲーム業界に大きな影響を与えた。」とのこと。その鈴木氏がセガから独立後初めて手掛ける自社開発のタイトル第一弾がこのシェンムー街となる。シェンムーが発売された当時、まだ世の中に「ソーシャル・ネットワーク」という言葉は存在せず、同ゲームは既存のカテゴリに分類することができないタイトルだった。その際、鈴木氏は新たなジャンルとして「FREE(Full Reactive Eye Entertainment)」という言葉を提示したという。
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尚、シェンムーは「II」までしかリリースされず未完となっているがシナリオ自体は全11章構成であったという。鈴木氏はこのシェンムー街で「シリーズのストーリーをフォローしながらも、1、2作目では描けなかったストーリーを入れていきたい」と意気込みを語った。
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先のシェンムーではプレイヤーは主人公キャラ「芭月涼(はづき・りょう)」を操作していたが、シェンムー街ではプレイヤーは芭月涼の父が経営していた道場「芭月武館(はづきぶかん)」の門下生になる。門下生には功夫(クンフー)を使う「拳士」、武器を使う「機士」、仙術を使う「仙士」の3種類があり、そのうちどれか一つを選択して自分のキャラクターを設定する(それぞれ男女選択あり)。尚、この3種類はジャンケンのような3すくみの関係になっており、それぞれ協力して戦うシステムもあるという。
主にプレイの中心となるのは物語の舞台となる横須賀の街を「探索」すること。携帯のボタン操作で簡単に様々なステージを探索できるようになっており、この探索を重ねることで様々なキャラと遭遇し、イベントやバトルが発生しストーリーが進んでいく。また「功夫」で修練を積むとランクアップし自分の道場を開いたり弟子を持つことができるようになるほか、自分の道場で他のプレイヤーと試合することも可能となる。その勝敗結果で道場のランクが昇格したり降格したりする要素もある。
同ゲームは基本プレイ無料で一部アイテムに課金するアイテム課金モデルだが、ゲーム内で手に入れられる無料の仮想通貨「木札」も存在する。木札は毎日お小遣いとしてもらえるほか、駄菓子屋に自販機を置いたり新聞配達のバイトをしたして増やすことができる。尚、木札を得られる方法は今後のアップデートにより増えていく予定とのこと。
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そして発表会の最後には、ゲストとして嘗てシェンムーで主人公の父「芭月巌(はづき・いわお)」のモーションと声を担当した俳優・武道家の藤岡弘氏が登場。「優れたゲームは本と同じで精神的にも深く訴える。携帯ゲームには新たな教育的効果があるのではないか。ゲームを通じて人々が”武道”という日本の素晴らしい財産を学ぶことはとてつもなく大きい。ゲームを通じて武道の倫理など日本の財産を世界に発信できる」と鈴木氏に熱いエールを送った。
「シェンムー街」モバゲーVer. (携帯のみアクセス可)
http://pf.mbga.jp/12003337
「シェンムー街」公式サイト
http://sunsoft.jp/shenmue-gai/
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