【CEDEC 2009レポート】「電脳フィギュア」を生み出したゲームデザインとプロデュース論 -芸者東京の社長、おおいに語る。-

   2011/04/01

「CEDEC」は日本最大のゲーム開発者向けのカンファレンスだが、実はゲーム以外の分野のセッションもいくつか設けられている。特に昨年の開催より多彩なジャンルのセッションが行われるようになった。1日午後に行われた芸者東京エンタテイメント株式会社代表・田中泰生氏の講演『「電脳フィギュア」を生み出したゲームデザインとプロデュース論 -芸者東京の社長、おおいに語る。-』もその一つだ。

【CEDEC 2009レポート】「電脳フィギュア」を生み出したゲームデザインとプロデュース論 -芸者東京の社長、おおいに語る。-
「電脳フィギュア」(「電脳フィギュア ARis」)については過去にも当サイトで何度か取り上げたが、一言で言うと「動くヴァーチャルなARフィギュア」だ。”電脳キューブ”と呼ばれるARマーカーが付いたキューブをWebカメラで撮影することにより、PC画面にメイドの女の子「ARis(アリス)」が現れる。さらに”電脳スティック”でARisに触れたり、カードで服やぬいぐるみアイテムなどのプレゼントを渡したりといったコミュニケーションも楽しめる。
2008年7月のワイヤレスジャパンにて発表し、同年10月19日に販売開始。即日で3000個を売り上げるヒット作となった。以降、現在まで1万2000個を販売しているという。
講演では、この「電脳フィギュア ARis」をまだ見たことのない人に向けて、田中氏自身の手によるデモンストレーションも行われた。
【CEDEC 2009レポート】「電脳フィギュア」を生み出したゲームデザインとプロデュース論 -芸者東京の社長、おおいに語る。- 【CEDEC 2009レポート】「電脳フィギュア」を生み出したゲームデザインとプロデュース論 -芸者東京の社長、おおいに語る。-
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田中氏曰く、芸者東京エンタテイメント社での作品制作のプロセスは
1.思いつく
2.プロトタイピング
3.製品化・金儲け
4.マーケティング

といった順番になるという。特にポイントとなるのは、「思いつく」段階から「聞いて」「見て」「触って」面白く感じ、「人に伝えずにはいられない」ものを想定することだという。そうしたプロセスを経て出たアイデアを元に作られた作品は、必ず「誰かに伝たい」ものとなる。まさにこれを実践したのが「電脳フィギュア」であり、実際に同作品は全く宣伝費をかけなかったにも関わらず口コミで広がり、テレビや雑誌など多数のメディアに取り上げられ1万2000個完売へと繋がった。
また氏は同社でのアイデア出しのミーティング及び資料作成についても披露。氏曰く、同社では「思いついたアイデアはFlashで記述しその場で動かしてしまう。面白いアイデアは動かない紙の資料では伝わりづらく作っても無駄になる。資料をFlashで書く”Flash書記官”が会社でのプランナー」なのだという。またプロトタイピングの段階でも「どうせ製品版になるときはゼロから作り直すから」と敢えて汎用性は考えず、一番手の早いエンジニアが「サクッと」作るとか。氏は「単にサラリーマンが安心のために使うような資料は無ければ無いほど良い。それが開発速度を遅くするから」と、従来の「商品開発」の枠に囚われない自由でスピーディな手法の重要さを語った。
尚、同社では「電脳フィギュア ARis」の第二弾的なものも現在計画されているとのこと。田中氏自身は「萌え」コンテンツには特に興味は無いそうだが、今後また斬新な同社のAR作品が出てくるかもしれない。
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電脳フィギュア ARis (アリス) GTE_AR_001
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「電脳フィギュア アリス-ARis-」アリス 抱き枕カバー
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「電脳フィギュアアリス-Aris-」アリス立体マウスパッド
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電脳フィギュア・アリスオフィシャルガイドブック
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