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【独占インタビュー】バイオハザード5も対応!「ゲームユーザーのコミュニティを目指す」PlayStation Home(1/3)

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PLAYSTATION3(以下「PS3」)で3D仮想空間を利用したコミュニケーションサービスとしてクローズドベータ期間中から注目を集め、2008年12月に全世界で正式サービスを開始した「PlayStation Home」(以下「PS Home」)。全世界を対象にしたサービスではあるが、各国のコンテンツやサービスは各地域ごとに独立して企画されている。PS Homeの国内展開を統括する株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント ネットワークビジネス&サービス部 Home(Japan)Project推進課 シニアプロデューサー兼課長の赤川良二氏は国内での方向性を「ゲームユーザーのコミュニティを目指す」と定め、数々の取り組みを実施している。

「ゲームユーザーのコミュニティを目指し、まずはゲームユーザーを最大限満足させたい」(赤川氏)
赤川氏が語る目標に向かって、PS Homeはどのような方向に進んでいくのだろうか。また、PS Homeで利用される3D仮想空間というインタフェースはそこでどのような意味を持つことになるのだろうか。
正式サービス開始からこれまでの動きと今後の展開について赤川氏と同Home(Japan)Project推進課 プロデューサーの金丸氏、同社マーケティング部プラットフォーム2課チーフの桜井氏に話を聞いた。
■開始1ヶ月でトリプルミリオン!売上100万ドルを達成
正式サービス開始から1ヶ月経った2009年1月初旬、アメリカ・ラスベガスで開催された世界最大規模の家電展示会「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)」で、ソニー・コンピュータエンタテインメント代表取締役 兼 CEOの平井一夫氏がPS Homeの現状について語った。それによればサービス開始後1ヶ月でダウンロード数は340万を越え、PS Home内での有料アイテムの販売額も100万ドルを突破したという。この数字はPS3の知名度もあり、少なからぬインパクトをもたらした。
「いい形でローンチできたと思います。(PlayStationのネットワークサービスである)PlayStation Networkのアカウント総数が当時約1700万アカウントでしたので、PS Homeが基本無料であるとはいえ、このうちの340万というのは、ユーザーの方々から反響を頂いている結果の数字だと感じています。」(赤川氏)
PS Homeのプレイは基本無料。だからこそ意味を持つのが有料アイテムが100万ドルの売上を上げたという事実だ。
「PS Homeは(月にいくらという)定額課金ではないため、アイテムを買わなくても楽しんでいただけます。それでもこれだけアイテムを買って、積極的に楽しんでくださる方がいるということがとても心強いですね。」(赤川氏)
バイオハザード5も対応!「ゲームユーザーのコミュニティを目指す」PlayStation Home
赤川良二氏
ではどういったアイテムが売れているのだろうか。
「金額ベースでは『サマーハウス』という別荘が売れています。単価が500円と比較的高いという理由もあると思いますが、憧れみたいなものもあるのかもしれませんね。衣服では普通のパーカーが売れていたりします。衣服については『種類が少ない』という声も頂きます。聞くと『毎日着替えなきゃ』という意識の方もいるようです。」(赤川氏)
そうしたユーザーの行動について金丸氏は「普段の生活の感覚に近いものが出てきているようだ」と話す。こうした感覚が出てくるのはユーザーがPS Homeをいわゆるゲームとは違うものとして捉えているためともいえそうだ。
その他、ゲームのキャラクター関連アイテムについてはファンが確実に反応している様子が見て取れるというが、まだケースも少ないため「本格的な判断はこれからになる」と赤川氏は語った。
(2)に続く

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