アメリカの研究者が、集中力を必要とする「リアルタイムストラテジーゲーム」は脳の老化防止に役立つ可能性があると「Psychology and Aging」誌にて発表した。
「リアルタイムストラテジーゲーム(RTS)」とは、命令と行動(攻撃)の順番があらかじめ明確に決まっている「ターン制ストラテジーゲーム」と違い、リアルタイムに進行する時間に対応しながら作戦を立てて敵と戦うゲームのことで、柔軟な思考力と臨機応変な判断力が問われるゲームだ。
このゲームを60代と70代の男女40名にプレイさせて調査した結果、リアルタイムストラテジーゲームを学んだ人は様々な認知機能テストで得点が向上したという。さらにこの40名のうち、一ヶ月にわたり継続してゲームをプレイした人は、記憶、推理、マルチタスク能力のテスト成績が向上したとのこと。
この研究を行った研究者らは「Psychology and Aging」誌上で、「今回の調査結果は、プレイヤーの集中力が必要なゲームは高齢者の脳を明敏に保つのに役立つ可能性を示唆している」と報告している。