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【レポート】バーチャル・セミナー「3D Internetの今後について語る」~レポート(1)~

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12月2日(火)、セカンドライフ内の「IBM Business Center」SIMにて、日本IBM株式会社主催によるバーチャル・ビジネスセミナー「3D Internetの今後について語る」が開催された。

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これはセカンドライフ内で行われた本格的なセミナーで、講演者も聴講者も全員アバターを介して参加、講演者はボイスチャットを使用してスピーチを行うという形式で行われた。参加は事前申込制だったが、参加受付開始から1営業日を待たずして定員の50名に達してしまうほどの人気ぶりで、イベント当日は仮想世界放送局「VWBC」によって複数のSIMとWeb上にもイベントの模様が生中継された。
尚、現在IBMのサイト上にてイベント全編の動画ログが公開されているので、残念ながら当日参加・視聴できなかった方はそちらも合わせてご覧頂きたい。
バーチャル・セミナー「3D Internetの今後について語る」動画ログはこちら
http://www.ibm.com/virtualworlds/businesscenter/jp/events/virtualseminar/
■IBMの3Dインターネットへの取り組み
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日本アイ・ビー・エム 株式会社 Corporate Webmaster 白山 英一氏
セミナーのトップを飾ったのは、主催である日本IBMの白山氏の講演「IBMの3D Internetへの取り組み」だった。
おそらくIBMは、世界的にも最も真剣に3Dインターネットに取り組んでいる企業の一つではないだろうか。同社は早い時期からセカンドライフやActive Worldsなどのプラットフォームに参入してバーチャルオフィスを展開しているが、それらの取り組みは、離れた場所にいる社員同士が仮想世界の中で一緒に仕事をする「社内コラボレーション」から始まったのだという。現在では世界中の約7000名のIBM社員が仮想世界内のバーチャルオフィスにログインしているとのこと。
またIBMは独自の仮想世界も構築。10月に公開された、中国の故宮博物院との協力で製作された「バーチャル紫禁城」は記憶に新しいところだ。
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その他にも同社では、セカンドライフ内で全豪オープンテニスの試合結果を再現したり、アメリカの電機メーカーの米サーキット・シティと協力し、セカンドライフ内で顧客の相談に答える「デジタルアドバイザー」コーナーを開設したりと、多種多様な3Dインターネットの活用コンサルティングを行っている。
また、”グリーンIT活動”の一環として、セカンドライフ内に「バーチャルグリーンデータセンター」を再現。それをユーザーに体験してもらうことにより、環境問題へ関心を持ってもらうと共にIBMのグリーンITへの取り組みを知ってもらう活動も行っている。
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こうした試みは日本IBMでも例外ではなく、セカンドライフでインターンシップ説明会を開催したり、24時間セールス担当の社員のアバターをSIMに常駐させ、ユーザーに対し製品購入のサポートや質問・要望への対応を行っているという。実際、IBMのSIMには毎週約400人の一般ユーザーの訪問がありマーケティングの役にも立っているとのこと。
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尚、この日もイベント会場には右のような青いTシャツを着た「アバター・コンシェルジュ」が複数人待機しており、聴講者の案内などサポート業務を行っていた(後ろ向きになってしまった!)。週日9:00~17:00の時間帯は彼らのような日本語対応スタッフも待機しているとのことなので、IBM製品の購入を検討している人は是非彼らに相談してみては如何だろうか。
しかし、ビジネスの用途で仮想世界の利用が進んでくると「セキュリティの問題」が持ち上がってくる。社内の機密情報をどうやりとりするか?またバーチャルオフィスから部外者をシャットダウンできるのか?といった部分が業務上問題となってくる。
そこで出てくるのがOpenSimだ。
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現在同社では「IBM Grid」というOpenSimベースの独自の仮想空間を立ち上げ、その中に合計100SIMを構築。サーバーをファイアーウォール内に設置し、セカンドライフとIBM Grid間を行き来する「プライベートリージョン・プロジェクト」のテストも行いつつ、これをインベントリやデータの管理に活用しているという。
同社はこれらの研究・試みを踏まえて、今後も仮想世界の可能性を検証していくとのこと。
レポート(2)へ続く

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