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【独占インタビュー】「服の面白みを自由に味わってもらいたい」 ゴスロリブランド「BABY, ★THE★STARS★SHINE BRIGHT」の試み

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【「STビジネス」第11号より抜粋】
■バーチャルワールドで起きる新たな「融合」
嶽本野ばらの小説を原作に深田恭子、土屋アンナ主演で2004年に映画化された「下妻物語」を覚えているだろうか。この映画に欠かせないのが深田恭子演ずる主人公「竜ヶ崎桃子」が着用していた「ロリータ・ファッション」である。

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レース、リボン、フリルなどを多用したファッション・スタイルは少女的な可愛さを好む女性に強く支持されている。この作品に実名で登場したブランドが「BABY, THE STARS SHINE BRIGHT(ベイビー ザ スターズ シャイン ブライト)」(以下、BABY)だ。BABYは、主に中世趣味から始まったスタイル「ゴシック」と「ロリータ」が融合した「ゴシック・アンド・ロリータ」(ゴスロリ)の代表的ブランドとして世界中のファンに知られている。
そして、BABYはこの8月、バーチャルワールドサービスの「ダレットワールド」にショップを開設した。ダレットワールドはカプコンとドワンゴの合弁会社であるダレットが運営するサービスで、ペーパークラフト風の世界観に、同じく紙のような2.5次元のアバターが特徴だ。これまでにもBEAMSなどのファッション・ブランドともコラボレーション実績を持っている。
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そうした中でBABYがファッション・ブランドとしてバーチャルワールドを活用すること自体は珍しいことではないかもしれない。しかし、この試みはゴスロリというジャンルがたどってきた流れのひとつの方向性をも示している。
「今はゴスロリというと、一般的なアパレルとは少し違うものと捉えられていますが、今後はもっと広範囲に受け入れられるものに融合させていかなければいけないと思っています。」
1988年に夫の礒部明徳氏とともにBABYを立ち上げた磯礒部フミ子予氏はそう語る。また同氏は、ゴスロリがジャンルとして確立していく流れとネットコミュニティが一般化する流れの間に見られる、ある共通点も指摘する。
それはいったいなんだろうか。同氏と本企画を担当した奥村浩子氏に話を聞いた。
■お客様と共に作り上げたジャンル
【独占インタビュー】「服の面白みを自由に味わってもらいたい」 ゴスロリブランド「BABY, ★THE★STARS★SHINE BRIGHT」の試み 【独占インタビュー】「服の面白みを自由に味わってもらいたい」 ゴスロリブランド「BABY, ★THE★STARS★SHINE BRIGHT」の試み
現在、「ゴスロリ」という個性によって強く支持されているBABYだが、磯礒部氏によれば、最初からこうした方向性があったわけではないのだという。
「20年前の創業当時は一般的なアパレル・ショップでしたが、始めて2~3年ほどで行き詰まってしまいました。そこで私自身もかわいいものが好きだったこともあり、そこから『かわいいものでいこうよ』ということになったのです。」(磯礒部氏)
しかし、当時の世間はDCブランドブームの余波の中でクールなデザインが多く、「かわいいもの」がどれほど受け入れられるかは未知数であった。BABYのデザインも「フリルがちょこっとつく程度」(磯礒部氏)で現在ほどの確固とした方向性は出せず、苦戦を強いられた。
風向きが変わったのは1990年代も半ばを過ぎてのころだった。
「1990年代後半くらいから突然、奇抜にスカート膨らませたり、プリーツフリルをつけたりした服が売れるようになってきました。ただ、そうしたデザインはこちらから主体的に提案したものではありません。店舗を通じてお客様の要望を取り入れていくうちに、ここまでの形になっていったんです。」(磯礒部氏)
プロダクトアウトではなく徹底したマーケットインの姿勢によって、BABYはユーザーの声を取り入れながらゴスロリというジャンルを作りあげていったのだ。
■ゴスロリの「制約」を越える
ゴスロリは一般にファッション・スタイルとして捉えられるが、一方でその独自の世界観はひとつの思想ともいえる広がりを持っている。このため、ファッション以外の分野と世界観でつながることができるのもゴスロリの特徴のひとつだ。ゴスロリのファンからも、服のデザインに留まらず世界観そのものに共感している様子が見て取れる。
「(ゴスロリと共通したテイストを持つ)ビジュアル系バンドが好きな子とか、少女漫画が好きな子とか、ゲームが好きな子達が、その世界観のキャラクターになりきるという部分で、徐々に現実の世界に持ってきたものがBABYのデザインなのですが、ゴスロリにはこれをまたゲームなど元の世界に持っていくような、現実との間をいったりきたりする瀬戸際の感がありますね。多分そうした感覚があるので、(現実ではない)ダレットワールドのような世界にも入りやすかったのではないかと思います。」(磯礒部氏)
しかし、ゴスロリはこうした多方面に渡る世界観としての広がりを持ちつつも、服としてはある種の「制約」もあるという。それは年齢や性別だ。しかし、アバターであれば当然こうした制約を取り除くことができる。
【インタビュー全文は「STビジネス」第11号で】
≪続きは…≫
■ゴスロリの「制約」を越える(続き)
■服の再現性に優れるフォトアバター
■ネットで地域を越えたつながりができた
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