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オランダ法廷、仮想アイテムをカツアゲした若者を「強盗」として有罪判決

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オランダ法廷、仮想アイテムをカツアゲした若者を「強盗」として有罪判決

オランダのLeeuwarden地方裁判所が、オンラインゲーム上で”カツアゲ”をした若者2人に対し「強盗犯」として有罪判決を下した。仮想アイテムを個人の財産と認め「窃盗」としたおそらく世界初の判例となる。

この事件は、昨年9月6日にオンラインゲーム「RuneScape」上で発生した。当時それぞれ14~15歳だった犯人2人は、ゲーム内で当時13歳だった被害者を脅してレアアイテムの「お守り」と「マスク」をそれぞれ自分達のアカウントに送ることを強制したという。被告側の弁護士は、仮想アイテムは実在するものではいので財産には該当せず、またアイテムを他のユーザーのアカウントに送ることもゲーム規約に違反していないことを挙げ無罪を主張したが、法廷は仮想アイテムを個人の財産と認め「強盗罪」として有罪判決を下した。犯人2人はそれぞれ160~200時間の地域奉仕ボランティアを命じられたという。
オランダでは昨年にもフィンランド発の子供・若者向け2D仮想空間「Habbo Hotel」上にて仮想アイテムの窃盗事件が発生したが、その時はハッキング事件として処理され窃盗事件とはされなかった。またつい先日、日本でもオンラインゲーム「メイプルストーリー」上にて、一方的にゲーム内の「夫」から離婚させられた「妻」が腹を立て、その元「夫」のIDを使って不正アクセスしアバターのデータを無断で消去した事件が発生したが、これも「不正アクセス禁止法違反」とされた。このように今まで仮想アイテムは「財産」と見なされてこなかったが、今回のオランダでの判決は、仮想アイテムを「オンライン上のデータ」ではなく「個人の私有財産」と認めたおそらく世界初の判例となる。

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