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【VWCE2008レポート】加齢も若返りも自由自在、2Dの写真データから3Dの顔をリアルに再現

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5月28日(水)~30日(金)の三日間にわたって開催されたアジア最大級の仮想世界イベント「Virtual World Conference&Expo 2008」の「神奈川工科大&トライバース」の出展ブース内で、アメリカのEON Reality社が提供する2Dの顔写真から3Dの顔データを製作する技術「EON Human(イオン・ヒューマン)」のデモンストレーションが行われた。

EON Humanは、1つのデータからリアルな3Dの顔のモデルを短時間で自動生成するソフトウェア技術。2Dのデータを約80秒で処理して7~8万ポリゴンのリアルな”3D顔”にすることができる。例えば今では写真や絵でしか肖像が残っていないような過去の著名人や歴史上の人物を仮想空間に生き返らせ、自然な表情で会話させたり歌を歌わせたりすることもできるという。
【VWCE2008レポート】加齢も若返りも自由自在、2Dの写真データから3Dの顔をリアルに再現
【VWCE2008レポート】加齢も若返りも自由自在、2Dの写真データから3Dの顔をリアルに再現
上の写真は、EON Humanの技術で作った3D顔をセカンドライフに持ち込んでアバターの顔に貼り付けた状態。顔のモデルはリンデンラボ元CEOのフィリップ・ローズテール氏だが、本人に見せたところ残念ながらあまり反応は芳しくなかったとのこと…。尚、その左では絵画の中の人物に自然な表情で言葉を喋らせている。
また、顔の若返らせたり歳をとらせたり、さらに人種や性別も変えたりと様々な応用が可能。この技術のベースとなっているのは、ありとあらゆる人間の顔のデータを合成した“スーパー・ヒューマン”と呼ばれるデータベースで、性別や人種、年齢別の顔データを取り込んで顔の凹凸から色情報までをベクトルデータとして保存しているのだという。
この技術の活用方法としては、SNSや仮想世界のアバター適用や美容整形の術後の予想図の作成、服飾系ECサイトでの”バーチャル試着”、犯罪者の変装パターンや行方不明者の現在年齢の似顔絵作成など捜査現場での使用などが考えられる。さらに3Dのジオメトリーデータとテクスチャデータも出力できるので、3Dプリンタでフィギュアを作ることもできる。
このEON Humanは、EON Reality社としては初のコンシューマ向けサービスとのことで、基本的な機能は無料で提供し、より高度なアプリケーションはASPサービスやコンテンツ制作サービス、ライセンス販売などで提供していく予定とのこと。
EON Reality
http://www.eon-kgt.jp/




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